大鯛を狙う戦略とは!?-赤澤康弘、島根県大田沖で100cmに挑戦!-

赤澤康弘×鈴木斉 “大鯛”特別対談でも語っていたように、赤澤康弘さんの現在の目標はメーターオーバーの真鯛一択。怪物級の大物を狙って獲るためのタックル&タクティクスを究めるため、考えつく限りの準備を行う毎日だ。
そんな赤澤さんが大田市・温泉津(ゆのつ)の盛漁丸を訪れ、大鯛にチャレンジした。

●前回記事はこちら
進化したタックルをさらに強化

事前の想定と基本戦略

そんな温泉津の鯛ラバゲームに対して、赤澤さんが事前に語ってくれた想定は以下の通り。

「潮の速さは行ってみないと分かりませんが、風と潮次第では200gまで必要になるかもしれない。でも水深自体は50~70mなので、極端な2枚潮や変な風が吹いたりしなければ100g 前後の鯛ラバで行けると思っています。そういうことを含めて、今回はタイガーバクバクの120g からスタートしようというのが現時点での考え。そこから状況を見ながらアジャストします。潮が緩ければ小さなヘッドのほうが喰わせやすいでしょうし」

もちろん数を釣ろうという気はさらさらなくて、道具も完全な大鯛仕様。ヘッドの重さは大小いろいろ準備してきたが、ネクタイ等のパーツはすべてに大鯛を意識している。とくにこだわったのは水押しの強さだ。ヘッドだけでなく、ネクタイやトレーラーにも水を押す力を持たせたいため、トレーラーはワーム素材をメインにする。一応シリコンのネクタイも持ってはいるが、細いカーリーのような、喰い渋り時にアベレージサイズでオデコ逃れをするためのものは持ってきていない。

「そんなことをして小鯛を釣るくらいなら、釣れないほうがましじゃい! ……と今は思っています(笑)」

目標は最低でも70cm、それ以下はいらない。出来ることならハチマル、いや、90cm、100cmの大鯛を釣りたい。赤澤さんは最近、どこに行っても船長に「100は釣れますか?」と聞くことにしているそうだが、船長の答えは「無理」であることが多いという。100cmはあくまでも恵まれもの、いるかいないかもわからない。たとえ大鯛の実績が高い釣場でも、100cmは滅多に出ない。それほど希少なサイズなのだ。
真鯛自体の寿命や成長限界も決まっているなかで、ベイトが乏しく喰うものに困る釣り場では絶対に無理。与えられた寿命のなかで、どれだけたくさんエサを摂って成長するか。そういう環境がないと100にはなれないと思っているのだが、日本海側にはそういう可能性を秘めた大鯛釣場が必ずある。気象条件が厳しく、冬季が天然の禁漁になるのも資源の維持にプラスに働いているかもしれない。

戦略のキモとしては、まずは手返しよく探ってみて、アタリが出なければ少しずつフォールスピードを遅くするなど変化をつけていくつもり。また今回は基本ドテラ流しだが、その場合はあまりラインを長く出さないことも大切だ。ラインを長く出すほど潮の抵抗を受けて、真鯛の引きに水圧がプラスされたり、ラインが傷んだりするマイナスの要素も増えるからだ。したがって、もしもそのような状況になったら、ヘッドを重くしてラインの払い出しを抑えることも考えていた。

初日は午後から情報収集

当初、初日は悪天候のため現地に入るだけの予定だったが、予報はコロコロ変わりそこまでの荒天にはならない模様。そこで急きょ出発を早めて昼前に現地に到着し、翌日の本番に向けたプラクティスのつもりで午後から海に出た。
結果はイトヨリやレンコダイといった他魚を数本手にしただけで、真鯛のランディングはゼロ。巻き網船が多数操業している影響かベイトが少なく、真鯛のスイッチも入りにくいようだった。


「初日、いろいろ試してみた感想としては、明らかに〝いま喰うぞ!〞という潮は流れなかった。外海ならではの特徴ですね。そのなかで喰わせていくなら少々早巻きで、リアクションバイトを誘うことも有効かなと。スローな動きに喰ってくるバイトは弱々しかったり、ショートバイトだったり。喰い気のあるマダイがいるなら、速く逃げるエサのほうが本気喰いしてくる可能性が高いと感じました」。

また、赤澤さんは「今日感じたのは、底のほうで喰ってくるやつは真鯛ではないのかな……ということです。海が豊かでいろいろな魚種が豊富にいて、底に落としてゆっくり巻いていると真鯛以外の魚が喰ってしまう。底を切って初めて、真鯛と勝負できると。だから明日はリールを8~10回巻いたところでのバイトを狙う。ベイトの反応はボトムですが、そのなかでも多少誘い上げてからが勝負。レンジで言うと底から4~6m、そして速い巻きですね。基本的に他魚は遊泳力で真鯛に劣るので、速く巻き上げてくると追いつけない。ほかの魚に喰わさず、底を手早く切って遊泳力の差で真鯛にアタックさせるのが正攻法ではないか?」と考え、翌日はスピードで真鯛を本気にさせるという作戦を立てた。


アタリを感じたら十分に送り込み、その位置から一気にアワセを行なう。いわゆる「乗せ掛け」が赤澤さんのスタイルだ。