赤澤 康弘 庄山 英伸 阪本 智子

炎月第2世代の鯛ラバゲーム タイガーバクバクで 心臓バクバク!?

鯛ラバゲームの最大の魅力は、極めてシンプルなスタイルで魚の王様・真鯛を手にできる手軽さと、究めれば究めるほどに深みを増す奥の深さを併せ持っていることだろう。もちろん、新しい炎月もその方向性に一切ブレはない。新登場の鯛ラバ『炎月タイガーバクバク』を手に、赤澤康弘、庄山英伸、阪本智子の3人が響灘に挑む!

 

初登場から丸10年の歳月を刻んだ炎月の鯛ラバタックル。円熟を経て二回り目に突入したアイテムの数々は、いわばその第2世代である。伝統を受け継ぎつつも進化を止めないNEW炎月、まずはその第一弾となるタイガーバクバクについて、講師役の赤澤康弘さんに解説してもらおう。

炎月タイガーバクバクはどんな鯛ラバ?

タイガーバクバクは、炎月の初代鯛ラバ・満月のリニューアルモデルという位置付けです。満月、新月、十六夜…と続いた歴代モデルとは趣の異なる名前の由来は、鯛がバクバク釣れるということから来ています。もちろん実力は本格派。しかも固定式だったヘッドが遊動式になり、素材もタングステンから鉛に変更して大幅にコストダウンしています。

4つに分類される鯛ラバのヘッド

「鯛ラバのヘッド形状には、まったく振動しないもの、微振動するもの、大きく振ってアピールするもの、S字スラロームの軌道を描くものと、動きの異なる4つのタイプがあります。これらを効果的に使い分けることで、その時々の真鯛の活性に合わせていく、というのが炎月のシステムです。そのため開発の段階では、4つの動きがだぶらないように僕からもお願いしていますし、シマノでも明確な動きのイメージをもって、それぞれの特徴を際立たせる設計をしています」。

「この分類に当てはめると、タイガーバクバクは「大きく動いて強くアピール」するタイプです。過去にはタイガーバクバクの原型でもある満月や、乱月といったモデルがありましたが、いずれも真鯛が小魚を捕食しているときに効くという傾向があります。また、水押しが強くハイアピールであることから、潮が濁ったときにもいいですね。タイガーバクバクも、そのようなタイミングで使ってもらうとより効果的です。また、これはあくまでも僕の個人的な経験則ですが、水押しの大きいヘッドほど大きな鯛が食ってくるという傾向があると感じています。そういう意味でも、タイガーバクバクは期待できると思いますよ」。

満月からの改良点は?

「ヘッドを振りながらも安定して泳ぐ、満月独特の動きをいっそう高めるため、サイドのフラット面は残したままスリム化し、水抜けが良くなるように改善しました。水押しが強いということは引き抵抗も大きいということで、水深が深くなるほど巻くのが辛くなる。それを解消するために、より水を逃がしやすい形状にしたということです。また、潮が速い場所でもバランスを崩さず安定した動きをキープするよう、低重心化も図っています。満月が開発された10年前は、鯛ラバのフィールドも、スタイルも限られていましたが、その後ディープの釣り場やドテラ流しのように新たなスタイルが開拓されたため、それらに対応した改良が必要だったのです」。

タイガーバクバクのスペックはノーマル6、スペシャル2の合計8パターン。スペシャルにはカーリーテールのネクタイがセットされている。また、ヘッド単体での販売もあり、新たに発売されるスルスルパーツセットや従来からのアクセサリーを用いることで、様々なアレンジが可能になる。重さも60g、80g、100g、120g、150g、200gと豊富に揃っているので、全国どこの釣り場でも対応が可能だ。

北九州の門司で鯛ラバにチャレンジ!

