実釣フィールド / 見島(山口県)

見島は、山口県萩市の北北西約45kmに浮かぶ周囲約18kmの島。
対馬暖流が流れる温暖な気候で、エギングやショアジギングなど様々なソルトゲームが楽しめ、俳優の故・松方弘樹さんがマグロ釣りの拠点としていた島としても知られている。萩港から定期高速船で約1時間15分とアクセスも良い。

DAY1 地磯のラン&ガン。得意の釣りで秋イカを狙う

– 釣行は、初日10時すぎに現地着。3日目14時には島を離れるスケジュール。実釣時間は、正味2日しかない。
「見島は、7月の頭に雑誌の取材で初めて訪れました。そのときは春イカシーズンの末期なのに、港内の藻場に産卵がらみの大型イカがたくさん居た。だったら春に生まれたコイカが成長して秋も良いはずと思いきてみました」

– 温暖な気候の見島は、10月下旬を迎えても木々の緑は濃い。
「時季的には秋イカシーズン真っ盛りな感じですね。港周りは手堅く釣れると思うので、まずは磯のランガンで、秋イカを拾っていこうと思います。気がかりなのは、3日間通して北東から東寄りの強風の予報ですね」 難易度が上がる状況に立たされるのも JOE Style! の常だ。

 

磯のシャローで喰い渋る!? 予想外の反応でイカが出迎える

– 最初に選んだ釣り場は、島南部の本村地区にある漁港脇の磯。もちろん風裏エリアだ。1投目にクリンチラトルカエル跳びアッパー3.0号バナナチャートをチョイス。沈み根が点在する水深2mほどのシャローを攻める。
「視認性の高いカラーでやる気のあるイカを引っ張り出します。あっ、5杯くらい付いてきてますね、喰えっ!」

– 狙いどおり1投目からイカが好反応。追尾してきたイカの1杯を抱かせる。
「うーん、サイズは小さいのに喰い方はシビアですね。喰い渋ってる感じです」

– その言葉どおり、次のキャストではチェイスが一切消える。
「なんで、こんなに活性が低いんだろう? カラーをピンクコアに替えます」

– 磯の張り出しに立ち、丁寧に探りながら足元の沈み根際でエギを止めると、300g弱の秋イカがエギにアタック。
「沖からビューンッと出てきました。活性の高いイカも居ますね。でも、秋はこのサイズが何杯も付いてこないといけないんですけど・・・」

「シャローエリアは、カエル跳びアッパーのキレの良い連続ダートでアピール。視認性の高いカラーは、イカも釣り人も見やすい。バナナチャートで釣った1杯目は、エギを水平姿勢で見せないと抱かなかった。活性が低いイカの典型的な食い方です」

 

本命の地磯が浅すぎ。「シャロー撃ちは着水点で水深2~5mはほしい」

– 2杯釣った後、イカの反応がなくなると、湯川さんは釣り場の下見を兼ねて、風裏になりそうなエリアをラン&ガン。島最北端や北東部の宇津地区の磯を見て回る。
「風速10mくらいありますね。外海は白波だらけ。風裏エリアでも釣りになるのは、岬の付け根の小さなワンドなどわずかなポイントしかない。本命のポイントに行きましょう」

– “本命”というのは、島南西部の風裏の地磯帯だ。現場に着くとそこは別世界。穏やかな海が広がる。
「ちょっと浅そうですけど、ここをランガンすれば何杯か拾えるはず。シャロー撃ちが楽しめそうですね」

– クリンチラトル カエル跳びアッパー3.0号を使い、立ち位置を変えながら投数を重ねると湯川さんの表情は曇る。
「浅すぎます。着水点で水深1mちょっと。シャロー撃ちといっても沖に投げて、水深2mから5mはほしい。この風で、この一帯がダメだと、磯のランガンは厳しいですね」

初日に実釣プランの変更を迫られることになる。

 

「イカはシャローエリアのヒザ下の水深にもいます。ただ、水深1m前後で広がるシャローフラットは潮が動きにくいし、イカが岸寄りに入ってきにくい。シャロー撃ちをするなら、遠投したエギの着水点で水深2~5m。そこから岸に向かって緩やかにかけ上がる地形が理想です」

DAY2 港の釣りに切り替え、秋イカのサイズアップを狙う

– 実釣2日目も朝から風速10mに迫る強風が吹く。初日に回りきれなかった風裏の磯を見に行くが、巻き込む風で釣りができる範囲はわずか。サオを出してもイカの反応はない。
「やはり磯は見切るしかない。港の釣りに切り替えましょう。見島の港は規模が大きく水深があって、春に生まれたイカが外に出ずに、港内で過ごしているはずですからね」

– イカは居ると推察できても風速は10m前後。風でラインがあおられ、エギの姿勢コントロールが難しくなる。風を背にしても苦戦が強いられる状況だ。
「目標は最低でも500g。7、800gは出したいですね」

風を制してサイズアップなるか!?

