実釣フィールド / 但馬地方(兵庫県)

兵庫県北部に位置する但馬地方は、日本海に面した風光明媚な地。
対馬暖流の影響を受け、アオリイカの個体数が多く、関西圏を中心に多くのエギンガーが訪れる人気フィールドだ。
今回は東部の城崎から香住周辺で実釣。

DAY1 「シャローをラン&ガン。秋らしいエギングを楽しみたいですね」

– 実釣は、10月下旬。湯川さんが兵庫県北部の但馬エリアで釣りをするのは初めてということだ。
「日本海でエギングをするのは2回目です。秋の日本海は、イカの個体数が多い。シャローをラン&ガンして、アグレッシブに楽しみたいですね。心強い助っ人にも来ていただいていますしね(笑)」

– 今回は地元豊岡の遊漁船アスリートのキャプテンで、エギングのエキスパートでもある田村良さんが同行。
田村「二人で釣りをするのは初めて。楽しみですね。もう少し早い時季に来れば、もっと状況は良かったんですけど。今は深場に落ちるイカが増えてます」

– 実釣は台風の影響などで、2週間以上の延期を強いられていた。
湯川「それでもイカの数が多い日本海ですからね。シャローに残っているイカが居るはずです」

田村「早速、湯川さんの好きな地磯で、シャローを撃ちに回りますか」
湯川「よろしくお願いします!」

 

秋の日本海 但馬エリアのエギング事情
「ハイシーズンは9月いっぱい。11月まで楽しめます」(田村)

田村さんに地元日本海但馬エリアの秋のエギングについて聞くと、実釣時は秋イカシーズン終盤に突入。
「例年、9月半ば頃から9月一杯が一番釣れます。10月半ばをすぎると、サイズが上がって300~500gクラスが釣れますが、深場に落ちるイカが多くなる。今(10月下旬)、ボートエギングでは水深30mラインで釣れてますからね。11月も岸から釣れますが、秋が深まるほど堤防の先端など水深のあるところが良くなります」

田村 良(たむら・りょう)
【フィールドテスター】

兵庫県豊岡市で遊漁船『アスリート』を経営。
ジギング、ティップエギング、メタルスッテ、ボートシーバスなど幅広い釣種を展開する。但馬エリアのオフショアゲームはおまかせの頼りになる船長だ。もちろんショアエギングも得意。

好条件がそろう地磯のシャロー。だがイカの気配がない

– 田村さんが最初に湯川さんを案内した釣り場は、日本海に細長く突き出した岬沿いの地磯だ。
「イカがたまりそうなワンドがあって、水中にシモリも見える。釣れそうですね」

– 湯川さんは、セフィアクリンチ カエル跳びアッパー3.0号 12T ケイムラグルクンをセレクト。視認性の高いエギで、気になるシモリや離れ磯の際などをテンポ良く探っていく。
「潮が動いていないですね。水がクリアだからボトムが見えるけど、意外と深い。澄んでるからイカが付いてこないのもすぐにわかりますね」

– 田村さんによると、普段より潮が澄んでいるということだ。
「やる気のあるイカが居れば、すぐに出てくるはず。移動しましょう」

– 田村さんは実績の高い地磯を回る。次に入った磯でも湯川さんは期待感が高まる。
「海藻がある。紀伊半島はこの時季にないですからね。海藻はイカやベイトの隠れ家になるから良いです」

地磯は好条件がそろう。だが、イカの気配はない。

 

ファーストヒットは田村さん

最初に入った磯では田村さんが幸先良くキャッチ。
「ちょっと小さですけど。カエル跳びアッパー3.0号に付いてくるけど、なかなか寄りきらない。2.5号に替えたら抱きました。思った以上に手強いですね」

地磯のシャローは釣れても単発!? 堤防への移動を決断

「田村さんはイカが深場に落ちはじめてると言ってますけど、200グラム前後の小さいイカは、まだ磯周り居てもおかしくない時季ですよね。ベイトが見えないのも気になります。潮が澄んでいるということは、水温が下がったのか・・・」

– 湯川さんの不安を払拭するために、田村さんが次に選んだ釣り場は、サーフの脇にある小磯。浜には小規模だが川も流れ込んでいる。
「サーフとの境目の磯で回遊してきたイカが足を止めやすく、海藻が生えるシモリがあって、川が流れ込んで、ベイトもたくさんいる。理想的なポイントですね」

– セフィア・クリンチエクスカウンター3.5号08Tケイムラアカエビで、水面下に黒く見える海藻の際を狙うと、200gクラスのイカがすぐに反応。
「すごいな、やる気のあるイカは(笑)。居れば勝負が早い」

– 直後に田村さんもセフィア・クリンチカエル跳びアッパー2.5号でリリースサイズのイカを釣るが、反応はこの2杯でピタリと止まる。
田村「足元まで4杯付いてきて、5、6回誘ったところで、一番小さいイカがやっと抱いた。でも、後が続かない。ここで1杯ずつというのは厳しいですね」
湯川「200gくらいのサイズだと、ワッと群れで付いてこないとおかしいですもんね」