さて、この釣行のベースとなったのは北九州の門司。もう一人の講師役である庄山英伸さんは、地元を代表するエキスパートだ。「このあたりの海域は、広い意味では玄界灘の一部ですが、そのなかでも響灘と呼ばれるエリアが今回の釣り場になります…」というところから始まり、海流や地形、ベイトの話からマダイの生態まで、知識は尽きることがない。さすがは年間1000尾単位で真鯛を釣り上げているというだけあって、その話には説得力がある。

こんな2人のアドバイスを受けつつ、鯛ラバにチャレンジするのは阪本智子さん。鯛ラバゲームは久しぶりとのことだが、これまであらゆる種類の釣りを経験してきただけに不安はない。とにかく楽しく、いろいろチャレンジしてみたいと張り切っての乗船となった。

Q

「セッティングのコツは?」

A

赤澤 「ショックリーダーにはフロロカーボンを使っていますが、これをタイガーバクバクのシーハンターと結ぶ際には、締め込みに注意してください。フロロもシーハンターも滑りやすいため、きちんと結ばないと抜けてしまうからです。とくに、シーハンターがノットに入ってしまうと結び目がきっちり締まらず、大物が掛かったときにほどけてしまうので、結び目を締める際はここを確認しながらゆっくり行い、最後に強く締め込むことを心掛けてください。結び方はとくに問いませんが、結び目が大きくて鯛ラバ自体の遊動性を損なうものは避けてください。同じ理由でスナップも不可です」。

Q

鯛ラバの重さは何を基準に選ぶの?

A

赤澤 「ヘッドの重さは水深と同じグラム数が基本。60mなら60gというのが目安になります。もちろん、潮の流れが速いときや、真っ直ぐ落としたい時にはもっと重くすることもあるし、逆にスローに落としてフォールで食わせるときには軽くすることもあります。慣れないうちはしっかりボトムを感じることができる重さを優先してください」。

Q

鯛ラバのカラーはどうやって決めるの?

A

赤澤 「無難なのはオレンジや赤ですが、その土地によってアタリカラーがあったり、潮の濁りや時間帯によっても変わります。本当の答えは誰にも分からないので、最初は自分のインスピレーションで選ぶのも正解なんですよ」。

Q

基本にして王道のテクニック・等速巻き

A

赤澤 「リトリーブは1秒1回転を基準に、その時々の状況で速くしたり、遅くしたりして真鯛の活性にアジャストしていきます。1秒1回転というのはあくまでも目安なので、自分のなかで基準となるスピードがあればOKです。ただし、どんなスピードであっても一定速度でリトリーブすること。等速巻きが鉄則です」
庄山「僕も潮の効き具合によって、常に一定のテンションを感じるようにコントロールしていますが、どちらかと言えば九州エリアでは早巻きのほうが安定して釣れる傾向がありますね。あとはボトムのマダイにどうやって鯛ラバを送り込むかというアプローチも、いろいろ考えて工夫しています」。

こんなアドバイスを聞いて、早速チャレンジする阪本さん。オレンジ系のタイガーバクバクを選んで投入すると、なんと1投目でアオハタをゲットし、その後もレンコダイ、エソ、サバフグと外道ながら順調にヒットを重ねる。本命以外にもいろいろな魚が顔を出すのも鯛ラバの魅力である。

 

赤澤さんが船中1枚目の真鯛をゲット!

昼近くなり、赤澤さんが船中1枚目の真鯛をゲット。探見丸で底から5mに反応があることを確認し、そのレンジをデッドスローリトリーブで誘って食わせたという。鯛ラバは炎月タイガーバクバク100gのフラッシュオレンジ、ネクタイはオレンジゴールドのストレートタイプだ。
このヒットのあと、赤澤さんはスカートの本数を増やしてボリュームアップ。デッドスローでもアピールしやすいようにというアレンジだ。こんなことができるのは、スルスルパーツのおかげである。

スルスルパーツ活用術

Q

スルスルパーツを使うとどんなメリットがあるんですか?

