多くの状況をカバーするシンペンの新基軸
– ショアロックゲームのNEWアイテム「ロックフラット」は、赤木さんが熱望していたスローシンキングのペンシルベイト。
「近年のショアロックゲームの世界では、フローティングタイプのダイビングペンシルがポピュラーですよね。僕自身も多用しますし、様々なターゲットに有効なトップウォータープラグだと思います。ただし、全ての状況をカバーできるわけではありません」
– トップウォータープラグは、水面付近のベイトを意識するアクティブなターゲットに強いルアー。だが、ラフなコンディションや高い足場のポイントでは操作性に限界があり、ニュートラルな個体の反応を引き出せないケースも少なくない。
「水面下でダイビングペンシルと同じアクションを演出できて、トウィッチやただ巻きもできるシンキングペンシルがあれば、もっと釣れるはず。水面直下や水面で、状況に応じて様々な誘いを実践できます。マルチに使えるルアーというのは設計がシビア。開発チームは相当苦労していたようですが、見事な仕上がりです。エエ仕事しますわ(笑)」
– ロングジャークはもちろん、トゥイッチやスキッピング、ただ巻きでも誘えるロックフラットは、その使い勝手の多様さから、必然的に出番が多くなる。
「スローシンキングのペンシルベイトが最も得意とするのは、水面から水面下30cm程度のレンジ。水面下を緻密に攻められるようになることで、トップゲームでは反応させるのが難しいサワラやハガツオまで狙って獲れるようになりました。ヒラマサなどの人気魚種も、トップに反応しきらない微妙な状況を克服可能です」
– ロックフラットのボディ側面は、平面的なデザインを採用。
「フラットサイドの意図は、強いフラッシングによるアピール効果を期待しています。それと、フラットな表面は横からの水の抵抗を強く受けます。弱い水流の中でもしっかりと水流の影響を受け、自発的にバランスを崩して喰わせの間を生み出します」
足場が限定されるショアロックのポイントでは、ルアーの引き出しは多ければ多いほど有利だ。

003 パープルカタクチ
※狂鱗:001、004 006、008のみ
エキスパートの要求に応えるハイスペック仕様
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強度
従来のABSより高い耐衝撃性能を誇る強化マテリアルを採用。さらに、肉厚化と内部のリブ構造により通常のシーバス用プラグの3倍以上の強度を達成している。ハードなシチュエーションを想定したタフ仕様。
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遠投性
シーバス用プラグなどで実績の高い「AR-C重心移動システム」をロックフラットへ最適化して搭載。AR-Cは飛行中の姿勢の安定にも貢献。風の強い状況でも安定して飛距離を稼ぐことができる。
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フック
優れたホールド性能で定評のあるSTX-58を標準装備。ファイト中に暴れる青物をガッチリ捕え続け、身切れも発生しにくい。スプリットリングはヘビークラス。フックサイズは前後とも#2/0。
COLOR LINEUP

【トップも! 水面下も!】攻めと喰わせを両立する「引き出しの宝庫」
ファーストリトリーブやロングジャークで表層を攻められる一方、絶妙なスローシンキング設定のため水面直下のトゥイッチやただ巻きによるワイドなローリングアクションも得意とするシンキングペンシル。ボディ側面のフラットなデザインは、フラッシングによるアピールを増幅し、横からの水流を面で受けるため自発的にバランスを崩しやすく、バイトのタイミングをオートマチックに生み出せる。
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トップウォーターのダイビングアクション
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水面直下の大きなヒラ打ち
足元で反転する魚を喰わせるための最終兵器!
トップから水面直下を任意で攻略可能なペンシルベイト!
レンジ調節が自在な喰わせの切り札!
– ロックフラットの強さについて、赤木さんは次のように明かす。
「ダイビングペンシル的にも使えて、ただ巻きやスローなドリフトでも口を使わせられるため、魚の活性に応じてアクションをチェンジ。磯では足場が限られるため同じ範囲内を繰り返し攻め続けることも多いですが、ロックフラットだけで様々な誘いを試せるため、効率良くチャンスを捉えられるし、スレにくい」
– ワンキャストのなかで、表層のダイビングアクションから水面直下のトゥイッチへ移行するなどのコンビネーションもアングラーの思いのままに実践可能だ。
「ロングジャークをベースに、水面直下のただ巻きやトゥイッチ、スキッピングといったアクションをベースに、状況にアジャストしてみてください」
フラッシングとアクションの鍵を握る「フラットサイド」

