両ルアーのサイズ感と飛行性能がリバーシーバスで活躍

10T レンズグリーンシャイナー
河川のベイトは小型ルアーが効く!
– 実釣は梅雨。松岡さんは九州南部の河川を釣り場に選んだ。
「九州は梅雨に入っても雨が少なく(実釣時)、河川は渇水気味。状況的には良くないですね」
– 雨が降ったほうが良い?
「雨が降って適度に増水して、濁りが入って、ベイトが流されるくらいのほうが、シーバスの活性が上がりますから」
– 河川のベイトといえば?
「下流部はイナっ子。上流部は淡水の小魚です。まだアユも小さい時季。基本的に河川内のベイトは年間通して小さめだから、ルアーも100mm前後の小型が効きます。大きくても120mmまで。流れや地形を読んで、小型ルアーでピンスポットを撃ち抜きます」
– 障害物をタイトに撃つ?
「それもあるし、狙いどおりのコースをトレースするには、正確なキャストが欠かせませんからね」
– 実釣で魅せる松岡さんのキャスティングは、飛距離を出すだけでなく精度も高い。
「小さくても投げやすくて飛距離が出るルアーは、キャスト精度も上がります。新しく出るサイレントアサシン120Fとサルベージブレードも、キャスト精度を上げる条件をそろえた河川で活躍するルアーです」

※写真のルアーはプロトタイプです。
小型ルアーを使い分け、レンジや見せ方を変えてバイトを誘う
実釣で松岡さんが使用したルアーは、すべて全長120mm以下だ。「基本はレンジ、アクション、シルエットを変えて、どれに反応が良いかを探ります。この中では大きめのサイレントアサシン120Fと、今までなかったブレードベイトのサルベージブレードの加入で戦力アップ」。
右上からスライドアサシン100S、ガラスライド110F、ゴリアテHi 95F、サルベージブレード。
左上からサイレントアサシン80S、サイレントアサシン120F、トライデント90S、トライデント60S
河川攻略は流れと地形の変化がキー
河川といっても下流部と上流部では様相がガラリと変わる。 「狙うべき場所は共通していて、流れと地形の変化が絡むところ。例えば下流の流心絡みのカケアガリはシーバスが付いたり、回遊ルートになりやすい。上流の瀬の下はベイトが流れ落ちてくるし、遡上する小魚がたまりやすい。流れと地形の変化が絡むところにベイトもシーバスもいます」
アプローチはドリフトが基本。
釣りの精度が釣果につながる
流れをグングン遡る遊泳力のある小魚は、シーバスにとって捕食しにくいはず。「流れてくる無防備なベイトをいかに演出できるか。基本はドリフトでシーバスが喰いそうな場所に流し込んだり、ターンさせます。そのためには流れを読んで立ち位置と着水点を決める。サイレントアサシン120Fもサルベージブレードも流れが速い上流部ほどドリフトがキーになります」

白昼にサルベージブレードで連発!
「カケアガリの上。水深約3mの水面下1m付近をただ巻きで喰いました」。下流部でサルベージブレード28gを使い、白昼の連発劇。
「サルベージブレードはブレードの回転性能が高く、フラッシングと波動で効率良くアピールできる。2フックで掛かりも良いです」

増水時や晴天時に計算できるルアーが河川攻略の幅を広げる
存在感とフラッシング新戦力の長所を活かす
– 実釣ではガラスライド110Fをパイロットに釣りを組み立てる。なぜトップウォーターの出番が多いんですか?
「アピール力があることと、水面で騙しやすい。サーチと喰わせを両立できます。反応がなければミノーやシンペンなどでレンジ、アクション、シルエットなど何かを変えて反応を見ます」
– 実釣では瀬の下でガラスライド110FからゴリアテHi95Fに替えてレンジを下げ、シーバスをキャッチ。では、河川のルアーローテーションの中で、2つの新戦力の出しどころは?
「サイレントアサシン120Fは、雨で増水したとき。ボリュームがあるので、アピール力を活かします。夏以降、アユが成長したり大きめのベイトが増えたときにも有効です。サルベージブレードは、下流域は広範囲をサーチ。上流域はミノーの下のレンジを探れます。シーバスはブレードのフラッシングに弱い。光量があるほど、釣れますね」
– 2つの新戦力を加えた松岡さんのルアーセレクトを参考にすれば、リバーシーバスは攻略できるはずだ。
「水が澄む上流部ほど、足音や人影でシーバスを警戒させないように注意。海とはひと味違う激流でのファイトを楽しんでください」
「澄んだ川のデイゲームでブレードの反射が効く」

07 レッドヘッドHG

「港湾や漁港など通常のブレードベイトを使う場所ならどこでも活躍。河川の下流部は飛距離を活かして、流心絡みのブレイクをサーチします。使い方はただ巻きやリフト&フォール。上流部でも水深1mあれば使えて、速い流れの中で流しながらリフト&フォール。澄んだ川のデイゲームでブレードのフラッシングが効きます」
「増水や濁り気味のときに流しながら巻く」

01T カガヤキマイワシ

「今回は渇水で出番が少なかったですが、河川で使うとしたらボリューム感を活かします。雨で増水して濁ったときに、アップで投げて流れに乗せながら巻く。細身のミノーにはないアピール力でシーバスに気づかせます。秋の落ちアユなどベイトが大きいときにも有効。2フックなので遠くで掛けたランカーをしっかりホールドしてバラしにくい。話は逸れますが、1m近く潜るので足場の高い磯にも強い。磯際をきっちり通せます」

ゴリアテHi 95Fでレンジを下げ
マッチ・ザ・ベイト!
瀬の下の流れのたるみで10cm前後のアユが跳ねる中、ガラスライド110Fで広く探るが反応なし。ゴリアテHi 95Fでレンジを下げるとすぐに反応。「アップクロスで流心脇の流れのたるみでターンさせたら喰いました。同サイズのルアーでもわずかなレンジ差が明暗を分けます」
松岡豪之 SELECT TACKLES
[ROD] エクスセンス ジェノス S90MH/R – Wild Contact 90 –


「強めのロッドで小型ルアーを弾き出し、意のままに操作」
河川攻略で欠かせない高精度キャスト。
飛ばしやすい小型ルアーとともに重要なのが、ロッドの仕事だ。「私は河川でワイルドコンタクト90を使います。硬めのロッドですが、鋭く振り抜いて曲げてルアーを弾き出し、低弾道でブッシュの奥などピンポイントが撃ちやすい。もちろん飛距離も出ます」
硬いロッド=ストロングなスタイルをイメージしがちだが、松岡さんは違った。「硬いということは、ロッドワークで意図したアクションをルアーへ入力しやすい。ティップの細かい操作で、狭い範囲でたくさんルアーを動かすことができます。これが河川の釣りでは大きいですよね」。高精度キャストとイメージどおりのアクション。結果としてランカーが出やすくなるわけだ。
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「7、80cmのシーバスをかけるとこんな感じ」という曲がりは、バットがしっかり残っている。「ランカーを流れの中でかけても止めるパワーがあります。魚の頭の向きがわかりやすいから、やり取りも有利にできます」
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「GENOSワイルドコンタクト90は従来のモデルのキャストフィールやパワーはそのままに、NEWカーボンモノコックグリップを採用。かなり軽く、取り回しやすくなって、細かいロッドワークがさらにしやすくなりました」

C3000XG

[LINE] PITBULL12 1.0号 / 1.2号
「ピットブル12は適度に張りがあって扱いやすく、飛距離も出ます。メインは1号で、ランカーが出る確率が高い川では1.2号です。リーダーはEXSENCEリーダーEXフロロ16lb」