グラップラープレミアムとの違いは?

オシアコンクエストCT

300HG(右)
※200HG、200PG、300HG、300PGは2018年8月、201HG、201PG、301HG、301PGは2018年9月発売予定

デジタルカウンターとフォールレバーを装備したジギングリールには、先行モデルとしてグラップラープレミアムがある。これを使ったタチウオゲームの模様は今年の4月26日号に掲載し、シャクリのみならずフォールをも自在に演出する戦略の一端を紹介した。基本的な活用法についてはその記事を合わせて参照していただけると幸いだ。

では、今回登場するオシアコンクエストCTは、グラップラープレミアムとどこが違うのだろうか。最も分かりやすいのは、グラップラーがいわゆるロープロファイル型のボディであるのに対し、オシアコンクエストCTは丸型ということだろう。どちらも耐久性に優れたHAGANEボディを採用しているが、丸型のオシアコンクエストCTはグラップラープレミアムと比較してもさらに剛性感が高い。もちろんHAGANEボディのみならず、マイクロモジュールギアやX-SHIPといった基本性能はオシアコンクエストをそのまま踏襲している。

また、150番サイズのグラップラープレミアムに対して、オシアコンクエストCTは200番と300番で展開。ラインキャパシティの面でもグラップラーを上回る。そんなことから、近海のライトジギングをメインに考えるならグラップラープレミアム、よりパワーを必要とする釣りや、中深海までをも視野に入れた釣りならオシアコンクエストCTという使い分けも出来そうだ。ラインナップは200番と300番にそれぞれHG(ハイギア)とPG(パワーギア)の2タイプがあり、さらに右ハンドルと左ハンドルを加えた計8機種を設定している。

タックルはそれぞれ3セット

鈴木さんが持ち込んだタックルは、ロッドがオシアジガーB60-3とオシアジガーLJのB63-2、同63-3の3本で、リールはオシアコンクエストCTの300HG、300PG、301HG。ラインは300HGにはオシアEX8PEの1.2号と2号、300PGには同1.2号を巻き込み、リーダーとしてオシアリーダーEXフロロの30lb(8号)を結節。

山本さんは、オシアジガーモーティブのB610-0、B610-1、B610-2にオシアコンクエストCT300HGと300PGというセッティング。ラインはB610-2にセットした300HGのみオシアEX8PE1.5号を巻き、そのほかは1.2号。リーダーはPE1.2号にオシアジガーリーダー マスターフロロの6号、PE1.5号には8号のリーダーを使用。

狙いは青物&大型根魚。カウンターの情報が役に立つ

今回の釣り場は山口県の萩市。江崎漁港をベースにする芳美丸さんにお世話になり、近場から見島にかけての海域を探った。狙いは青物と大型の根魚だ。

起伏に富んだボトムの攻略は、海底の把握が何より大切。そのいっぽうで中層に突然現れる青物も、そのタナを正確に捉えられるかどうかが勝負。オシアコンクエストCTのカウンター機能はどちらの釣りにも威力を発揮した。

デジタルカウンター

カウンターに表示される情報は水深、フォール速度、巻き上げ速度の三つ。これを最大限に活用することで、ジギングの戦略から曖昧さが消える。

鈴木さんはこのカウンターをフルに活用し、前半からヒラマサを連発。ボトムから表層までを自在に泳ぎ回る反応を正確に捉えていく。

「ベイトの反応がビッシリと映るのに、底潮が動かないこともあってなかなか喰わない。そのなかで回収中の早巻きにアタリがあったので、中層の高速ジャークを試したら喰いました。ヒットレンジは下から15mです」。

鈴木さんのヒラマサ。ヒットルアーはペブルスティック 150g フルシルバー。

 

「デジタルカウンターを使うことで、大体このくらいとしか言えなかったヒットレンジが正確に分かるようになり、釣りの効率と精度が劇的に向上しました。船長の指示ダナにも瞬時に対応できるし、攻めるべきタナを無駄なくトレースできるようになったことがデカイですね」。

いっぽう山本さんはどちらかと言えばボトムにフォーカスし、スロー系の誘いを多用してじっくり丁寧にタナを探る釣り。もちろんここでもカウンターの情報が戦略を支えている。

「ボトム狙いはただ底を取るだけではなく、地形の変化を釣ることが最も重要なんです。オシアコンクエストCTのカウンターはその変化に細かく対応できるので、いるならここだな、という着き場までイメージできるのがすごい。いままではラインのマーカーを見て1m単位で水深を把握していたのが、10cm単位で分かるんですから、ホントに大きな武器ですね」

「上潮が速くて、フォールさせようにも上だけが引っ張られてしまう。そこを我慢して、ジグも重くして長めにフォールさせて喰わせました」。

 

山本さんのマハタ。ヒットルアーはサーディンウェバー 180g ゼブラグロー

ヒットレンジでバイトに備える!

