新釣法“フォールタイラバ”で挑む
玄界灘 【前編】

鯛ラバゲームは、鯛ラバを上昇軌道の等速巻きで喰わせるのが基本。この基本プラス、
フォールを積極的に活用する新メソッドがシマノが提案するフォールタイラバだ。
「僕もフォールタイラバはすごく釣れると実感しています」。
鈴木さんがその有効性と実践法を玄界灘で実釣解説!

フィールド紹介 / 玄界灘(福岡県)

九州北西部の福岡県、佐賀県、長崎県にまたがる海域で、大陸棚に対馬暖流が流れる日本有数の漁場。ソルトでは青物やマダイ狙いのオフショアゲーム、対馬をはじめとする離島の遠征フィールドとして人気だ。今回は福岡市中央区の伊崎港から出船。

鈴木 斉

すずき・ひとし シーバスからマグロまで幅広いソルトゲームで活躍し、地道な準備と的確な状況判断で結果を出すプロアングラー。鯛ラバゲームは青森から鹿児島まで全国各地で腕を磨き、経験豊富。80cmオーバーの大鯛捕獲実績も多数ある。

DAY1 フォールタイラバの基本解説→2日目に実釣検証

初日は時化で出船中止。フォールタイラバ講座開講

実釣は春。鈴木さんは春の大鯛を狙って玄界灘釣行を予定していた。
「まだ乗っ込み(産卵期)にはちょっと早いですけど、80cmオーバーの大鯛が出ているという情報もあります。ただ、明日は北寄りの風が強く吹く予報で、出船できるかが心配ですね」
その北寄りの風は実釣前日から強まり、翌日も終日吹く予報で出船は早々に取りやめが決定。出発を1日遅らせ、実釣2日間の予定から1日に変更し、鈴木さんには実釣前夜早めに福岡入りしてもらった。
「春は天候が不安定。時化なので仕方ないですね。明日は南寄りの風に変わるので出船できるはずです。」

実釣前にフォールタイラバの基本を解説いただき、実釣でその威力を検証する。

フォールタイラバのイロハを教えますよ

フォール中にどれだけ魚を寄せられるか!がフォールタイラバのポイント

鯛ラバの種類と沈下速度でフォールの見せ方を変える

「真鯛はもちろん、青物やロックフィッシュなどフィッシュイーターの多くは、落ちるものに興味を持ちやすい。その習性を利用したのがフォールタイラバです」

フォールタイラバとは?という質問に鈴木さんは、その有効性を単刀直入に回答。フォールで喰わせるんですか?
「そこが勘違いしやすいところ。もちろんフォールでも喰いますが、僕が重要視しているのは集魚効果です。フォール中にどれだけ魚を寄せられるか!」
フォール中の集魚効果?
「そう。とくに乗合船でキーになります。自分の鯛ラバにいち早く真鯛が気付けば、喰う確率が上がりますからね」
フォール中のアピール力が強いほうが良いということですか?
「アピール力の強さもありますが、大切なのはそのときの状況にマッチしたフォールを使い分けることです」
フォールを使い分ける…その方法は?
「ポイントは2つ。1つは鯛ラバの使い分け。もう1つはフォールスピード。この組み合わせで、そのときに有効なフォールを探します。基本的には鯛ラバのフォールアクションが大きく、ゆっくり落ちるほうがアピール効果が高い。フラットバクバクの登場でフォール中のアピール力が上がり、フォールのバリエーションが増えました。それによりフォールタイラバというメソッドが確立されたんです」

炎月 フラットバクバク Flat Baku Baku

炎月 フラットバクバク

[自重] 60~180g [本体価格] 1,240〜1,560円

ユラユラ エサ!? スー 待てっ!!

フォールで真鯛に鯛ラバを気づかせるのがフォールタイラバの基本。
「フォールで集魚することを意識しましょう。真鯛の活性が高く、数もいて競いあって喰うようなときは、フォール中でもガンガン喰ってきますよ。フォール中のアタリは即アワセで対応します」

平たい円盤状のヘッドが特徴のフォールタイラバ専用鯛ラバ。フリーフォール中はフラット面で水を受け、一般的な鯛ラバよりスローかつゆらゆらと水を切るようなスライドアクションでアピール。等速巻き中も強めのウォブリングで泳ぎ、ターゲットを誘う。

巻いても釣れる!派手なアピールのウォブリングアクション 落下で誘う!スロー&ウォブリングフォールでアピール

ヘッドとフック周りのパーツの接続は、半固定、遊動切り替えシステムの『フィニッシュホールド』を採用。フォール中にスカート、ネクタイがヘッドから離れず、ヘッドの動きが伝達されて大きく動く。フックのみ遊動で魚のバイトを確実にとらえる。

フリーフォール時
リトリーブ時

ヘッド先端は、大きな開口部の『ワイドマウス』を採用。
リトリーブ中はアシストラインがパイプ上部に、フォール中はパイプ下部に収まり、アクションしやすいポジションに自動調整してくれる。