– ここで田村さんが提案。
田村「今日はシャローのイカの反応が良くない。水深のある堤防に行ってみましょう」

11時すぎにスタートを切った初日の実釣は、午後から雨が降り出し、まもなく夕マズメを迎えようとしていた。

 

【湯川さんが魅せた低活性克服策1】
足場の高い位置から障害物際をタイトに攻める

「足場が高いと水中が見やすくなる。今日はイカがシモリから飛び出してきてエギを抱く活性はないと思い、ちょっと足場の高い位置から海藻の際をタイトに探ったら出てきました。無風だから高い位置からアプローチできました」

一級ポイントの堤防も不調。「イカは深場に落ちたか!?」

– 初日最後の釣り場は、奥の深い湾の中間部に突き出す堤防だ。
「湾内にある最大規模のストラクチャーで、回遊してきたイカが足を止める。潮通しも良いはず。一級ポイントと言えますね」

– だが、シャクリ出すと湯川さんの表情は曇る。
「潮はスカスカですね。雨が降って薄暗いので、夕マズメの光量の変化点もあまり期待できないと思います」

– 潮の流れが弱く、光量の変化も少ない。エギに付いてくるイカもいない残念な夕マズメとなったが、そんな中、田村さんが200gオーバーを抱かせた。
田村「遠投して、かなり沖で抱きました」
湯川「沖ですか!? ここなら堤防の周りにも付いていそうですけどね」

– その後、二人にイカの反応はなく日没で初日の実釣を終える。
「一級ポイントの堤防で遠投しないと釣れない・・・田村さんの言うとおりイカは深場に落ちてしまったんですかね」

DAY2 エギに付いてきてもシャクると逃げる・・・
「イカはスレ気味!?」

「昨日、僕が釣った1杯は、地磯のシャローで海藻があって、唯一ベイトフィッシュが居ました。同じような条件のシャローにイカは居ると思うんですよ」

– 2日目も地磯のシャロー撃ちを敢行。釣り場は田村さんと相談の上決め、テンポ良く回る。
「連れていってもらう磯はどこも、湾の奥でイカがたまりやすかったり、シモリや海藻などイカの付き場が点在したりと、釣れそうなところばかり。実際にイカが釣れていた形跡が、各所で見られましたからね。ただベイトが居ない」

– 地磯をラン&ガンしてもイカの反応はなく、時刻は昼近くになろうとして居た。
田村「今日は夕方からメタルスッテ船を出すので、昼すぎまでしかお付き合いできないんですよ。気分転換を兼ねて、昨日とは違う堤防に行ってみましょう」

– 釣り場は大規模堤防。湯川さんは堤防の付け根付近のシモリをセフィアクリンチ エクスカウンター3.5号で探ると、着水直後に3杯のイカがシモリから出てくる。が、間を詰めさせるためにシャクると逆に逃げ、カエル跳びアッパー3.0号に替えてもイカは出てこない。
「活性、低いですね。でもイカはいる!」

– 湯川さんは、エギの号数、色を替えながらじっくり丁寧にイカが戻っていったシモリ周辺を探る。するとイカ発見から10分後、遂に抱かせた。
「底ベタベタです。トンッと良いアタリだったので、まあまあのサイズだと思ったんですけど、300gもないかな。活性が低いのは確かですけど、活性だけの問題ではないかもしれませんね。ここにもイカが釣れた形跡がたくさんある。そうとう叩かれてますね」

その後、田村さんは出船のために離脱。イカはスレ気味と推測した湯川さんは、単独で2日目午後からどんな釣りを展開するのか?

後編に続く。

 

【湯川さんが魅せた低活性克服策2】
ドラグゆるゆる2シャクリまでのボトムズル引き攻略

「通常、シャローではパッパッとシャクって止めると、イカが出てきてポンッと抱く。活性が高ければ簡単に反応を得られますが、今回はかなりの低活性。軽いシャクリでドラグがジーッと出るくらいに緩めて、シャクる回数も2回まで。ボトムで跳ね上げすぎずに移動距離を抑えて、ズル引きに近い状態で探ったら抱いてくれました」

田村さんは足元まで寄せた
イカに抱かせる

堤防の中間部を釣っていた田村さんも300g弱をキャッチ。
「3杯、チェイスしてきて、なんとか足元で抱いてくれました。9月後半の最盛期のように、甘くはないですね」

ヒットエギ セフィア クリンチ   エクスカウンター

15T カサゴレッド

昼食後、田村さんと別れ間際に入った堤防ではサゴシが回遊。

湯川「これではイカが怖がって出てきませんね」。
田村「これも秋の日本海の風物詩です。メタルジグをお忘れなく」