2019.06.03

もっと軽快に、もっとアクティブに!「ショートロッド」のススメ[ 岡野宣也 ]

Vol.2 短竿ライトゲーム実践ガイド

私が“短竿”に着目した理由

ショートロッドと聞くと、軽くて取り回しがよいことを利点に挙げる人が多いように思います。もちろん竿が軽いことがメリットであることは確かですが、私がショートロッドを手にした目的は“感度”でした。

4.05mのAX、BXといった剛竿と極細PEラインのセットで、8色、人によっては9色近くの超遠投でシロギスを狙う人もいます。ただ、伸びの小さいPEラインといえども、0.3号、0.4号といった細糸でここまでの遠投をすると、さすがにアタリが取りにくくなります。
実際は超遠投でなければ釣れないといった状況はさほど多くはなく、よほど条件が悪くないかぎりは5色以内の近距離で釣れるケースがほとんどです。遠投せずとも釣れるのであれば、4m以上の剛竿はオーバーパワーですし、極細PEラインを使う意味合いも薄れてきます。

数だけを狙うのではなく、1尾1尾アタリを楽しんで釣り上げたい。そんな釣りを実現してくれるのがショートロッドでした。ちょうど『スピンパワー365』がリリースされた頃で、以降は4m未満のショートアイテムが続々と発売され、選択肢もかなり増えました。

5色以内の近距離でシロギスのアタリを心ゆくまで楽しみたい。これがショートロッドの釣りに着目したキッカケでした。

取り回しのよさと機動力はショートロッドの特権。タックルが軽いと釣行時の気分まで気楽になるのが不思議です。

ショートロッドの魅力

前述のように私がショートロッドに求めるものは感度です。アタリを明確に出すため、オモリも18号までの軽いものが主体。これに合わせる竿もFX+前後の軟らかいアイテムが主力です。つまり私のショートロッドゲームは、イコール、ライトゲームということになります。

軟らかめの短竿と軽いオモリの組み合わせは、ヘビータックルではわかりにくいアタリも鮮明に伝えてくれます。小さな前アタリも察知できるので、本アタリや追い喰いのアタリと混同してしまうこともありますが、ライトタックルの感度は目を見張るものがあります。軽いオモリは着水音が小さいので、魚に警戒されにくいのも嬉しいところです。

「短竿」と「軽いオモリ」の組み合わせにより優れた感度を得られます。小さな前アタリも察知することが可能です。

感度以外のメリットは、やはり冒頭でも触れた軽さでしょう。
AXクラスの4.05mで30号のオモリを終日キャストしたら疲労もかなりのものになります。その点、ショートロッドの取り回しのよさは魅力です。竿が軽ければおのずと手返しも速くなるので、競技会でも3色以内でシロギスが釣れているのであれば、私は間違いなく3.65mか3.85mを手にするでしょう。

また、竿が短いとバックスペースが狭い場所でも、障害物を気にせず楽に振り抜くことができます。
私のホームグラウンドである淡路島は奥行きのない浜が多いので、ショートロッドの稼働率はかなり高くなります。

ポイントが近い場所では良いことずくめのショートロッドですが、短所がないわけではありません。ひとつは、全長の長い多点バリ仕掛けを使いづらいという点。ただ私の場合、ショートロッドのライトタックルは数よりも楽しさを得るために使うので、ハリ数が制限されても苦ではありません。

もうひとつは、当然のことですが遠投性能ではロングロッドに敵わないという点です。
スピンパワー365にはCX+まで、同385にはAXまでのアイテム設定があります。スイングのストロークが短いショートロッドは曲げた後の返りが速く、硬いアイテムほどややキャストに慣れを要しますが、このクイックな反発と操作性のよさは、近距離の手返し勝負では強力な武器になります。

様々なアタリを取り、シロギスとの駆け引きを楽しむ。ショートロッドの釣りには、数だけを追う釣りにはない魅力があります。

ロッドとリールの使い分け

ショートロッドの釣りを始めた当初は「スピンパワー365FX+」
「スピンパワー385FX+」
をメインにしていました。ともにレングスは短いものの、FX+のパワーと反発力を有しています。