「ロックフラットはスローシンキング仕様。速めに動かせば表層をトップウォータープラグ的に使えるし、スピードをダウンさせれば水面直下を丁寧にアプローチできます。フィールドの状況や使い手の意図に応じて様々な使い方ができる。それがロックフラットの大きな武器」
「安定してロングキャストが決まります」
ロックフラットはリップレスでAR-C重心移動システムを搭載。「横風の強い状況ですが、コンスタントにロングキャストが決まります。強靭な3Xボディは、磯場では頼もしい味方。シビアな状況でも、本気で大物を狙っていけますね」

HOW TO HANDLE COLTSNIPER ROCK FLAT 150S AR-C
【POINT 1】高活性時は水面直下、タフな状況では少し沈めてバイトを誘発!

スローシンキングだからこそ、表層も水面下も意のままに操れる
「ロックフラットはスローシンキング仕様。速めに動かせば表層をトップウォータープラグ的に使えるし、スピードをダウンさせれば水面直下を丁寧にアプローチできます。フィールドの状況や使い手の意図に応じて様々な使い方ができる。それがロックフラットの大きな武器」

高速リトリーブやロングジャークでは水面に飛び出す仕様
「シンキングタイプのルアーではありますが、スピードを上げると逃げ惑うリアルなベイトのように水面から飛び出し、トップで誘い出すことも可能。同サイズのトップウォータープラグに比べて適度に比重があるため、弾かれにくい点も有利」
【POINT 2】足元まできっちりと誘い続けられる!

高い足場の磯でも最後まで丁寧にアプローチ
高い足場の磯でも最後まで丁寧にアプローチ「オープンな磯場は沖目を意識してアプローチしがちですが、足元までチェイスして磯際でバイトするケースは多い。ただ、高い足場のスポットでは、一般的なトップウォータープラグで最後まで誘い続けることは困難。シンキングタイプのロックフラットなら、磯際まできっちりと攻められます」
【ロックフラットを使いこなす!】ベーシック4大パターン
①ロングジャーク
速めのリトリーブとロングジャークを組み合わせると、フローティングのダイビングペンシルと同様のアクションを発生。「ロッドワークは基本的にダイビングペンシルと同じでOK。無理に水面を割ろうとする必要はありません。シンキングのため、波が荒くても水をしっかりと噛んで足元まで誘い続けられます」
②ただ巻き
「マズメ時や潮の効いている高活性な状態の青物には、小細工は不要。ロックフラットはただ巻きするたけでローリングを伴うS字スラロームでバイトを誘発してくれます。フラットサイドのため、フラッシング効果が期待できるし、横から水流を受けた際はオートマチックにバランスを崩してバイトを誘発」
③トゥイッチ
水面を飛び出さない程度の一定の速度でトゥイッチを続けると、フラットサイド特有の大きなヒラ打ちアクションを演出できる。「日中に活性が落ちている場合など、居ても喰わない状況でリアクションバイトを誘います。このイレギュラーなスライドダートは、ナブラ撃ちにも有効」
④スキッピング
ファストリトリーブを続けると、表層で逃げ惑う小魚のアクションをイージーに再現できる。「ルアーより小さいサイズのベイトを偏食しているようなシチュエーションでシルエットを見せたくない場合に有効なアプローチ。シイラやカンパチは、ファストリトリーブに異常に反応することも多く、変化球的に実践します」
複数のアクションを組み合わせたアプローチも効果的
赤木さんは、ロングジャークをベースに複数のアクションを組み合わせてアプローチ。「魚の活性やスレ具合いなどを考慮して、一投の中で様々な誘いを試して反応を見ます。ここでご紹介している4つの代表的なテクニックだけでなく、ぜひオリジナルの誘い方を見つけてみてください」

