ポイズングロリアス1610H マイティスティンガー 超感度で決めるジグ&ワームの真髄 川島勉×亀山ダム(千葉県)その3

迫るタイムリミット! 残り4時間で完遂なるか?

レンタルボートの帰着時間、つまりは取材終了を意味する17時まであと4時間を切った2日目の午後。川島さんは、残す2本のミッションに完全に集中した。ボートはハイバイパスに切り替え、それまで攻めていた下流域から一気に上流域へ。ラストスパートで勝利を決める。そんな気迫がその背中から漲っている。

今回の本題へと入る前に、まずは前回の補足。中盤で、ブッシュを手前にした川島さんの画像を覚えているだろうか。実はあの1枚、川島さんのスーパーキャストを動画で撮影すべく、構えていた際の1枚だった。

川の真ん中で釣りを始めた際には周囲から冷ややかな視線を浴びたこともあったが、岸際で釣りを始めるや途端に他アングラーの手が止まる。なぜか。それはご存知の方も多いだろうが、右から左からまるで腕の延長であるかのように繰り出される川島さんのスーパーキャストに圧倒されるからだ。時に鋭い低弾道で、時に軽やかなスキッピングで、狙ったスポットの芯を直撃。見ているだけで惚れ惚れとするその華麗なる所作。まさに湖上のアートだ。

「ポイズングロリアス全てのモデルに言えることですが、先代モデルより軽くなったのにパワーはさらにアップ。そういったことも、キャスタビリティに繋がっているはずです」。

まずは、そのスーパーキャストを動画でご覧いただきたい。

使用ロッドは前回解説したポイズングロリアス1610M マイティストローク。使用ルアーは「スキッピングしやすさを考慮」して高比重クローワームのノーシンカー。ベイトタックルでこんなキャストができたら…と誰もが羨むことだろう。「要練習ですね」。うーむ…。

真夏だからシェード撃ち…の甘い罠

雨天続きの亀山ダムが一転して真夏日となった初日は、このようなインレットを始め、シェードや岬周りなど夏のセオリーともいうべき場所を川島さんは攻略していった。今回の釣行は2日間の日程で、記事は全部で4回を予定。ところが、初日は早朝に1尾をスモールクランクベイトのMRで獲った後、終了まで無の時間。そのため初回で初日が終了して、2回目以降の3回で取材2日目をお届けすることになったのだ。

「初日は、最も(釣果が)堅いと踏んでいた、このロッドでやりこみ過ぎましたね」。

このロッドとはポイズングロリアス1610H マイティスティンガー。ジグ及び、テキサスリグを始めとしたワーミングを軸とする1本だ。

「真夏ならシェード撃ちが堅い。しかし、まさかのまさか。反応が薄く、終了間際に1バイトがあったのみ…」。

初日シェードを狙ったのは川島さんのみではない。全域の岸際、オーガーハング下ではレンタルボートアングラーのほぼ100%が同じ釣り。ましてや多くはフィネスが主軸で、ややバルキーなテキサスリグを撃ち込むしか手立てがなかった川島さんは不利とも言えた。それでも撃ち続けた。何らかのタイミングを待ちながら。

「夕マズメだけでしたもんね、反応があったのは。あの魚、今日もいるかな」。

夕マズメというにはまだ早いが、唯一魚がそこにいたことを確認していた上流域へと向かった川島さん。はたして読みは的中するのだろうか。

ポイズングロリアス1610H マイティスティンガーで使用する主なルアーは「テキサスリグかラバージグの2択」。適合ルアーウェイトの表示は12〜42グラムだが、川島さんが使用したテキサスリグのシンカーは7〜11グラムで、ジグは11〜14グラム。表示はワーム自体の重さも加味したものと考えていいだろう。

1610H。その感度、そのパワーの本領を発揮

前日1バイトあったという微かな望みを頼りに向かった上流域。そこは岩盤エリアで、岸際にはごく小さなブッシュがこじんまりと控えている。

「魚が動いているとしたら、ここで一度止まる。もしくはコンタクトして通過するのではないか」との読みで、点在するブッシュを下流側から上流側へと撃ち続けていく。上流域、それもアウトサイドベンドの流れがあるであろう場所とはいえ、ご覧の通り水面はアオコがビッシリ。この2日間を通して回ってみた限りでは、アオコが存在しないエリアはほぼ皆無だ。少しでも水が良いエリアをと望んでも、存在しないものに期待はできない。むしろ、このアオコが水面を覆うシェードの役割を担っているというポジティブな考えを持って挑むしか方法はなさそうにも思えた。

「この午後の時間になると、この岩盤は日陰になるんですよ」。

川島さんがこのエリアを選んだのは、実は太陽の傾きを読んでの判断だった。単に、前日にバイトがあったからというだけではなかったのだ。

「今、表水温は何度だと思います?」。

広範囲に形成された日陰の中で、川島さんが取材班にクエスチョン。30度くらいでしょうか?

