チーム沖イカ

釣行データ

日時:2018年10月2日 6時出船・13時沖上がり
エリア:神奈川県真鶴沖
天候:晴れ
潮回り:小潮(満潮12時45分、干潮3時43分)
水深:160~180m前後
船宿:國敏丸

松田竜也の爆乗り注目ポイント

乗りの悪い低活性なコンディション
ブランコ仕掛けが真価を発揮

南沖の開幕戦

真鶴のシンボルといえば三ツ石。朝焼けに染まる岩肌を見ながらの出船。気分も自ずと高揚する

南沖に来ると鳥山が立ち、キハダと思しき大型フィッシュイーターのボイルが立つ

 真鶴岬先端の景勝地、三ツ石が夜明けとともにオレンジ色に染まっていく。國敏丸のイカ釣り場のひとつはこの三ツ石の沖合。スルメイカの小型(ムギイカ)が回遊する入梅時期は周辺で爆乗りすることがある。スルメイカやヤリイカのメインの釣り場は初島近くの通称「南沖」と呼ばれるポイント。水深160~180mラインである。南沖は9月から1ヵ月の禁漁期間を設けており、10月1日に解禁を迎える。我々「チーム沖イカHUNTER」はこの解禁に合わせて乗船日を選んだ。

 しかし2018年夏は台風が多かった。8月に9回、9月に4回と巨大な台風が襲来し週末になると海は荒れっぱなし。國敏丸の露木船長いわく9月は19日しか出船できなかったと嘆く。この日も北海道付近まで台風25号が北上中で出船の2日前まで海はシケていた。台風の影響でイカの群れが出たり入ったりと回遊も落ち着かず、各地のイカ船基地は軒並み低調で特にスルメイカは絶不調!! 真鶴の市場でも高値が付いているそうだ。

 はたして南沖の解禁はどうなるのか。露木船長も気合が入る。当連載でも過去にこの船宿と國敏大船長の釣りを紹介している。今回も大船長が同船しチーム沖イカHUNTERからは永井秀夫さんが参戦。スルメイカが乗るのか? ヤリイカが乗るのか? 例年ならヤリイカのシーズンインとなるが、仕掛けを落としてみなければどちらがメインか分からない。私は11cmヅノ、永井さんは14cmヅノをセレクト。お互い12本の直結仕掛けである。

 午前6時に出船すると、國敏丸に続いて小田原港から出船したイカ船団も南沖を目指す。それぞれの船が群れを捜して旋回を繰り返しエンジンが唸りを上げて止まり、一斉にオモリが投げられた。
 

真剣な眼差しで解禁の海中反応を見つめる露木船長。この船は移動が早いのも特徴で、イカ反応が悪ければ即座に仕掛けを上げさせる

露木國敏大船長。船中で一番先に良型ヤリイカを乗せてしまった

松田竜也の爆乗り注目ポイント

ベイゲームⅩイカ直結H150」。さばきやすく乗りを察知しやすい9:1の先調子。誘いやすく、微かな負荷の変化も感知しやすい

永井さんは「ビーストマスター3000XS」の低速巻きでサワリをとらえる

触わっても乗らない

渋い状況を物語る腕一本

マダイに食われたと思しきヤリイカの残骸

腕より太いスルメイカを乗せたのは当連載おなじみのエース、永井秀夫さん

 水深160mラインから探っていくと群れは主に底付近にいるようす。まだ夏の海であり周辺にはキハダやカツオが回遊している。鳥山が立ち海面がザワつき飛び跳ねるキハダがスプラッシュを起こす。1流し、2流しとサワリはあっても乗ってはこない。触腕1本がカンナに付いて上がってくる。活性が低いのだろう。私も永井さんも直結仕掛けなので、誘いの後の低速電動巻き上げでサワリを感知。合わせると「ベイゲーム イカ直結」の穂先がズンとしなった。仕掛けを緩めないように取り込むと良型ヤリイカが水面下にゆらり。水鉄砲を上げながら船内に舞い上がる。
 
「10月にしては太いじゃんよ(笑)」
 
 と露木船長。10月初旬といえばヤリイカシーズンの最初期といえる。小型の痩せた個体が多いが、どうやら今シーズンの南沖は違うようす。周囲のお客さんも良型だ。永井さんも大船長もイカの姿は拝めたが、反応は相変わらず渋い。イカらしいサワリの感触はあっても乗せきることができないのだ。
 
