相模湾キハダゲームの魅力とは?

「首都圏からすぐの湾内で、20、30kgというマグロが狙える。とても夢があるフィールドだと思いますね」と鈴木さん。

「東京、神奈川、千葉といった大都市から近い海、しかも穏やかな湾内でマグロが釣れる、ここが相模湾の一番の魅力。港を出て30~40分のところで、20、30kgというマグロが狙える。とても夢があるフィールドだと思いますね」

– 相模湾のマグロゲーム、その主役はキハダだ。以前は5kg、大きくとも10kgクラスが中心だったが、海流の変化か? 温暖化の影響か? 近年はグッとサイズアップ。好不調の波はあっても、10年以上続けて湾内に回遊し、賑わいをみせている。
「キハダのアベレージサイズは15kgから30kgくらいだと思います。初心者でも十分に楽しめるし、ある程度経験を積んだ方でも楽しめる、ちょうどいいサイズです。でも、大型もいます。シーズンの間に成長していく魚もいる。40kg、50kgはもちろん、80kgオーバーも年によっては数本キャッチされたりする。油断は禁物です」

誰でも楽しめる、身近で手軽なビッグゲーム。相模湾のキハダゲームは、わが国が世界に誇る釣り、と言えそうだ。

相模湾キハダゲームの特長

「どうすれば、キハダにルアーをアピールできるのかを考えます。人とは違ったサイズのルアー、もしくは動きを演出する、というアプローチが必要です」と鈴木さん。

 

– 日本各地はもちろん、世界各地のマグロを追いかけている鈴木さん。相模湾ならでは、という特長は何かを訊ねてみた。
「広大な大海原のなかで数隻、というのではなく、湾のなかに何十隻という船が集まって、ナブラを狙い、タイミングを見計らってキャスティングを繰り返す。こういう光景はほかのフィールドではないですね。湾内に回遊してきたばかりのときは、比較的イージーにヒットすることもありますが、湾の中に居着いたキハダを釣るケースも多い。こうしたキハダは、基本的にスレているので、釣るのが難しくなる。でも、自分だけが釣ることが出来れば達成感も大きい。キハダはいる。それをどうやって釣っていくか、ということが試されるわけです。相模湾で釣れるようになれば、ほかのキハダフィールドでもある程度は通用するようになると思います」

釣行日、相模湾で300人のルアーマンがいて、そのなかで1本しかキャッチできなかった、となれば、がぜん注目度は高くなる。SNSなどで情報は拡散。釣ったアングラーは一躍時の人、となるわけだ。

 

相模湾キハダのアベレージサイズは15~30kgが目安。しかし、とんでも大型やクロマグロがヒットすることもある。

– 釣法、スタイルとして注目すべきこともあると鈴木さん。
「ソナーを使っての誘い出しは相模湾キハダゲームの特長のひとつでしょうね。とくにベイトフィッシュがトビウオのときにやることが多いですね。時期にもよりますが、イワシダンゴ、とりわけサメ付きのイワシダンゴを狙うことも多い。目の前でガバガバッとやっているマグロにどうやってアプローチしていくのか? 掛けていくのか? 姿が見えているのに、掛かってくれない、というもどかしさ。アングラーは多く、船も多い。そのなかでいかにキハダにルアーを見せることができるか、アピールできるのか? 人とは違ったサイズのルアー、もしくは動きを演出する、というアプローチが必要になってきます」

– 集中力も大切、と鈴木さん。相模湾のキハダゲームでは、早朝から出船するものの、午後の早い時間に帰港する船が多い。意外に時間は短い。そのなかでの集中力を保って釣るのはとても重要だ。
「キハダに限りませんが、一日中ずっとエサを喰っている魚はいない。捕食する時間とそうではない時間が必ずある。最初から最後まで頑張りすぎると、疲れるし、見えるものも見えなる。疲れは勘を鈍らせるし、キャストも乱れる。1~2時間の仮眠で釣り場に来ている人も多いと思います。集中力を保つため、要所要所で休むことは、釣るためのキモかも知れませんよ」

鈴木さんも移動中や探索中の船上で仮眠を取ることが多い、という。 いざ勝負! というときには、エンジン音が大きくなり船足がアップする。これを目覚ましにしっかり対応するのが、エキスパートアングラーの知恵でもある。

