高水温期の高活性イカを狙う!
夏イカ攻略10のセオリー【前編】

エギングのハイシーズンは春と秋といわれているが、湯川さんは夏もデイエギングを楽しむ。「夏イカは暑いほど釣れます!」と言うが、その実感を持つエギンガーは少ないはず。
夏イカの魅力とは? 攻略法は? 3日間の実釣に同行し、夏のJOE STYLE!に迫る!!

実釣フィールド / 紀伊半島(和歌山県)

本州最南端の潮岬がある紀伊半島は、黒潮の影響を受けやすく、ルアー、エサを問わず海釣り好適地。
エギングも南方系大型アオリイカから秋の新子まで幅広いスタイルで、年間通して楽しめる。
実釣は和歌山県側の南紀から中紀エリアで実施。

湯川マサタカ

ゆかわ・まさたか 和歌山県在住。紀伊半島を拠点に活躍するエギングエキスパート。ボトムを丁寧に探る釣りと攻撃的なラン&ガンを得意とする日中エギングの正統派で、そのフィッシングスタイルはアングラーの良き手本となる。

夏の高水温期のイカは高活性。アグレッシブで引きも強い!

実釣は、2017年7月末。梅雨明け1週間後の紀伊半島南紀~中紀エリアで実施された。初日、昼過ぎに南紀・串本で湯川さんと合流。気温は30℃を超え、とにかく蒸し暑い。「暑いほど夏イカは釣れます。ただ、今日の午後は潮のタイミングが良くない。本番は、明日の朝マヅメに絡む満潮潮止まり前後から下げ。初日は明日のための下見です」。

実釣前に暑いほど夏イカは釣れる、という理由を聞いておこう。
「アオリイカは高水温に強いイカで、自分の経験でいうと、水温が高いほど活性が高い。果敢にエサを追い、エギに対してアグレシッブに反応し、低水温期より引きも強い。これが夏イカの特徴であり、面白さです」。

【夏のセオリー1: ターゲット】夏イカは3タイプいる

真夏は、全国的に見てもアオリイカの産卵のピークは過ぎているはず。ターゲットは?
「アオリイカは一度に産卵せずに、何回かに分けて産卵。ターゲットは、産卵と産卵の合間のイカが一つ。もう一つは、遅れて産卵行動に入るイカ。そして早生まれで成長した新子の3タイプ。釣れるサイズも300gからキロ超と幅広いです」。
  • 産卵の合間or産卵前のイカ 700g~2kg

  • 早生まれの新子 200~500g

ウネリと濁りで実績エリアが消滅。「半島西面のシャロー撃ちで勝負」

「台風(5号)の影響によるウネリと濁りで古座一帯はダメですね。夏の実績が高いエリアなんですが…」

日本の南東の海上に台風が居座り、後に濁りは古座川上流のダムの放流が原因とわかる。
「古座など半島の東面は明日以降もウネリが入るはず。西面のシャローで勝負するしかないですね」。
夏イカはシャローで釣れるんですか?
「夏は、アマモ帯とシャロー。この2つをランガンで攻めます。反応がなければ、潮の動き出しや止まる直前などタイミングを見計らって、水深があって潮通しの良いポイントを狙います」。

【夏のセオリー2: スポット】アマモ帯とシャローエリアの変化がキー

湯川さんが夏イカ攻略で重視するスポットが、アマモ帯とシャローエリア。「アマモは水質の良いところにしか生えず、産卵に絡むイカも入ってくるし、捕食を意識したイカも寄ります。シャローは、障害物やボトムの変化に活性の高いイカが付きます。水深1mを切るシャローにもイカはいます」。

  • シャロー

    「シャローは、潮が流れやすくてシモリやゴロタが点在する静かな磯が有望。シモリやスリット、海藻、潮目、浮きゴミの溜まりなどの変化にイカが付きます」。

  • アマモ

    「紀伊半島のアマモ帯は、例年8月半ばすぎまで残ります。水面から藻面までがエギでアピールできる水深で、アマモ帯もシャローエリアと言えます」。

【夏の裏スポット:サラシ】
シャローの薄いサラシにもイカが付きます

「水面に頭を出すシモリに波が当たって広がる薄いサラシにもイカは付きます。海藻に擬態して、サラシに揉まれて払い出されるベイトを狙っているイメージです。狙い方はサラシの先に投げて、流れが巻いているところでチョンチョンとシャクって、サラシの中から誘い出して抱かせます」。

【夏のセオリー3: シャローでのシャクリ方】
水深に応じて横ダートと縦ダートを使い分ける

「シャローでのエギの操作は、パパッと素早く動かして、止めて抱かせるのが基本。縦にシャクるとエギが水面に飛び出すような浅場など、レンジキープしたいときはロッドを横にシャクって横ダート。水深があれば縦にシャクって、縦ダートで小魚のパニックアクションを演出します」。