「32.3度。日陰になってもこの水温ですからね、ヤレヤレ…んっ!?」。

撃ち込んだテキサスリグに微かな違和感を覚えたという川島さんは即座にフッキング! しかし、ブッシュに巻かれてしまう。魚がバイトしてワームからフックは外れたものの、口内から鋭く抜けた先にブッシュが。もしくはワームだけをくわえた魚の口から鋭く跳ねたのか。こんな経験、誰にでもあるはずだ。スタックしたテキサスリグを回収して、ハリ先とラインを確認。異常なし。

次の1投、つ・い・にポイズングロリアス1610H マイティスティンガーが結果を叩き出したのだった!

これが3本目のミッション、ポイズングロリアス1610H マイティスティンガーでクリアした瞬間。のけぞるように力を込めたフッキングで、ブッシュから一気に引き剥がす。そのパワー、推して知るべし。この時獲った1尾が、冒頭の画像だ。

カーボンモノコックグリップが示す超感度の行方

「さっきの木化けした時は本当にごく小さなアタリ、というかショートバイトだったのに、この魚はフォールで喰ってきました! まさかのフィーディングに入ったバスでしたね!」。

わずか数秒後のキャストで、他の魚が回って来たのか。それともバスに喰わせやすい角度でテキサスリグが投入されたのか。水中の事実は不明だが、とにかく明確なバイトが手に伝わったのだという。

「でも、このロッドだから獲れたのかもしれません。喰ってラインが走るようなバイトではありませんでしたし」。

聞けば、このポイズングロリアス1610H マイティスティンガーを始め、すべてのポイズングロリアスに搭載されているカーボンモノコックグリップが他の追随を許さない圧倒的な高感度を発揮しているのだという。

「水中のシンカーが何かに接触すると、実に明確な感触が手元に伝わってくるんです。竿先が感じた振動をリアのグリップ内で増幅して手元に明確に伝えてくれるんです。最初はあまりにも感度が良すぎて、ルアーに当たる全ての障害物をフッキングしてしまうほどでした(笑)」。

知る人ぞ知る過去のテレビ番組では「今でこそ恥ずかしい話ですが(笑)」と、ボトムの障害物に接触した瞬間をバイトと捉えフッキングした模様が放映されたこともあるのだという。それほどまでに異次元の高感度。慣れるまでは多少の時間を要したという。

「使い込んだ今では、どれがボトムでどれがバイトなのかがハッキリとわかります。他のロッドでは獲れない魚もこれまでに数多く獲ることができました」。

2012年にポイズンアドレナから始まったカーボンモノコックグリップは、14年にフラッグシップのポイズンアルティマに搭載され第2世代へと進化。そして昨季16年、NEWグロリアスに搭載された第3世代は、初代に比べ単体で実に15グラムの軽量化に成功すると共にさらなる超感度化を実現しているのだという。

「もう普通の世界には戻れない…と言ったら言い過ぎでしょうか。そのくらい明らかな差が存在しています」。

驚愕の進化にあなたは追いつけるだろうか。

使用したのはフラット系ワームのテキサスリグ。カバー撃ちを主軸としたため、5グラムのシンカーはウキ止めゴムで固定してズレ防止。カバー内へ手返しよく撃ち込み、スタックすることなく回収して次のキャストへと。

…なんとっ! 次のキャストでも!!

ひとしきりポイズングロリアス1610H マイティスティンガーの解説を聞いた後、川島さんは「まだいるかな」と軽い気持ちで、同リグを同場所に撃ち込むや、何と即座にヒット!

「ラインが走りました! 確実にフィーディングタイムに入ってますね!」。

それまでの沈黙が嘘であったかのように、1投目のミスバイトを含めれば3投連続とも言えるバイト! ミッション全クリアへの風向きも川島さんに向いてきたような展開だ。

「亀山ダム、こんなに魚がいたんですね(笑)」。それまでの不釣を払拭するかのような2尾連続キャッチに、満面の笑み。

畳み込むかのような展開に、残すもう1つのミッションもクリアできるのではないか。そんな思いが脳裏にチラつく。そこに根拠はない。しかし、釣りとは往々にしてメンタルが左右する場合も多い。川島さんの笑顔を見ていると、全てがうまく収まりそうな…。

しかし、残り時間は既に2時間を切ってしまった。

ラスト1本は、ポイズングロリアス169XH-SB トリックボルティズム。ビッグベイトを主軸とする今季発表のニューモデルだ。

「事前から予想していた通り、この1本が残ってしまいましたね…。でも、絶対に諦めませんよ!」。

頑張れ! 頑張れ、川島さん!

<ジグ&ワーム用>