シーズンは大きく3つに分けられる

キハダ用ルアーは大きくフローティングとシンキング。何を捕食しているかをベースに、サイズを合わせ、アングラーの使い勝手も含めてセレクトする。

– 相模湾のキハダシーズンは、例年7月から9月いっぱいまでの3カ月が目安。鈴木さんによれば、初期、中期、後期と大きく3つに分けたゲーム内容が考えられる、という。
「開幕から7月下旬くらいまでが初期の目安。この時期はベイトフィッシュが水面付近にあまり確認できないことが多いのが特長です」

– 潮目の近くでトビウオなどを捕食しているキハダが多く、これを誘い出しパターンで探りながら釣りを成立させることが多い。
「この時期、一番多いベイトフィッシュはトビウオですが、ほかにもワカシ、サバと20cm弱のベイトならなんでも捕食している感じです。ルアーは飛距離が出て、水面でのアピール力があるタイプ。誘い出しで効果を発揮できるようなタイプをセレクトします」

– 大きすぎると飛距離が出にくく、バイトしてきてもフッキングしにくい傾向がある。ベストサイズは20cm弱に落ち着く、ということだ。
「中期の目安は7月後半から8月初旬。カタクチイワシが入ってきて、トリヤマができやすいのがこの時期の特長です。ルアーはフローティングもシンキングも活躍する時期です」

– 昨シーズンは定番のカタクチイワシに加え、マイワシ、ウルメイワシが多かった。カタクチイワシはダンゴになって固まることも多いが、マイワシなどはバラけていることが多い。ナブラの状態によってルアーを使い分けていくのが基本だ。
「後期の目安は8月初旬から9月いっぱい。いろいろなベイトフィッシュが湾内にいる、といのがこの時期の特長。カタクチイワシなどのイワシはもちろん、ワカシ、ソウダ、カツオなど、大小のベイトが混在している。対応するためにはルアーのサイズや種類が豊富に必要になる。タックルの数も増える傾向にありますね」

 

大型のベイトフィッシュを捕食しているときに小さいルアーを投げても反応しづらい。その逆もしかり。多種多彩なルアー、タックルを使い分けていかなければいけない時期であり、簡単には釣れない時期でもある。 また、エサ釣りのコマセ船が多くなるのもこの時期ならでは。コマセのなかにルアーを同調、もぐり込ませる釣り方もある、ということを覚えておくとよいだろう。

オシア マンマサーディン 90S

コマセ船が多い相模湾ならではの必殺技、オシア マンマサーディン90Sケイムラクリアカラーをコマセに同調させて漂わせるというパターンもあり。

フラッシュブースト

フラッシュブースト

キハダゲームの場合、誘い出しで攻めるとき以外は、あまりアクションを加えない、というのが基本です。着水させてからステイ、もしくは軽くアクションを加えてからステイ、というときにバイトしてくることがほとんど。動かさずして動く。動かさないのに動いているように見える、という機能が素晴らしいですね。

ルアーはまったく動かなければただの浮遊物になってしまい、バイトを誘うことはできないですが、フラッシュブーストは、本体がほとんど動かずとも、反射板がキラキラと輝いてキハダを誘ってくれる。常に誘い続けることができる、というのは強力なアピールになると思いますね。

 

狂鱗

狂鱗

キハダゲームは日中の釣りであり、ベイトフィッシュを捕食している魚を狙う釣り。動体視力が優れているキハダに対し、ルアーはあまり動かさないのが基本でもあります。それゆえ、ルアーを瞬間的に見切って反転していくことも多く、アピール力は強ければ強いほどよい、というものでもない。より本物のベイトフィッシュに近い輝き、というものが大切。今回、オシアドリームチューン160F、オシア ロケットダイブ187F X AR-Cに狂鱗が採用されたので、止めているときにバイトしてくる確率がいままで以上にアップするのでは、と期待しています。

 

AR-C & Xクロス AR-C

AR-C & X AR-C

ナブラに船が近づくとキハダに警戒心、プレッシャーを与えてしまい、釣りづらくなる。そのためキハダゲームでは、飛距離は重要な要素となります。少しでも遠くから誘いたい、という希望を叶えてくれるのがAR-C、Xクロス AR-Cという機構です。飛距離がほかのアングラーより出せれば、キハダが水面近くでベイトを捕食しているスポットへ、誰よりも先にルアーを入れることができる。この利点は大きいですよね。飛行中の弾道がブレない、ということも特長のひとつ。狙い通りのスポットに確実にルアーを入れるためには非常に重要です。

 

後編ではナブラなどに対する攻略法を紹介。ルアーセレクトの判断基準、具体的なアプロ―チ法、ルアーアクションなど、状況別の具体的な戦術について踏み込んでいく。

後編へつづく