感覚的にはレギュラーレングスのダウンサイジング版といえ、ショートロッドの軽快さを備えつつ、十分な飛距離を得られます。

「スピンパワー365」「スピンパワー385」は正統な投竿のDNAを引き継ぐアイテム。軽快さと高反発が両立した本格的なアイテムです。

最近のお気に入りは「ボーダレス並継キャスティング仕様345H6」「ボーダレス振出キャスティング仕様345H5-T」の2本です。双方ともキャスティング系のマルチロッドという位置づけの製品ですが、並継と振出ではパワー設定がやや異なり、ガイドバランスにも違いが見られます。

私が使用している並継のH6、振出のH5はラインナップ中で最も硬く、長いモデルになりますが、投竿に換算するとFXよりもさらに軟らかく、感度、喰い込みとも実に良好。力糸の先にスナップを結んでおき、夏〜秋にかけてはルアーで回遊魚を狙うこともあります。投げ釣りだけに特化するなら、硬めのアイテムまで揃っている並継がおすすめです。

「ボーダレス並継キャスティング仕様」と「ボーダレス振出キャスティング仕様」は、マルチアイテムが揃ったボーダレスシリーズ中で最も投竿に寄ったモデル。FXパワーの竿よりもさらに軟らかく、シロギスの小気味よいアタリを存分に味わえます。

ショートロッドは、ややコンパクトなリールとの相性がよいようです。私の場合、スピンパワーには「サーフリーダーCI4+の30mmストロークモデル、ボーダレスには「ストラディックCI4+の4000番クラスを合わせていますが、このあたりが最もバランスがよいように思います。

私がボーダレスに合わせるのは夢屋のカスタムスプールを装着した「ストラディックCI4+4000XGM」。ロッドとのバランスがよく、ドラグ付なので回遊魚をルアーで狙うときも安心です。

力糸の先に結んだスナップ。回遊魚が回ってきたときはテンビンを外し、即座にルアーへチェンジします。

ショートロッドゲームの仕掛け使い

ラインはPE0.6号を標準としています。これに力糸としてPE2号を結びます。長さは5m前後で、仕掛けを目いっぱい巻いたときに3〜4周ほどスプールに巻き込む程度です。

漁港内や根周りなど障害物の多い場所では、PE1〜1.5号を使います。ほんのチョイ投げで楽しむときは、力糸を使わずテンビンに直結することもあります。太めのラインを使うときの注意点としては、巻き上げる際にラインを指でつまむなどして、テンションを掛けながら巻くことです。ライトタックルの釣りはオモリが軽いため巻きが緩くなりがちで、しっかり巻きを締めないとバックラッシュなどのトラブルを起こす恐れがあります。

3mちょっとのショートロッドに全長の長い多点バリ仕掛けはマッチしません。ハリ数は多くとも5本前後までとして、アタリを楽しみながら手返しの速さで勝負するのがおすすめです。

ショートロッドは言うまでもなく竿丈が短いので、10本以上の多点バリ仕掛けは使わないほうが無難です。
もっとも私のショートロッドゲームは数を狙う釣りではないので、ハリ数は3〜5本が平均的なところ。このくらい短い仕掛けであれば、ビギナーでも絡ませずにキャストできるはずです。

仕掛けは自作しても構いませんが、私はもっぱら出来合いの完成仕掛けを愛用しています。
「攻めキス」 「掛けキス」の5〜6号がよく使うところで、自由にハリ数を選択できる連結仕掛け(無限仕掛け)も持ち歩いています。ボーダレスで気持ちよくキャストできるオモリは10〜18号あたり。これでも5色前後までは優に飛びます。私はウッドシンカーを多用していますが、オモリについては好みで選べばよいでしょう。

仕掛けはパッケージから取り出してすぐにセットできる完成仕掛けを愛用しています。ハリのセレクトからエダスの間隔まできちんと考えてあり、作りもしっかりしているので不足はまったく感じません。

仕掛けはパッケージから取り出してすぐにセットできる完成仕掛けを愛用しています。ハリのセレクトからエダスの間隔まできちんと考えてあり、作りもしっかりしているので不足はまったく感じません。