フィッシングコラムフィッシングコラム

  • イヨケン STRONG STYLE
  • 素晴らしき投釣りワールド
  • 鮎入れ掛かり!?ブログ
  • Fantastic F.F Story ON THE STREAM
  • 絶景ドリームツアー 釣行レポート
  • シマノ渓流 開発奮闘記
  • ワカサギブログ

素晴らしき投釣りワールド

【素晴らしき投釣りワールド】:VOL.106 ~続・高知で大物ゲット~

日置 淳
日置 淳
全国各地を釣り歩く投げ釣りのエキスパート。
各種キャスティング大会で輝かしい好成績を残し、いま最も注目されているトップキャスターでもある。


前回からの続きで…

仕掛けを「掛けキス6号」の3本針グロー留仕様に変更後、先程同様、アタリがあったポイントを探ります。すると、予想通りに竿先にアタリが出ます。今度は若干アタリが小さいので、「少し小さいのが掛かったかなぁ?」と予想していると、何の前触れも無く、一気に竿先が引き込まれました。「えっ~?」と、予期せぬ出来事に一瞬焦りましたが、今回、判断は冷静でした。即、リールのストッパーをOFFにし、強烈な引きにも対応出来るようにします。結構な重量は感じるものの、案外楽に寄って来ます。しかし、残り2色になったところで、強烈な反撃に出ました。ラインのテンションを緩める事無く、ローターを逆回転させて対応します。約15m程ラインが出たところで止まりました。再度、ゆっくりと巻き上げます。ラインは0.8号(SPIN POWER EX4 PE)なので、安心ですが、「モトスは1.75号、ハリスは1号」、果たして大丈夫か?と頭の中で一抹の不安がよぎります。未だ見えない獲物は、伝わる手応えからして、大体の見当がついています。こんな時に限って釣り場には私ひとり…。「さて、どうやって取り込むか?…」等々、やり取りをしながら取り込みのシミュレーションを行います。針掛かりしてから、かなり時間が経過しました。何とか力糸が見える所まで寄せて来ましたが、再度ここで反撃。約10m、ラインが引き出されます。「無理は出来ない。ゆっくりゆっくり…」と自分に言い聞かせます。約5分後、遂に力糸を巻き込みました。すると、天秤の後ろに茶色く平べったい魚体が激しく抵抗する姿が見えて来ました。やっぱり…。そう、ヒラメです。それも60センチ級の大型です。見えない獲物の予測はしていましたが、改めてその姿を見ると、「絶対に捕ってやる!」という思いが強くなって来ました。しかし、今はまわりに誰も居ません。焦ります…。覚悟を決め、「よし!」とシミュレーションどおりの取り込みの準備に入ります。タオルを左手で掴みました。そ、その時…背後に散歩に来られたのであろうオジさんがいや、オジさまが通りかかりました。思わず「すいません~!ちょっと助けてもらえませんか~!」と私。「兄ちゃん、なんかあったんかぁ~?」との問いに、「キスの仕掛けに大きなヒラメが掛かって…どこかでタマ借りてきて貰えませんか?」とお願いする私。後でわかったのですが、そのオジさま、グレ釣りに精通されているベテラン方で、「よっしゃ~ちょっと待っときぃ~!」と、直ぐ近くにある磯渡しの渡船場に玉網があるか聞きに行ってくださいました。その間もヒラメは遠慮する事なく激しく抵抗し続けます。心の中で「もうちょっと、もうちょっとだけ頑張れ!」と、自分に言い聞かす私。すると、オジさまが玉網を持って駆けつけてくれました。激しかった抵抗が少し弱くなった頃、ゆっくりと大きな円を描くように寄せ、水面直下まで浮かせる事が出来ました。そして…無事、オジさまが構える玉網に…。「やった~!」と思わずガッツポーズです。あまりの大騒ぎに渡船屋さんのオジさんも駆けつけてくださり、「兄ちゃん、そんな細い仕掛けでよう捕ったなぁ~」とお褒めのお言葉を頂きました。捕らえたヒラメの口元を見てみると、最初にアタリがあったキスは、ヒラメが激しい抵抗をした間に針から外れていましたが、3本の針のうち、1本はノドの奥、もう1本は口元、そして最後の1本は、エンガワ部分にガッツリと掛かっており、ほぼ完璧な状態での針掛かりでした。針と針の間隔が40センチだった事により、この奇跡的なフッキングが実現したのだと思います。また、この大型のヒラメが捕れたのは、いくつかの偶然が重なった訳ですが、最後の取り込みの段階で私ひとりだったとしたら、まず捕れていなかったでしょう。
・偶然にもグレ釣りに精通しておられる釣り人の方が通りかかられた事。
・たまたま渡船場の近くで竿を出していたので、玉網が借りられた事。
・そして、すくってくださった方が魚をすくうのに慣れた方であったから…。
本当にいくつもの偶然が重なってのキャッチになったのは他でもありません…。偶然とは言え、本当に皆様に感謝致します。