ドリフトやサラシ攻略でも威力を発揮!
– 多種多様な使い方を実現するロックフラット。青物をメインターゲットに据えたショアロックゲームだが、赤木さんは、まるでシーバスやヒラスズキを狙うかのようなアプローチを実践することもあると言う。
「潮目などが発生している状況では、青物もシーバスと同じようにあまり泳ぎ回らず流れのヨレで居食いするような場合もあります。そんなときは、ロックフラットを潮に乗せてドリフト。フラットな側面が潮を受けて、極めてナチュラルなドリフトアクションを発生します。青物が潮目の周辺でサヨリなどのベイトを偏食しているようなときに有効なテクニックです」
– ヒラスズキゲームも得意とする赤木さんは、サラシの周辺でも青物を狙って積極的にアプローチする。
「意外に思われるかもしれませんが、ヒラマサなどのターゲットは、サラシの周辺でも活発にベイトを捕食しているんです。スポットは、ヒラスズキとほぼ同じ。サラシの中ではなく、一段下の層の障害物周辺でチャンスを伺っているようなイメージです。ロックフラットはサラシの中でフラットな面が複雑な水流を受け、サラシに揉まれた隙だらけのベイトの動きを忠実に再現。見切られることを恐れず、スローにサラシに馴染ませるようなアプローチが有効です」
– ロックフラットはアクションの引き出しが多いため必然的に出番は多くなるが、他のタイプのルアーとローテーションすることにより、さらに緻密なロックショアゲームを展開できる。
「楽しみ方は人それぞれ。ロックフラットをレパートリーに加えて、より充実したロックショアゲームを堪能してください」
【マル秘TECHNIC Part 1】ドリフト
ナチュラルに流下するベイトをイミテート
「シーバスと同じように、状況によっては青物も潮目などの流れの変化で流下して来るベイトを居喰いに近い状態で待ち伏せして捕食していることがあります。横からの水流を受けやすいロックフラットは、流れに対してクロスで入れるとナチュラルにドリフト。サヨリなどを潮目の周辺で偏食しているシチュエーションで特に有効なテクニックですね」

もっと緻密に! 濃厚ルアーローテーション
「ダイビングペンシルのロックダイブは、ボディにボリューム感がありダイブさせたときの波動がロックフラットに比べて強め。ハイアピールなため、回遊待ちのときや高活性な個体へ効率良く見せたい状況で使用します。ロングは、時合のピークが過ぎた日中にディープを探りたい場合に投入。新色が追加されましたが、フルグローは日中にシルエットをぼやけさせる効果があり、見切られずにバイトへ持ち込みやすいカラーですね」
- やや活性が低い状態
- 足場が高い状況や波気が強い場合 …etc
- 高活性時に広範囲へアピールしたい状況
- ナブラ発生時 …etc
- 水深のあるエリア
- 青物やベイトが深場に落ちた状況 …etc
【マル秘TECHNIC Part 2】サラシ撃ち
ヒラスズキと同じイメージで青物を獲る!
「ヒラマサなどの青物は、サラシを利用してベイトを捕食する傾向があります。サラシの直下にある障害物付近でサラシに揉まれるベイトを待ち伏せ。ロックフラットはフラットなボディが複雑な流れに反応し、サラシの中を通すと隙だらけのベイトの動きを演出。スローに漂わせるような誘いが有効です」


「ロックフラットでの一尾は“獲った感”が強い!」
表層の速い誘いから水面下の喰わせまで、アングラーの意図に応じて様々な使い方に対応するロックフラット。「眼の前の状況を考慮し、適材適所のアクションで引き出したバイトは格別。自分自身の力で獲ったという達成感を強く感じられるルアーだと思います」
タックルデータ

プラッギングに特化した強くて曲がるブランクス
「S106MH/PSは、ロングジャークやトゥイッチといったプラグのテクニカルな操作に適した1本。パワーのあるロッドですが、ファイト時はバット部から曲があるため安定したファイトを展開できます。リールは大物と本気で対峙できるトルクや剛性感だけでなく、精密性も併せ持つステラSWがマッチ」
ロッド:コルトスナイパーエクスチューンS106MH/PS
リール:ステラSW 8000HG
ライン:オシアEX8 PE 3号
リーダー:オシアリーダーEXフロロ18号(60lb)