  • 縦ダート
  • 横ダート

シャローで高活性イカ狙いのはずが、序盤は濁りや豪雨で苦戦

実釣初日は、串本周辺でシャローエリアを中心に何カ所かを下見し、サオを出すが、エギに反応するのは胴長5cmに満たない小イカばかりだ。
「どこに行ってもこれだけ新子が追ってくるということは、秋が楽しみですね」。
高水温で高活性というアオリイカの習性が垣間見えました。
「ただ、300gを超えるようなイカが追ってこない。串本周辺も東面は濁り気味で、その影響で活性が低いのかも知れません」。
このまま初日は釣果なしに終わるが、湯川さんに焦りはない。
「明朝のマヅメに絡む満潮潮止まり前から下げのシャロー撃ちが本命ですからね」。
だが、明けて2日目早朝は、目的のシャローエリア周辺だけに雨雲がかかり、豪雨で釣り場に立てず。
「まさか、こんなことってあります(苦笑)。シャローをランガンして、高活性イカを拾い釣りするはずだったんですが、実釣プランを練り直します」。

【夏のセオリー4: 時合】
シャロー撃ちはマヅメやナイトより潮のタイミング重視

「シャローエリアは自分の経験から言うと潮位が高い大潮、中潮は、満潮の潮止まり前から下げのタイミングが良いです。これは年間通して言えますが、とくに夏は水温が上がるほどイカの活性が上がるので、マヅメやナイトより晴れの日中の満潮から下げのほうが釣れます」。

シャローがダメなら潮通しの良い堤防で潮が動き出す一瞬の好機を狙う

局地的な豪雨で本命のシャローを諦めた湯川さんは、串本町の漁港に向かった。
「満潮で潮位が高く、ほかに入れるシャローがないのと、外海が荒れ気味で港内に避難するイカが居るかもしれないと思って。エギは水深があるのでエクスカウンター3.5号。漁港入り口や堤防の際など、イカが潜んでいそうな障害物や変化を逃さず探ります」。
10分、20分とキャストを繰り返すがイカの反応はない。
「6時半の満潮潮止まりで、シャクるエギの抵抗がなく、潮がスカスカ。移動します」。
次に向かったのは串本町大島にある漁港。
「漁港外面がシャローで海藻が点々とある。8時頃の下げ潮が動きだすタイミングが本番です」。
その本番時刻を迎えると、海藻周りにペアリングするイカの姿を発見。
「1杯は700gで、もう1杯は確実にキロ超え。やっぱり居るんですね」。
その直後には400gクラスがエクスカウンター3.5号をチェイス。だがイカの気配は、この1杯で消えた。
「ガンガン潮が流れはじめました。本来なら動きはじめる直前に口を使わないといけないのに」。
イカの気配があったのは、潮が動く直前のタイミングだったから?
「はい。一瞬でしたけど。夏は、潮通しが良い場所で、潮が動く瞬間や止まる直前を狙う撃ちするのも有効です。あとちょっとで口を使わなかったのは、やはり濁りで活性が下がっているからでしょうね」。

実釣残り1日半で夏イカを攻略できるのか!? 後編に続く。

【夏のセオリー5: 潮通し】
回遊待ちスポットは潮の動きはじめ、
止まる直前だけを狙う

「シャロー撃ちをする浅場は、潮通しが良いほうがベター。水深があって潮通しの良い場所、要は回遊待ちをするようなところは、夏は粘らず、潮の動き出し、止まる直前のワンチャンスを狙います。あとはシャローをランガンしたほうが効率良く釣れます」。

【夏のセオリー6: エギセレクト】
シャロー撃ちはカエル跳びアッパー、水深があればエクスカウンター

「シャローの変化を撃つときはカエル跳びアッパー。キレの良い動きで、テンポ良く活性の高いイカを誘い出して、止めて抱かせます。潮の流れが速くカエル跳びアッパーが流されすぎるときや、水深があるところはエクスカウンターを使います」。

セフィア クリンチ カエル跳びアッパー 3.0号

[品番] QE-230Q(3.0号 / 15g)
[カラー] 16色
[本体価格] 1,120円

セフィア クリンチ エクスカウンター 3.5号

[品番]QE-235Q(3.5号 / 19g)
[カラー] 16色
[本体価格] 1,120円

【使用タックル】
夏イカ攻略は機動力重視。
1タックルでラン&ガン

「夏イカ狙いは、小型エギでシャローをテンポ良く撃つ釣りをメインに展開するので、ロッドは取り回しの良い8’3”。セフィアCI4+S803Lは、カエル跳びアッパーを機敏に操作しやすく、エクスカウンター3.5号でラインを瞬間的に張る移動距離を抑えたシャクリも可能。1タックルで夏イカ攻略に対応できます」。

[MOVIE] 高水温期の高活性イカを狙う! 夏イカ攻略 in 和歌山【前編】