なかでもここ大瀬崎は西伊豆へと向かう玄関口ともいうべき場所で、アクセスの良さも抜群。沼津市街や高速道路のインターチェンジから比較的に近く、毎年多くのアングラーが押し寄せるフィールドだ。休日ともなると等間隔でアングラーが立ち並び、ゴールデンタイムの朝マヅメなど日が出てからではポイントに立つことすらできないという人気ぶりだ。

混雑を避け、平日の釣行とした今回はさすがにアングラーもまばら。そして情報収集をせずに臨んでいる。
駐車場にクルマを止め釣り場に向かうと、あまりの人の少なさに驚いた。状況はよくないのかもしれないと、頭に不安がよぎる。というのも今年の駿河湾は黒潮がはるか沖に離れていて、シーズンのスタートが遅れた。当初は「青物のハズレ年か?」と思ったほどだが、7月に入ると釣果が安定。それでも昨年に比べると今一つパンチ力に欠ける感もある。

まぁいずれにしても、釣りは実際に行ってみなくては分からない。それに、せっかくなのでシマノから発売される新しいルアーを現場で使ってみたいという気持ちもあった。

あえて最先端部を外し、西側に面したポイントへ入る

ファーストキャストはまだ夜が明けきる前にぶっ放す!

3ピースロッドのボーダレスをセットし、新製品のイワシロケット(40グラム)でスタート

夜明け前の午前3時半、釣り座を確保しに先端部へ向かう。
とはいっても私は人気のある岬の北側、最先端にはあまり入らない。

それは他のアングラーに両隣を押さえられてしまうと広角でアプローチできなくなるからだ。大瀬崎は潮通しのよいフィールドだが、最先端はより岸近くを潮が抜ける。飛距離を出さなくても釣果が望めるので人気も高いが、逆に飛距離を出せるなら北側の先端から回り込んだエリアでも十分な釣果を出せる。

むしろ、潮の流れに対してアプローチアングルを変えられるので、アングラーの少ないエリアを優先したい。そんなこともあって極端に早く場所取りする必要はないのだが、釣り場へ着けば誰だってソワソワする。夜明け前から投げたい衝動に駆られるし、青物ゲームは夜明けのタイミングは最もチャンスだ。

その名もイワシロケット。確かに飛ぶし、泳ぎもグー

2018年9月発売予定のメタルジグとトップウォータープラグ

空が白み始めた4時、いよいよキャスティングを開始。最初に使うのは、新製品である『コルトスナイパーシリーズ』の『イワシロケット』というメタルジグ。飛距離性能を重視したジグということだが、実際に投げてみると飛行姿勢が安定しているのに驚いた。ボディーがやや円筒形をしていることから空気抵抗が少なく、姿勢が安定しているのであろう。

大型魚のバイトに対応する太軸のシングルアシストフックがフロントに1本。テイルにはトレブルフックを搭載していて、チャンスの少ないショアゲームには頼もしいセッティングとなっている。

シイラに限らず、ショアジギは飛ばせば飛ばすだけ有利

 

イワシロケットを30グラムに替えると、ロッドとのバランスがよくヒットが連発した

アクションは流行りのスロー系ジグとは違い、ただ巻きでわずかにテイルを振る程度といったおとなしめ。しかしバランスがいいので積極的にロッドアクションを仕掛けていっても、テイルフックがリーダーに絡むといったトラブルが起きにくい。いわゆるテイリングをしないため、ショアゲームではとても安心できるし使いやすいのではないだろうか。私としては数投しただけでずいぶん好感の持てるセッティングと感じた。

スロー系ジグは、その目的によりワイドなアクションをするものが多い。本来はフォールで使うものと重々承知しているが、時には速巻きやアクションを入れてのリトリーブで使用することもある。しかしこれがどうも青物はお好みでないようだと感じている私としては、とても使いやすく気に入った。

このジグと一緒にスロー系も持っていれば、様々なシチュエーションに対応できるだろう。

推定130メートル弾。誰よりも飛ばして先制打を放つ

ボーダレス(並継キャスティング仕様・H2/H4/H6シリーズ)

ボーダレス (並継キャスティング仕様・H2/H4/H6)

飛距離のアドバンテージでワカシをゲット

海面の動きや鳥の様子、流れの強さなどを見たり感じながらキャストを続けること30分、いまだシイラは1尾も跳ねない。周りのアングラーにも反応がないようだ。

肩も十分に温まってきたし、様子見がてらキャストしていたのを本気モードへチェンジ。100メートルを軽くオーバーするキャスティングで攻めるとついにファーストバイト!しかしシイラ特有のパワフルな感触ではない。ランディングしたのはワカシで、イワシロケットでの最初の釣果となった。

“万力”と称される引き味は、アツイ季節に楽しむのに最適

さて、シイラはお留守なのか?おぼろげな不安がつのる。朝マヅメのチャンスタイムはそう長くはない。
これまでの表層引きと変えて、少しカウントダウンして深場からジグを引いてみる。海底はゴロタ石なので着底すると根掛かり必至。あまり沈めすぎるのは禁物だ。

シイラは基本的には水面を意識している魚。ボトムレンジを攻める必要もないのだが、若干沈み気味であるのかも?という読みが的中!今度はまぎれもないシイラとのファイトとなった。

水面を割って猛烈なジャンプを繰り返す様子は、まさしくゲームフィッシュたるそのもの。黒潮の申し子と呼ばわれるにふさわしいファイトを見せてくれた。上がったのは1メートルに迫る、ショアゲームとしては十分納得のサイズだ。

魚へのダメージが少なく、優しくリリースできる釣り場

足場が低いとリリースもスムーズだ

素早く撮影を済ませ、魚を海で蘇生させる。

夏場はナギの日が多く今日も海は静かだ。ここはゴロタ浜なのでリリースも楽。足場の高い磯と違って、海に浸かりながら蘇生させてリリースすることができる。これも、大瀬崎でのシイラゲームを好む理由だ。

このあとも小型ながらシイラとのファイトを楽しみつつ、ずいぶん岸寄りでシイラが跳ねるようになったのを目撃したところでルアーをチェンジ。コルトスナイパーシリーズに新たに加わった『ロックポップスリム140FAR‐C』を使ってみる。

以前から飛距離性能が高いと思っていた『ロックポップ90F』のロングバージョン。
実際投げてみると、その飛行性能は更に磨きが掛かっている。圧倒的な飛距離に加え、引き抵抗が少ないながら派手なスプラッシュを上げつつダイブ。ほどよい水噛みで浮上する、とても引きやすいポッパーだ。ショアゲームの強い味方になるのは間違いない。

  • ヘッドのバブルチャンバーがターゲットを誘う

  • 飛距離も十分なロックポップスリム。沖の潮目から引いてきて攻め倒した

しかし残念なことに、先ほどのシイラの跳ねを最後に気配が消えてしまった。
朝マヅメのチャンスタイムは終わってしまったようだ。

念のためにジグを投げても反応はなく、ロックポップスリム140Fのポテンシャルを体感するのは次の機会に持ち越しとなった。まっ、楽しみの先延ばしも悪くない。

 

短い夏のひととき。
暑いさなかでも時間を濃縮して楽しめば喜びもひとしおだ。

今回はネットの情報を頼っては釣れなかった魚であり、足を運んだからこその釣果であった。

この記事が公開される頃もまだまだ楽しめるはず。
皆さんも黒潮の申し子とのファイトを堪能してみてはいかがですか。