鯛の気持ちに合わせる!大鯛を狙う鯛ラバとは ‒赤澤康弘×鈴木斉 “大鯛”特別対談 第4回‒

●前回の”大鯛”特別対談はこちら
大鯛を狙って釣るために必要な道具、心構えとは

大鯛に効く鯛ラバとは?

――鯛ラバそのものについてはいかがですか?
赤澤 大鯛を狙うなら鯛ラバは水押しの強いもの、巻いたときに重く感じるものに実績が高い。たくさん釣れる鯛ラバと、デカイのが喰う鯛ラバがあると思っています。音で表現すると、ちょろちょろとした動きではなくブリブリ、ブオンブオンという濁音系の動き。これが大鯛に効きます。そんなものを使ってデカいのを狙いたいですね。
鈴木 ボリュームは確かに大切ですけど、僕はボリュームがない鯛ラバも好きなんで(笑)、そのときに喰っている鯛の気持ちに合わせる。そばを喰いたいときにいきなりかつ丼を出されても喰えないのと一緒で、そばを喰っているなら細いワームを付けたりして、とにかく口を使わせることが最優先。もちろんかつ丼を喰っているならそれに合わせます。釣れないときは鯛の興味を引くものが何か、いろいろ試してみたいですね。その際には周りの人の状況を観察することも大切です。
赤澤 パーツや色を変えただけでもアタリに差が出て面白いですよね。奥が深い。
鈴木 繊細ですよね。デカイ鯛はそこまで繊細でないことが多いんですが、アタリを出すまではいろいろな要素をパズルのように組み合わせて、人よりも早くヒットパターンを見つける。少なくとも初期のように、ただ落として巻けば喰うというイメージではないですね。

鈴木さんはラインもハリもいまより細くして大鯛を獲りたいという。「道具が良くなりドラグもスムーズになったということは、より繊細に、触ったようなアタリでも口切れせずに取り込めるということ。これを最大限に活かしたい」

赤澤 その通りです。最近は鯛もけっこうセレクティブになっていますから、簡単には釣れないですね。鈴木さんはやはり人よりたくさん釣りたい?
鈴木 もちろんそれもありますが、アタリがたくさんあって愉しめたらいいかな。そのなかで誰よりもたくさん釣る人がいると、周りの人は「いったい何をどうやっているんだろう?」と思う。それが自分だったらいいなと(笑)
赤澤 タックルが進化して、ロッドに力が伝わりやすくなって、強さのなかに柔軟な部分もあって、潮の流れなどで使い分けることができる。僕はやり取りのなかでロッドをリフトするんですが、その際にXシート エクストリームガングリップは4本指の根元辺りに力を感じます。リフトの際にはそれを測っていて、相手が突っ込んだら戻します。

――掌で包んで下から支えるようにホールドできるガングリップならではですね。
赤澤 目指すところは大鯛を怒らせずに上げてくることです。ガンガン寄せてこようとすると余計に暴れますから。鈴木さんもマグロの大きいのとファイトするとき、ガチンコでやり合わずにそーっと寄せてくるのではないですか?
鈴木 僕の場合は魚を上げるというより、魚の顔をこっちに向けるイメージですね。向こうを向いて泳いでいる魚を、1本の糸で誘導してこっちに向かせる。これは小さな魚でも100kgのマグロでも同じです。魚はほとんどバック出来ないので、前に泳いでターンする動きを利用すれば上がってくる。そのきっかけとして顔をこっちに向けたいわけです。強く煽ると嫌がってまた潜ったり走ったりするので、それをうまくいなすようにじんわり誘導してやる。このXシート エクストリームガングリップは力が安定するので、魚をコントロールしやすいんです。

――大鯛を狙って獲りに行く赤澤さんと、口を使わせていけばそれが大鯛につながるという鈴木さん。お二人のアプローチにはそれぞれの信念があって参考になりました。共通するのは、狙うにしても狙わないにしても、いざ大物が掛かったときのことを考えてタックルや対処の仕方を準備しておくということですね。では最後に、お二人の今後の目標をお聞かせください。
赤澤 まだ真鯛をあまり獲っていないエリアを開拓して、大鯛の可能性を探ってみたいですね。具体的には日本海。ほかに鈴木さんからは九州のとある海域を教えてもらったので、そこも愉しみです。狙いは100cmです。
鈴木 僕は長さではなく、重さで10kgの壁に挑戦してみたいですね。メーターというのは狙って釣ろうと思ったらかなり難しいですが、ウェイトは時期と釣り場を選べば近いところまでは行けるだろうと思うんです。長さよりはコンディション。太いというのは魚にとっては褒め言葉じゃないですか。だから10kgを目指したいですね。
赤澤 不思議なもので、関西の釣り人は長さを重視して、関東は重さなんですよね。
鈴木 そうですね。だからブリを釣って「何センチですか?」と聞かれても困ってしまう。大きさの基準はエリアによって違いますね。

――100cmも10kgも、近海の釣りでは一つの夢であり、区切りでもありますよね。目標に向けてますます頑張ってください。今日はありがとうございました。


尽きることのない話は2時間を超えた。大鯛に対峙する理論やスタイルは微妙に異なるが、それぞれが濃密な体験のなかから導いた答えは読者諸氏の参考になったのではないだろうか。

釣り百景
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