早春、寒の戻りという難しい状況下での実釣となったが、前編では日中のサーフで60cmオーバーのシーバスをキャッチ。後編の舞台は夜の干潟だ。「春はベイトの種類も数も増える。適材適所のルアーとそれをストレスなく操作できるロッド選びが重要」という鈴木さん。春の干潟をどのようなタックルセッティングで、どう攻略するのか?
東京湾は、日本有数の魚影の濃さを誇るシーバスフィールド。神奈川、東京、千葉にまたがる湾岸線は干潟、港湾、サーフ、河川など釣り場タイプが豊富で、入門者もエキスパートも、日中も夜も楽しめる懐の深さが魅力だ。
すずき・ひとし 茨城県出身、在住。ショア、オフショアを問わず、日本各地を釣り歩くソルトゲームのエキスパート。釣果だけでなくプロセスにもこだわり、ルアーフィッシングの魅力を発信し続けるプロアングラーだ。
「S90MLは港湾部、小中規模河川、干潟など幅広いシチュエーションに対応。10cm前後のミノーから30gのバイブレーションまで様々なルアーが使える汎用性の高いロッドです。ティップは張りが強すぎないからバチ用ルアーも操作しやすく、バイトののりも良い。長さは飛距離を落とさず、ウェーディング時の取り回しやすさを考慮したセレクトです」。 ※写真はS86MLです
右からエクスセンス トライデント90S AR-C、同115S AR-C、エクスセンス スタッガリングスイマー100S AR-C、エクスセンス ゴリアテHi95F X AR-C、エクスセンス サイレントアサシン80S AR-C、エクスセンス スライドアサシン100S X AR-C
ヒットルアー
エクスセンス スタッガリングスイマー 100S AR-C
06T ジャイアン製品情報はこちら
[品番] XL-210Q (100mm/14.5グラム/シンキング) [カラー] 8色
[本体価格] 1,850円
アップクロス気味に沖に遠投。飛距離は70m弱。
「流れがかなり重い。重みを感じ、流しながらゆっくり巻いていたらモゾモゾッとバチを喰ってるシーバス特有のアタリが出ました。ちょっと細めですけど、きれいなシーバスです」。
夜の干潟の1投目で70cm弱をキャッチ!
ヒットルアー
エクスセンス スライドアサシン 100S X AR-C
06T レッドヘッドHG製品情報はこちら
[品番] XL-210R (100mm/23グラム/シンキング) [カラー] 12色
[本体価格] 2,000円
「スライドアサシンは水噛みが良いから、風が強くても表層を漂わせるように流しやすい。1投目のスタッガリングスイマーもそうですけど、遠投して流れの筋で漂わせると引っ張られる感じで重い。2尾とも流れの緩みなどの変化ではなく、いきなりドカーンッときました。まだ再現性のあるパターンとは言えませんね」。
ヒットルアー
エクスセンス トライデント 115S AR-C
10T レンズパールチャート製品情報はこちら
[品番] XL-205N (115mm/20g/シンキング) [カラー] 12色
[本体価格] 2,150円
3尾目(写真)を釣った後、トライデント 115S AR-Cで50cmクラスを1尾追加するが、北風が強まり開始から2時間ほどで止む無く実釣を切り上げる。
強風下、シーバスが点在という難しい状況で、5バイト4キャッチの高捕獲率をみせた。「ディアルーナ S90MLは魚の乗りも良いです。強風でも操作感と存在感のあるシンキングペンシルで、ある程度再現性が出せたので楽しめました」。
本来は流れのヨレやタルミ、潮目などに流れてきたバチがたまり、シーバスが付く。「実釣時は流れが太く、流れの変化らしい変化はなし。シーバスは点在する状況で、適度にアピール力のあるシンキングペンシルが効きました。3尾目を釣ったブレイクの際も喰わせやすいスポットです」
「磯マルならS110Mで十分対応できるでしょうね。レングスがあって飛距離が出て、トレースコースもコントロールしやすい。磯ヒラならMHクラス。硬めでパワーがあります。S96MH、S100MH、S106MHの3アイテムあり、ヒラメやショアジギングにも使えます」。
「川幅が100mを超えるような大河川なら、今回サーフで使ったS96Mが良いでしょう。飛距離が出て、ティップが軟らかすぎないから、流れの中でルアーをコントロールしやすい。バットパワーがあり流れの中でランカーをかけてもむやみに走られることなくファイトできます」。
「今回はサーフでバイブレーションの速巻きをメインにしたのでS96M。12〜14cmのミノー中心ならS106Mも良いです。飛距離が出て、ティップの高さでレンジ調整しやすい。ヒラメにも使えます。強風時はバシッと鋭く振り抜くほうが飛距離が出るので、S96MHという選択もありです」。
「良く行く釣り場のシチュエーションや、使用頻度の高いルアー、釣れる魚のサイズによって、L、Mクラスの中から適した一本が見つかるはずです。バチ抜けパターンなど捕食時の吸い込みが弱く、喰い込みを重視したいときは、しなやかで強いソリッドティップのタフテックを搭載したS86-Lです」。
「ピットブル12は適度なコシがあって、投げやすく、扱いやすく、強いPEラインです。12本編みで非常に密に編み込まれているのでライン表面が滑らか。要は1号以上の太号数でも表面の凸凹が少ない。キャスト時はガイド当たりが減って飛距離を伸ばし、リトリーブ時はガイド鳴りを減らします。表面が滑らかということは水の抵抗も減って、ルアーが伝える水中の情報をより多く感知しやすいです」。
※リール、ライン、リーダーは同左