潮の流れ、ルアーの使い方選び方・・・
シーバス初心者のお悩みに回答

プロの現場レッスン

今回は、昨年からシーバスゲームを始めた友人と一緒に釣行。
「中級者になるためのステップアップレッスン」というお題付きでの同行だ。幼なじみの彼は
これまで6尾ほどシーバスをキャッチしているものの、今一つシーバスフィッシングを自分のものにしきれていない。基本的なことでの迷いも多い。思い当たる方が少なくないのでは?
同じような悩みを持つ皆さんへの参考となれば幸いだ。

■実釣フィールド / 富津(千葉県)

辺見哲也

東京湾ボートシーバスの“伝説のカリスマガイド”として名を馳せ、現在は岸からのキャスティングゲームでも活躍するシーバスエキスパート。多彩なキャスト技術を持ち、どんな状況でも狙ったスポットを正確に撃ち抜く、キャスティングの名手としても知られている。

LESSON1 魚のコンディションを大局的に考える

レッスンの数日前に台風が日本海へ抜けたため、その影響が懸念された。
浮遊物の散乱や濁りは大してなかったものの、ウェーダーを履いて海に浸かってみると、 水温が数日前より格段に下がっていた。

自然のなかの生き物は環境の変化に敏感だ。
いざ実釣をする前に、海の観察をする重要性からレッスンを始める。
特にシャローエリア(浅場)は気象の影響を受けやすいため、
釣行前はしっかりチェックしておきたい。

シーバスにとっての適水温は、私は18度くらいと思っている。
今回は急激に下がったもののこれに近付いているわけだから、おそらく大丈夫と踏んだ。
加えて、今日の日中はよく晴れた。日差しが強かったこともあって、悪くはないはずだ。

1年以上やっていてシーバスが6尾という友人に、釣らせることがミッション。幼馴染みといえ、真剣に耳を傾ける。やはり、来た以上は釣りたい!

LESSON2 安全を踏まえた装備で海に臨むこと

そして装備の確認。ウェーダーにライフジャケット、帽子とグローブという基本セット。
これにナイトゲームではヘッドライト、そして自分の存在を他人に知らせるフラッシャーも必要だ。
ウエーディングする場合は万が一のことを考えて携帯電話も持っておく。

それと・・・内房のウエーディングゲームの場合は、エイからの被害を考慮したい。
尾に付いた毒のあるトゲに刺されないよう、友人は金属のプレートを加工した自作のエイガードを作製。どうやら装備は万全のようだ。

「今更聞けない」からこそ多くの人が迷い、悩んでいるのだ!

キャリアが1年ほどの彼にとってどんな部分が疑問となっているのだろうか? いろいろあるよう だが、主なものはこの3つだ。

1. 潮の流れの見分け方
2. ルアーの泳がせ方
3. カラーの使い分け

文字だけ見ると基本的すぎて、まさに”今更聞けない”という内容。
ただ、流れ自体は分かっていてもどう攻めたらいいか、どういう所にシーバスがいるのかが分からない。

またルアーも引けば泳ぐことは知っていても、その時々で正しいルアーを選択しているのかどうか自信がないという。
少なからず数尾のシーバスを釣り上げていても、「これでいいんだろうか?」という悩みを抱えながら釣りをしているらしい。

疑心暗鬼が生まれては釣れるものも釣れない。そして「基本」こそ、実際に魚と出会うためにはとても重要。
早速、この3点についてレクチャーしていこう。

  • タイドグラフを確認した上で、海面の波をよく見て流れの向きを確かめます

  • サーフは岬になっている場所から狙いましょう。

LESSON3 潮がどう流れているかを知る方法

「海の魚は潮を釣れ」と言われるように、潮の流れと魚の活性は密接だ。まずは潮が動いているのかいないのか、動いているなら向きはどっちなのかを見極めたい。これについては、落ち着いて水面に浮かんだ海藻などの浮遊物を見付ければいい。なくてもルアーを浮かべておけば分かる。風がある日は水面の波立ち方をよく見る。波立ちが少なければ風と同じ方向に潮が流れていて、波立つ所は風に逆らっている。
海面をよく見れば、所々に細かな波立ちの違いがあることが分かるはず。

それと基本的なことだが、魚は流れのなかで上流側に頭を向けている。エラで呼吸をする彼らにとって、口を開ければ楽に酸素を取り込めるからだ。流されてくるベイトを模すように「上流から下流に向けて引く」という考えもあるが、まずはベイトの動きに同調させるよう下流から上流に向けてルアーを泳がせよう。そのほうが流れの抵抗も感じやすいので、初心者でもルアーをコントロールしやすい。

