チーム沖イカ

釣行データ

日時:2018年12月10日 6時出船・12時沖上がり
エリア:千葉県乙浜沖
天候:曇り
潮回り:中潮(満潮7時56分、干潮13時00分)
水深:180m前後
船宿:しまや丸

松田竜也の爆乗り注目ポイント

ウネリのなかであえて選択
直結仕掛けでサバとの攻防を制す

潮との戦い

2度目のチャレンジとなった今回の相棒は池田暁彦さん。早々から入れ乗りを演出

速潮+ウネリで早上がりとなった1度目のチャレンジでは、沖イカハンターのエース、永井秀夫さんが同行し船中唯一のスルメをキャッチ

池田さんの釣友である太田和秀さんも良型スルメをキャッチ

 南房乙浜しまや丸は、我ら「チーム沖イカHUNTER」が懇意にする船宿のひとつ。当連載では2度目の登場だ。この海域はハマった時の爆乗りが凄く、100パイ超の釣果が連日続くこともある。
 
 当地を訪れたのは12月初旬。強いナライ(北東風)が吹きすさび、体感気温は非常に寒い。前週までは20℃と異様に暖かい小春日和もあったのだが、いよいよ冬将軍が襲来した。それでも水温は21℃と高く、その影響か大型スルメイカの元気もよい。ヤリイカも回遊し始めて釣果が上向いたタイミングで出船。
 
 今回の同行者はチームメンバーの間で「師範代」と呼ばれる情熱的なイカハンター、池田暁彦さん。還暦を過ぎても実にエネルギッシュで、サオを構えている時も、そうでない時も常に動き続けている。止まれないマグロのような人である。
 
 6時10分に乙浜港を出船。しばらく走ると潮の流れが変わってくる。風に逆らう潮波が立ち、ゴウゴウと流れが生じる。
 
「海のパワーが違う」
 
 それは南房に来るといつも実感すること。黒潮がかすめる海域のせいか潮が速く、時としてイカよりも潮との戦いになる。ひどいのは2枚潮。ラインが屈折しオモリが着底しない。また多くの場合ウネリがあるのも難点。船が大きく上下するので直結仕掛けだと取り込み時によくバラす。
 
 実は今回の取材は2回に渡ってのチャレンジ。1度目は3ノットの激流となった速潮に翻弄され、さらにはウネリが高くなり早上がり。それでも同行した永井秀夫さんは船中で唯一スルメイカを乗せた。残念ながら私は攻略できずにリベンジとなったのだ。
 

松田竜也の爆乗り注目ポイント

愛竿はシマノ「ベイゲームXイカ直結」。ここ最近はこの1本でヤリもスルメも釣っている。取り回しの効く万能調子のサオである

ヤリイカ釣りには「ツレヅレ針」(11cm)

快適防寒ウエア

SS・3Dマリンコールドウェザースーツ」は、動作の大きいイカ釣りでも動きをさまたげないCOREACTを採用。肩や肘の圧迫感を抑制し、オモリ投入時やシャクリ動作に追従する。また大腿部前面やヒップに着脱式のパッドを内蔵しており船に密着しやすい部分の快適性を高めている

ズル巻きじゃ乗らない

ヘビー級の大型スルメがドスン!

 「朝はスルメをやるよ」とは船長の島田一男さん。スルメイカの盛期は夏。だが乙浜沖では朝の時合は周年乗ってくる。一方ヤリイカは日が高くなってからのほうがよく釣れる。ヤリイカの盛期でもこの海域を訪れたならスルメもヤリも意識した道具立てを積んでおこう。
 
 私は愛竿「ベイゲームXイカ直結」に18cm13本ヅノの直結仕掛けをセット。池田さんも同じサオで18cm14本の直結仕掛け。水深は180m。潮のぐあいはどうか。この日は大潮後の中潮2日目。満潮は7時56分。出船してすぐに潮止まりを迎え、底潮はほとんど動いていない。イカは潮に付く。潮が速すぎれば釣りが難しくなるが、利いていないと乗りは悪い。
 
 2流し目のポイントで池田さんがアタリをとらえた。低速巻きで追い乗せ態勢に入る。ぐんぐんと穂先が曲がり「ビーストマスター3000XS」が唸りを上げた。それを脇目に見ていた私も乗せるが2ハイのみ。池田さんはいきなりの5点掛けだ。良型のスルメイカがドスン、ドスンとデッキに投げ込まれる。
 