A

赤澤 「スルスルパーツはネクタイやスカートの交換が簡単にできるだけでなく、構造上、ネクタイ同士が干渉しないことが大きなメリット。これのおかげでネクタイの動きが非常によくなるんです。また、このスルスルパーツを活用してスカートの本数を増減したり、スカートをあえてシリコンチューブに通さず、ネクタイと一緒にスリットに掛けてスリムなシルエットを演出したりすれば、その時々の活性やベイトの種類に合わせてボリューム感をアレンジすることも可能です。今年はスルスルパーツセットも発売されるので、併せて活用してください」。

ネクタイをオフセットにしてサイズ感アップ

庄山さんは、魚探に映るベイトが25cmほどのサバと聞いてネクタイをずらしてセット。こうすることでシルエットが大きくなり、ベイトフィッシュのサイズに近くなり、かつネクタイの可動域が広がるため想像以上の存在感が出るという。

Q

アタリがないときはどうしたらいい?

A

赤澤 「アタリがこないときは鯛ラバを巻くスピードや、カラーをいろいろ変えて試してください。ただしそれをいっぺんにはやらないこと。カラーはそのままでスピードを変える、あるいはスピードはそのままでカラーを変えるというようにしないと、何が良かったのか分からくなってしまうからです。あとは探見丸の反応をチェックして鯛ラバを巻き上げるレンジ(距離)を変えてみることもいいですし、アタリがあるのに乗らないならフックが鈍っていないか確認してみてください。ちなみにカラーをチェンジするというのは、僕のなかではネクタイのこと。ヘッドのカラーも関係ないわけではありませんが、ネクタイやスカートほどにはこだわっていません。あえて言うなら、ヘッドとネクタイがまったく違う色であるより、同系統でまとめるほうが美しいかな、というくらいです」。

  • 巻きスピードを変えてみる!
  • スピードはそのままでカラーを変更!
  • 探見丸でレンジをチェック!

阪本さん念願の真鯛ゲット!

実釣はこのあとも好調に進み、阪本さんは念願の真鯛もゲット。赤澤さんはヒラメ、庄山さんは当日最大の真鯛ガンゾウビラメも釣り上げ、全体では7目、40尾近い釣果を得てタイガーバクバクの実力を証明した。

 

エビラバにも挑戦!

アタリが途絶えた時間帯、チャレンジ精神の旺盛な阪本さんは地元で人気の「エビラバ」にも挑戦。鯛ラバのフックにサルエビを付ける“半エサ釣り”だが、エサを付ければ釣れるというほど簡単ではない。庄山さんにエサの付け方などの基本をレクチャーしてもらい、すぐに真鯛、アオハタなどをキャッチした。エサを付けたパターンの威力も、難しさも、もちろん鯛ラバ単体での誘いの面白さも体感した阪本さん。「今日は真鯛以外にもいろいろな魚がヒットして面白かったですね。鯛ラバゲーム、またやってみたいです」と十分に楽しめた様子。皆さんもぜひ、自由な発想で鯛ラバゲームを楽しんでほしい。

GAME炎月がフルモデルチェンジ!

ところで今回の釣行では、ロッドとリールにもニューアイテムが使われていた。ロッドは生まれ変わったGAME炎月。その特徴は、鯛ラバゲームを4つのカテゴリーに分類し、それぞれのスタイルに最適なアイテムを提案していることだろう。具体的には6′10″の「乗せ調子」を4アイテム、7′0″の「掛け調子」、7′7″の「ロングモデル」、キャスティングに特化した「スピニングモデル」がそれぞれ2アイテムである。新ブランクス+スパイラルX+ハイパワーXでブレを抑え、強度もアップし、炎月プレミアムに迫る“釣れる性能”を装備した注目のロッドだ。