【晩秋のサイズアップ:狙いどころ】
秋のセオリーに回遊スポットをプラス

「磯のシャロー、障害物の多い港内など、秋イカのセオリーどおりのポイントでサイズアップが狙えます。プラス、アオリイカは大きくなると沖に出る傾向があるので、深場が隣接する磯の岬周り、外海に面した堤防先端など、水深があって潮通しの良いポイントの回遊イカも視野に入れます」

 

港内はイカが少ない?
夕マズメの回遊待ちに勝負をかける

– 釣り場は北東の強風が避けやすい島南部の本村地区の港。定期船が発着する港で規模が大きく、水深もある。だが強風下では、風裏や風を背に立てるスポットは限られる。
「エギに付いてくるイカがいませんね」

– 強風を少しでもかわせる港内各所を回るが、湯川さんのエギに反応するのは100gに満たないコイカばかり。たまに見かける秋イカサイズは、エギに反応を示さない。
「撃てるポイントのボトムが砂地で、足元も堤防がストンッと入っているだけ。イカが付くところがない。春は堤防先端周辺の藻場で産卵していたので、必ず港内のどこかにイカが溜まっているはずなんですけどね」

– 港でも強風にイカ探しの邪魔をされる。
「こうなると夕マズメの回遊待ちでサイズアップを狙うしかないですね」

 

照度変化のタイミングでヒット。「狙いどおりのうれしい1杯」

– 夕マズメに湯川さんが選んだスポットは、本村地区の港にある堤防先端と沖堤で構成された水道だ。
「風を背に釣りができます。水道で潮通しが良い。常夜灯があって新しいスミ跡もたくさんある。おそらく地元の方は、ナイトゲームで釣っているんでしょね」

– エギはクリンチラトル カエル跳びアッパー3.0号ピンクコア。
「ボトムをきっちりとって探っていますが、底は何もない砂地です。イカが回ってくるのを待つしかない」

– ボトムを丁寧に探り続けていると、やがて日が沈み、辺りが薄くなる頃に湯川さんが鋭いアワセを入れる。
「やっと喰いました。照度変化のタイミングで、捕食で動き出したイカだと思います。狙いどおり(笑)。サイズは関係なくうれしい1杯ですね」

– 常夜灯の明かりが煌々と効き出すと、デイゲームがポリシーの湯川さんは撤収。入れ替わるように地元のエギンガーがやってくる。
「やっぱりたくさんのスミ跡は夜の釣果ですね。常夜灯周りのナイトゲームもサイズアップの期待が持てますからね」

「ボトム付近で一度、バンッと持っていって放したので、フリーで落とし直したら着底の瞬間、キュンッと引っ張っていきました」

– 強風下できっちりアタリをとってかける。普通なら何をしてるかわからない状態で釣れていた、というケースが多いが?
「強い追い風のときは、ラインが真っ直ぐに入るコースをとり、ロッドティップをできるだけ水面に近づけます。着底がわかるトレースコースをとれば、アタリもとれます」

セフィア クリンチ ラトル カエル跳びアッパー 3.0号

005 ピンクコア

DAY3 朝マズメの回遊待ちでサイズアップを達成

– 3日目は、昨夕と同じ堤防からスタート。
「朝マズメの照度変化、雨の降りはじめ。風向きが東寄りに変わって、風速も落ちる予報。昨日より好条件がそろってきました」

– 堤防先端から沖堤に向かってクリンチラトルカエル跳びアッパー3.0号ピンクコアを1投するが、何か閃いたようにエギをクリンチラトル エクスカウンター3.5号ピンクギンに替える。
「風が東寄りに変わって、横風を受けやすくなったので、ボトムをきっちりとるために3.5号。ピンクギンは雨天の高実績カラーです」

– 状況にマッチしたエギに替えると、2投目にアオリイカが反応。
「投げて、着底後4回シャクリ上げて止めた瞬間、ラインがスーッと走りました。朝マズメの捕食回遊イカですね。昨日の夕方のイカと比べれば、一応サイズアップですね(笑)」

狙いどおりのスポット、タイミング、エギのセレクトで、400gクラスをキャッチ。

ラストは小型に交じって良型がポロッと出る秋らしい展開

– 朝マズメの回遊待ちの釣りを終えると、湯川さんが動く。
「昨日まで強風で手が出せなかった宇津地区のストラクチャーが多い港内を狙います。春に来たときは港内に点在するシモリに、ホンダワラが釣りができないほど生えていました。向かい風になるけど、この風の強さなら釣りになるはず」

– 向かい風で飛距離を出すために、エギはクリンチラトル エクスカウンター3.5号バナナチャートをセレクト。点在する沈み根の周りを探ると、300g前後のイカがキャスト毎に反応し、エギを抱く。
「こういうのが秋のエギング。小型にまじってポロッと良型が出るみたいな。この展開を待っていました」

晩秋の回遊待ちは2パターンのイカを狙ってサイズアップ!

「目標のサイズは出なかったけれど、最後に秋らしい釣りができたし、回遊待ちで狙いどおりに釣れた2杯はサイズに関係なくうれしい。強風に悩まされたけど、今回もイカを探して釣るまでのプロセスを愉しめました」

– 釣果だけでなく過程を愉しむのがJOE Style! 晩秋も同じ釣りが通用するということだ。
「さらに秋が深まると、500g、1kgと成長して沖に出るイカが多くなる。サイズアップ狙いは、回遊待ちが有望になります」

– 今回のように水深があって潮通しの良い場所で、朝夕マズメに狙う?
「そう。一つは光量の変化点で捕食のスイッチが入ったイカを獲りにいきます。もう一つは潮のタイミング。例えば満潮から下げはじめや潮止まり直前など、潮が変化するタイミングで捕食回遊中のイカが口を使いやすい。この2パターンのイカが居て、光量の変化と潮の変化が重なれば、サイズアップの期待がより高まります。今回も入りたかった地磯や岬に立てれば、もう少し良い型が出たかもしれないですからね」

 

Sephia LIMITED S85MLはラン&ガンも回遊待ちも対応可能

「Sephia LIMITED S85MLは取りまわしやすく、ランガンで使いやすい。飛距離が出せて高感度で回遊待ちにも向きます。しなやかなソフチューブトップで、イカの引きもたっぷり味わえる。晩秋のサイズアップ狙いにおすすめの一本です。ヴァンキッシュC3000は、夢屋のパーツでSephia仕様にカスタム。お気に入りのタックルを手にすると、釣りに対するモチベーションが上がりますからね」