カウンターの効用は、単にレンジが分かることだけではない。鈴木さんによれば「ジグの位置(水深)が分かれば、ヒットレンジに近づいたことも分かる。だからバイトに備えることが出来、ミスも減る」とのこと。確信を持って攻めることで生まれる集中力も、ジギングの精度と効率をアップさせる要因だ。

ジグの姿勢と沈下速度をコントロールするフォールレバー

オシアコンクエストCTのカウンターには水深のみならず、ジグのフォールスピードと巻き上げのスピードが表示される。これに合わせてスピードの調整を行うのがフォールレバーだ。

フォールレバーの操作

フォールレバーは手前に倒すとブレーキが緩み、前方に倒すと締まる構造。ジグをゆっくり落としたいときほど、レバーは前方に倒すことになる。このレバーを使って出来ることはどういうことだろうか?

鈴木さんは「フォールレバーを使えばジグを素早く落とすもゆっくり落とすも自由自在。サミングでもフォールにブレーキを掛けることが出来ますが、指の加減によってスピードにバラつきが出てしまう。等速で正確にフォールができることがフォールレバーの強みですね」と解説。青物はもちろん、底物に対してもレバーの加減ひとつでヒットを導く。

「ボトムの魚は落ちてくるものに反応するので、フォールでゆっくり見せて誘うことも重要です。この魚はフォールレバーを使って底近くでブレーキを掛け、着底からの2シャクリで喰わせました。ブレーキを掛ける際は、ジグの動きを殺さない範囲で行うことが鉄則です」。

山本さんは沈下スピードの演出のみならず、二枚潮のラインスラックを取るためにあえてフォールレバーでブレーキを掛けるなど、テクニカルな裏ワザを駆使しつつヒットを重ねる。

「軽く投げて、フォールスピード6〜7でアクションさせながらフォール。フォール中からジグを見ていたのか、着底後すぐに喰いましたね」。これも山本さんが得意とする喰わせのテクニックだ。

  • 鈴木さんがキャッチしたキジハタ。ヒットルアーはサーディンウェバー130gのアルミシルバー。

  • 山本さんがキャッチしたキジハタ。ヒットルアーはサーディンウェバー160gのグローヘッド。

グイグイ巻ける余裕のパワー

今回のポイントは沈船あり、鉄骨漁礁あり、もちろん海底の起伏も複雑な変化に富んだ地形。そこに潜む多彩な魚をどう喰わせるかということと同時に、掛かった魚をいかに速くボトムから離すかが重要な課題。実際にヒラマサや根魚とやり取りした感想も聞いてみた。

鈴木さんは5kg近いヒラマサをはじめ、ライトジギングのターゲットとしてはかなりの大型を何発も掛けたが、「さすがはマイクロモジュールギア。このクラスなら本当に楽勝。HG、PGともにトルクがあって魚に主導権を渡さない。レベルワインドとスプールが連動しているためドラグも滑らかで、細いラインでも安心してやり取りできます。」とまったく手加減なし。ロッドを目いっぱいに曲げ、リールをグイグイ巻く快感を楽しんでいた。

鈴木さんのヒラマサ。ヒットルアーはペブルスティック150g・フルシルバー。

 

山本さんも、鈴木さんに負けずに青物や大型の根魚を掛けていたが、力負けするケースは皆無。掛けるたびに「このリールはホントに強い」と声が出る。 

「ギアが滑らかで強いため、とにかく巻くのが楽。それとボディ剛性が高いうえにSコンパクトボディでガッチリ握り込めるから力が逃げない。ここが勝負!という一巻きで、確実に魚にこっちを向かせることが出来るリールですね」

山本さんのヒラマサ。ヒットルアーはサーディンウェバー160g・ゼブラグロー。

また、鈴木さんと山本さんは、踏ん張りどころを見極めるのにもこのカウンターが役に立つ、と口を揃える。

「根魚やヒラマサは最初の主導権争いで負けないことが大事。ただ、そこで浮かせてしまえばあとは無理する必要はありません。カウンターを活用すれば底を切ったことが明確に分かるので、強引になり過ぎてバラシたりするミスを防ぐこともできます」

ギア比の使い分けでジグの動きをアジャスト

前述の通り、今回の釣行は潮の動きが悪くショートバイトが多発する時間帯があったが、そこで2人はHGとPGの使い分けによってバイトを演出してみせた。

「ベイトの幅が狭く、喰いも浅いので、ギアをPGに変えてシャクリのリズムを変える」というのがその真意。速い動きを追い切れない魚に対し、移動距離を小さくすることでより確実に掛けていくことが出来る。

ギア比の違いで喰わせた鈴木さんのヒラマサ。ジグはTGガトリング80g・リアルコイカ。

 

ペースをつかんだ2人はヒラマサ、ブリ(ヤズ)、マダイ、カサゴ、チカメキントキ、ウッカリカサゴ、マハタ、アオハタ・・・とヒットを重ね、最終的には10魚種以上をキャッチ。カウンターとフォールレバーを駆使して理詰めにバイトを引き出し、掛かってからは丸型ボディのタフネスとマイクロモジュールギアの滑らかさで魚ととことん勝負。

「釣れた」ではなく「釣った」の手応えをより強く実感できるリール、それがオシアコンクエストCTだ。

  • 鈴木さんのチカメキントキ。ルアーはサーディンウェバー130g・フルシルバー。

  • 山本さんのウッカリカサゴ。ルアーはサーディンウェバー160g・アカキンゼブラグロー。