フォールタイラバの要点1 鈴木流鯛ラバの使い分け

「水深や潮流、攻め方の違いで使い分けます」

「フラットバクバクは、フォールも巻き上げもアクションが大きく、いち早く真鯛に気づかせることができます。ただ、アピールが強すぎる場合や、水深があって潮の流れが速いと巻き抵抗が増すので回収も大変な場合もあります。水深や潮流、乗っている船の攻め方に応じてフラットバクバクとタイガーバクバクを使い分けます」

ラインを立てて探れるときはフラットバクバク

「関東エリアのように浅くて、潮の流れが緩い状況でのドテラ流し。あるいは深場でもパラシュートアンカーを入れたり、スパンカーを立ててバーチカルに探るなど、ラインを立て気味に釣りができるときはフラットバクバク。バーチカルになると水中のラインの抵抗が減って、鯛ラバのアクションが大きくなる。フラットバクバクの集魚効果を効率良く活かせます」

炎月 フラットバクバク Flat Baku Baku

炎月 フラットバクバク

[自重] 60~180g [本体価格] 1,240〜1,560円

深場激流のドテラ流しはタイガーバクバクが向く

「鯛ラバのウェイト選びは、水深(m)=重量(g)を目安に底がとれる重さが基本ですが、深くて流れが速いほど重いものが必要になります。深場激流のドテラ流しでフラットバクバクを使うと、フォール、巻き上げで暴れすぎるケースがあります。また回収も鯛ラバの重さ+巻き抵抗の大きさで手返しが悪い。そういうときはタイガーバクバクをセレクト。一般的なタイラバよりヘッドが大きめで泳ぎと波動が強く、フォール中の集魚効果も高いです」

炎月 タイガーバクバク Tiger Baku Baku

炎月 タイガーバクバク

[自重] 30〜200g [本体価格] 1,120〜1,490円

※ドテラ流し船を風や潮の流れまかせで漂わせながら釣りをすること。広範囲を探れるメリットがある。

フォールタイラバの要点2 フォールスピードの調整と再現性

「アピールを変える要素の一つが
フォールスピードです」

フォール中の集魚効果がフォールタイラバの強み。
「鯛の活性が高ければ、重い鯛ラバで同船者より速く落としたほうが魚に気づかれやすい。でも、いつも鯛の活性が高いわけじゃないですよね。むしろそういう状況のほうが少ない。どのレンジで、どんなスピードに反応が良いのか。また反応の良いフォールと巻き上げの再現性を高めることで、アタリの数を増やせます」

今はスローウォールに反応! 速 遅

フォールの数値化によりフォールスピードが調整しやすく再現性もアップ

炎月プレミアム ENGETSU PREMIUM 150PG(右)

炎月プレミアム

150HG(右)、151HG(左)、150PG(右)、151PG(左)
[本体価格] 42,500円

「例えば水深50mの着底からリール10巻目。ボトムから5m付近でアタリが出た。探見丸にもその付近に魚の反応が出ているとしたら、そのタナを集中的に探ります。基本的には着底からのリールの巻き数やラインのマーカー、リールのカウンターなどを目安にタナを合わせますが、フォールスピードのコントロールはどうすると思います?」

サミングで調整ですか?
「サミングだとフォールスピードが不安定だし、再現性が出しにくい。この問題を解消したのが、炎月プレミアムのフォールレバーとフォール&巻き上げスピード表示です。反応の良いタナ、フォールスピード、巻き上げスピードが数値でわかり、ヒットパターンがつかみやすいです」

容易かつ正確にフォールスピードを
微調整可能

炎月プレミアムの大きな特徴がフォールレバー。
フォール中にレバーを前に倒せば減速。
後ろに倒せばブレーキが緩んで加速。
「狙ったタナのちょっと上からフォールレバーを締めてゆっくりフォールといった微調整が手軽にできます」

狙ったタナでヒットパターンの数値化が可能

「 ) 」の前の数値がフォール&巻き上げのスピード表示。
「後ろの数字がタナで、例えば水深60mの50~55mのタナでフォールスピード5、巻き上げスピード3でアタリが多いというように、ヒットパターンを数値化して、再現性の高い釣りが楽しめます」

握りやすく、疲れにくいフォールタイラバの良き相棒

「炎月リミテッドは、ブランクスにはスパイラルXコア、また高感度なカーボンモノコックグリップやしなやかで強いソリッドティップのタフテック∞など、様々なシマノ先鋭の技術が搭載されています。特筆すべきはXシート エクストリームガングリップですね」。

その特徴は?
「通常のベイトロッドのグリップは、親指を前に突き出すように握り込みますが、Xシート エクストリームガングリップは、握手するように手首を起こした状態で、シートを手のひらに乗せるだけで楽にホールドできます。手首が疲れにくく、リールシートを面で支えるからフォール中や巻き上げ中にもブレにくい。手のひらとの接触面が広く、高感度でファイトも楽です。」

[本体価格] 65,000円

実釣で大鯛は出るか!?

鈴木さん流、フォールタイラバの有効性は集魚効果。
そのときにマッチしたフォールアクションとフォールスピードを効率良く探るための鯛ラバの使い分けとタックルセレクトなど、フォールタイラバの仕組みはわかった。2日目の実釣で解説どおりに釣果は出るか!?