「ベイトはいっぱいいるんだけどね。活性が悪いんだよ。何かの拍子で乗りは変わると思う。俺の読みでは10時前後に潮がよく動いて乗り出すと思うよ」と露木船長。
 
 この日の潮回りは小潮で満潮が12時45分。10時くらいが上げ7分の時間帯だ。そもそもヤリイカは日中のほうが乗りはよい。対して朝マヅメはスルメイカがよいのだが……。
 
「乗ってもバレる~」
 
 と頭を抱えているのが永井さん。ヤリイカはたとえば残り50mというぐあいに海面近く浮上すると急に暴れ出し、がっちりカンナを抱いていないと外れてしまうケースも多い。まさにこの日の永井さんがそうで低活性のため乗りが悪くせっかく掛けても巻き上げ途中にバレてしまう。こんな時の対策としてはイカが暴れ出す水深を覚えて、その水深に差しかかったところで巻き上げ速度をスローにするのだ。
 
 とはいえ永井さんは凄腕である。私には引っ掛けられないイカもズバッと乗せる。私よりもハイペースで掛けているし、腕よりも太いスルメイカも取り込んだ。
 

松田竜也の爆乗り注目ポイント

ブランコ仕掛けはヨリ取りが命

ブランコ仕掛けは回収時に枝スが幹イトに絡まって上がってくることが多い

慌てず落ち着いてヨリを取る

ブランコ仕掛けの威力

 國敏大船長はイカとの対話を楽しむように腰掛けてどっしりと構えていた。前回紹介した時は20本の直結仕掛けを器用に手繰る年季の入った技を見せ、今回はブランコ仕掛けのスローな釣り。技は違えど船中一番の大型ヤリイカを乗せ、時に2点、3点掛けも決める安定感。あまりに乗りが悪いので私も14cmヅノのブランコ仕掛けに張り替えた。すると乗るイカが着実に増えていく。やはり渋い時はブランコが手堅いのだ。
 
 直結仕掛けはツノが垂直(タテ)に並ぶ。イカが魅せられるのはプラヅノのプラスチック部分。これにまず抱きつくため、ツノを動かさなければイカはカンナに引っ掛かりにくい。低速ズル巻きの誘いが威力を発揮しやすいのはこのため。対してブランコ仕掛けは幹イトから横にツノが出る。ポーズを入れた時もツノをふわふわと漂わせることが可能だ。ツノを深く追わないイカもサワリが出やすいのと、枝スの遊びがバラシを防いでくれるのだ。
 
 10時30分を過ぎると船長の言っていた時合がきた。着底後の1シャクリでズシンと手応えがあり、私は4点、永井さんも2点と良型が付く。
 
「このイカのサイズならもっと数が付くと思いますけどね」
 
 と永井さん。私はタナで止めてソフトな誘いを繰り返す。このアクションがハマって4点掛けをもう一発。沖上がりの13時まで爆乗りとはいわないまでも肉厚なヤリイカが何度も付いて満足した。それにしても走りの季節とは思えないヤリイカ。今後が非常に楽しみである。
 

國敏大船長の直結仕掛けの手繰りは芸術の域。今回はヤリイカが中心とあってブランコ仕掛けでスローな釣りを展開。ソフトな誘いがこの日の状況にマッチした

もはや盛期のサイズといえるヤリイカ

海面を破ったヤリイカが最後の抵抗とばかりに渾身の水鉄砲を吹いた

日中になってイカの活性が高まるとゾロゾロ乗る

肉厚なイカ。これは旨そうだ

永井さんも連発劇を見せる


			台風の影響で絶不調が叫ばれていた真鶴沖。
			この日は1ヶ月の禁漁期間を終えた通称「南沖」に入った。
			水深160mラインの底付近に群れを捉えたが、サワリはあるものの乗りが悪い。
			そのうえ海面付近で外れてしまうことも多かった。
			そこで、ブランコ仕掛けにチェンジした。
			ポーズ時もイカを誘いやすく、バラシの少ないこの仕掛けが真価を発揮し、
			肉厚の良型イカをキャッチできた。

			台風の影響で絶不調が叫ばれていた真鶴沖。
			この日は1ヶ月の禁漁期間を終えた通称「南沖」に入った。
			水深160mラインの底付近に群れを捉えたが、サワリはあるものの乗りが悪い。
			そのうえ海面付近で外れてしまうことも多かった。
			そこで、ブランコ仕掛けにチェンジした。
			ポーズ時もイカを誘いやすく、バラシの少ないこの仕掛けが真価を発揮し、
			肉厚の良型イカをキャッチできた。