赤澤さんはB610ML-Sで低活性に対処

それぞれの用途と使い分けの目安は「これから鯛ラバを始めてみたいと思っている方を含め、最もベーシックなのは王道の乗せ調子。向こう合わせは卒業して、より積極的に掛けていきたいという方や、浅場を効率よく釣っていくスタイルには掛け調子がいいでしょう。リーチとパワーがあって取り回しの良いロングロッドは、ディープのポイントやドテラ流しに向いています。また、キャスティングモデルは、プレッシャーの高い釣り場でほかのアングラーが仕掛を入れているラインの外側を狙う時に有効です。取材当日は、潮の流れは悪くなかったんですが、魚自体の活性が低くて苦戦。そこでB610ML-Sを使って、終始丁寧な誘いを心掛けました」と赤澤さん。乗せ調子はティップがソフトで、小さなアタリをしっかり食い込ませるだけでなく、この日のようにラインが船下に入ってしまうような潮のときでも、柔軟に対処が可能とのことだ。

柔軟に対処が可能!!

庄山さんはB77MH-Sのリーチを最大限に活用

いっぽう庄山さんは、ゲーム炎月のB77MH-S(プロトタイプ)をメインに使用。「77MH-Sはシリーズ中で一番長くて、強いロッドです。そのため波が高いときでも船の揺れによる上下動を吸収することができ、重い鯛ラバを使ったディープレンジの釣りや、ドテラ流しのような条件でも力負けしません。可動域が広くバットパワーがあって、強いフッキングができるのだから、九州エリアでは絶対に必要なロッドです。今回の釣行はシケで船がローリング、ピッチングを繰り返し、ラインは強風であおられるという状況でしたが、ロッドにリーチがあるのでそれらの影響を最小限に抑えることができ、空中のラインもコントロールしやすかったですね」。
ちなみに庄山さんは、タイガーバクバクの60gをはじめ、軽めのヘッドで大物狙いに終始。潮の流れに乗せて鯛ラバを送り込んだり、フォール速度を落として喰わせたりと、極めて難度の高いテクニックであり、一発で飲まれる確率も高いが、ヒットすれば大ダイの確率が高いという。

炎月リールにハイギアモデルが新登場!

リールでは、炎月と炎月CTにハイギアモデルが追加ラインナップ。炎月100HGはHAGANEボディ、マイクロモジュールギア、エキサイティングドラグサウンドなどの装備はそのままに、ギア比7.8、最大巻き取り長78cmのギア比を設定。より効率の良い釣りを展開できるようになった。また、水深表示カウンターが付いた炎月CTにもHGモデルが登場(ギア比7.0、最大巻き取り長70cm)。メトロノーム機能はもちろん、エキサイティングドラグサウンドも搭載して、視覚・聴覚両方で鯛ラバゲームを体感できる。
「ハイギアのメリットは、巻上スピードの速さによる回収効率の良さ。でも実は、潮流の変化がダイレクトに伝わる感度の良さが最大の利点なんです。ハイギアは巻きが重いと言われますが、そのぶん潮の変わり目や前アタリなど、ちょっとした変化がハッキリわかる。それがハイギアタイプの良いところです」と庄山さん。
赤澤さんはそれにプラスして、タッチ&ゴーの速さも強調。「鯛ラバゲームではタッチ&ゴー、つまり着底後すぐに動き出すことが重要ですが、僕の地元の高松沖は水深が浅く、真鯛がエビなどの甲殻類を食っているケースも多いせいか、とくにその差がハッキリ出ます。従来モデルのPGは巻きのトルクが強く、引き重りせず楽に巻けることが特徴。低速域においても安定したリトリーブが可能なので、深場や潮流の速いエリアで、重い鯛ラバをメインに使うなら、PGモデルがベターといえるでしょう」。

10年間培ってきた鯛ラバゲームのノウハウを凝縮して、より買い求めやすく、
使いやすくなった第2世代の炎月。2017年の鯛ラバシーンでその真価を発揮する。

WEB LURE X MOVIE
炎月タイガーバクバク × 鯛ラバの極意2
~名手のアドバイスで真鯛連発!~

タックルデータ

タックル 01.赤澤さんのタックル

タックル 02.庄山さんのタックル

タックル 03.阪本さんのタックル

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