 幸先がよいと思えば多点掛けは長くは続かない。寒風は強くなり水面一面にウサギが乱れ飛んでいる。
 

池田さんは2流し目で5点掛けのスタートダッシュを決める

 池田さんのツノは「上6本が青」で「下6本は赤」と分けていた。「寒色と暖色のどちらに反応がよいかを見る」と言っていたが、この日のタナはほとんど底付近。ゆえに必然的に赤いツノに多く掛かった。
 
「ズル巻きじゃ乗りませんね。鋭くシャクったり、ゆっくり誘ってみたり、イカのやる気を引き出さないとサワリが出ません」
 
 と池田さん。私も底から10mまでの同じタナを緩急織り交ぜ何度もシャクってアピール。やる気がないイカに、やる気を出させる釣り方である。そのうちにズンと乗るイカの引きはパワフルで腕よりも太いヘビー級ばかり。

ウネリの中のヤリ直結

 すっかり日も高くなった10時過ぎ。私のサオにはフワフワと穂先を揺するヤリイカらしいサワリが多くなってきた。18cmヅノのスルメ仕様の仕掛けでは、乗らないイカのサインである。
 
「底反応が出てきましたね。ヤリイカをやりましょう」
 
 と船長のアナウンスが流れる。スルメは海底から20m、30m上にも反応が出るが、ヤリは底付近にのみ現われる。
 
 私は11cmの「ツレヅレ針」10本ツノにチェンジ。ウネリが激しいのでブランコ仕掛けにする。池田さんはどんな状況でも直結仕掛けを貫くが、結果的には直結のほうが正解だった。ブランコだとサバ祭り。乗ってもサバに邪魔をされ、なかなか数を伸ばせない。一方で池田さんはヤリイカを5点、3点と連発。その釣り方は底で軽く誘った後に電動レバーを「7」の位置で低速ズル巻き。そのうちドンドンとイカが付く。問題は取り込み。テンションを緩めず一気に船内に入れる。ウネリの中でも見事な手さばきでイトを緩めず取り込んでいく。
 
 サバに閉口した私は直結仕掛けに張り替えた。ヤリイカの直結釣りは着底後にオモリを持ち上げサワリを見て、あとは底付近を低速ズル巻きすればよい。実にシンプルな誘いだが、ヤリイカは触腕が短くサワリも引きも弱々しい。スルメのように仕掛けを強く引っ張らないため一定のテンションでズル巻いたほうが、サワリと同時にカンナが立ちバラシも少ないのである。これがブランコ仕掛けだと幹イトからツノが横に出る。シャクって止めてと動かす中でもツノはフワフワと踊り、イカが抱けば枝スの遊びでバレにくい。ヤリイカにおいては多彩な誘いを繰り出せるのはブランコだが、サバが回ればタイムロスが多くなる。枝スの遊びがあるゆえにサバが掛かると外れない。
 
 さて直結仕掛けが功を奏し、私にも入れ乗りタイムが始まった。潮が適度に速くなって3バイ、最後の流しでは4点掛けでリベンジを果たすことができたのだった。
 

上げ止まりの時間帯。潮がとろくイカの活性は低い。探見丸を見ると、水深172mの底付近にしか反応は出ていない

ブランコ仕掛けではサバの猛攻

浮かないスルメが多い中、シャクリの中の小さなサワリをキャッチして掛ける

ヤリイカでも5点掛けを達成した池田さん。スルメ13ハイ、ヤリ15ハイでサオ頭になる

最後の流しで4点掛け

ウネリの中の直結仕掛けの取り込みは難しいが、池田さんは落ち着いてかつスピーディーにイカを取り込む


			黒潮の影響を受ける南房・乙浜沖は冬でも朝マヅメにはスルメイカの時合がある。
			この日は底付近のタナで鋭くシャクりをいれて
			イカのやる気を引き出す誘いが効果的だった。
			日が高くなるころヤリイカの反応が出始めた。
			誘いは低速ズル巻きで好調に乗るのだが、サバの猛攻を受けてしまう状況。
			そこで、ウネリのなかであるが仕掛けをブランコから直結に変更。
			サバによるタイムロスとオマツリがなくなり数を伸ばすことができた。

			黒潮の影響を受ける南房・乙浜沖は冬でも朝マヅメにはスルメイカの時合がある。
			この日は底付近のタナで鋭くシャクりをいれて
			イカのやる気を引き出す誘いが効果的だった。
			日が高くなるころヤリイカの反応が出始めた。
			誘いは低速ズル巻きで好調に乗るのだが、サバの猛攻を受けてしまう状況。
			そこで、ウネリのなかであるが仕掛けをブランコから直結に変更。
			サバによるタイムロスとオマツリがなくなり数を伸ばすことができた。