実釣前の最終チェックはドラグ設定。緩いとフッキングが甘くバレやすくなる。

【辺見さんの必釣アドバイス】
流れの向きが分かったら覚えること

シャローでシーバスを釣るにあたっての狙い目は、流れがより複雑になった場所。これはルアーの引き抵抗で探るのが一番だ。見付けたら再びそこへ正確にルアーをプレゼンテーションし、しっかりと泳がせる。これだけでシーバスと出会うチャンスは格段に上がるはずだ!
この一連のルーチンをお気に入りのルアーでやり込むことがとても大切と私は考える。ルアーをいろいろ替えたり、流れにルアーを乗せてみたりというテクニックは、一つのルアーをマスターしてからでも遅くない。

LESSON4 ルアーの正しい泳がせ方とは何か

正しく泳がせる方法を考える前に提案したいのは、自分のお気に入りルアーを見付けること。
1つのルアーを使いこなすなかで学ぶことは多く、自分の「物差し」を明確にする上でも必要だ。

とはいえ、現在のシーバス関連にはあまりに多くのルアーが存在していて、どれを選ぶかとても難しいはず。
そこでシャローエリアでのゲームをメインに考えた場合におすすめしたいのは、引き抵抗を感じられるシャロー系のフローティングミノーだ。
ルアーが泳いでいるか不安になっては釣りに集中できないが、ミノーならブルブルするので分かる。引いてもあまり潜らないから根掛かりも少ない。
タックルバランスにもよるが、まずは引いてブルブルするルアーを選ぼう。

風と潮の向きを再確認。キャストしたルアーが海藻を拾ったことが分かるようになった。ルアーが泳ぐギリギリの速度を巻き心地で把握。

次に、明るい時間帯にそのルアーを泳がせる。スローとファストで、アクションをするギリギリのスピードを把握しておこう。
このとき引き抵抗で覚えるのもいいが、遠投するとラインの抵抗も加わるので目の前より重くなる。リールの回転速度で覚えたほうがいいだろう。
通常の引き抵抗を把握しておけば、リトリーブ中にルアーがゴミを拾ったりしたときもすぐに分かる。海藻などがフックに絡んだ状態では、まず魚は釣れない。これに気付かずリトリーブを続けていれば釣れないだけでなく、魚をいたずらに警戒させることになる。

LESSON5 カラーはどう使い分けるべきか

干潟やサーフを含む河口周りといったシャローエリアは、透明度がコロコロと変わる。そこで私は濁り具合を中心に、太陽や月の明るさに応じてルアーカラーを選んでいる。

写真のルアーは、上から順に視認性の悪い場合から良いほうへと並べてある。すなわち上が「濁りが強い・暗い」で下が「澄み潮・明るい」となるわけだ。

ナイトゲームを前提に具体的な説明をすると、上にあるパールホワイトボディ&チャートバック。これは魚にとって視認性が高い膨張色なので、闇夜で透明度が低い場合でも発見されやすい。

風と潮の向きを再確認。キャストしたルアーが海藻を拾ったことが分かるようになった。ルアーが泳ぐギリギリの速度を巻き心地で把握。

真ん中のクリアボディー&チャートバックは、夜間で暗いが透明度の高い場合にチョイス。干潟や遠浅のサーフを夜に攻めるなら、これかその下にあるナチュラル系だろう。一番下にあるブラック系は、明るい月夜で透明度の高い場合。こういった状況のときシルエットが強調されるため、視認性の高い色だ。カラー選びはアングラーの考え方に個人差もあるしご当地性も強い。迷いがちだと思うので、そんなときはこの基本パターンを思い出してほしい。

エクスセンス サイレントアサシン 99F AR-C

  • 1チャートバック
  • 3クリア系(オリジナルカラー)

エクスセンス レスポンダー 109F X AR-C

  • 2レンズチャートキャンディ
  • 4マイクロホロカタクチ

  • 5シルエットブラック

飽食の秋を迎えたシーバスは体力も十分。
水面で大暴れしてアングラーを魅了!

レクチャーのあと、いよいよ実釣開始。当日は新月回りの大潮で、10メートルを超す強風という状況。風裏でも若干波がある。サーフだけに濁りもあると予想して、最初はチャートバックのホログラムボディで開始した。

すると、狙い違わずバイト!
サイズはそこそこながらパワフルなファイトでランディングしたのは、60センチオーバーのシーバス。

そして友人もすぐにヒット!
キャッチしたのはマゴチだ。本命ではなかったものの、ルアーの引き抵抗を捉えつつアタリに合わせを入れられたのは、間違った釣りをしていない証。

一通りのレッスンが終わって先生も実釣開始。キャストでも奇麗に曲がる。

そして次は再び私。今度はなかなかの手応え・・・と思った瞬間、激しく全身を現しての大暴れ。
もしかしたらサイズは思ったほどではないのだろうかと戸惑うほど。

前回の記事でご紹介したNEWロッド『エクスセンス ∞(インフィニティ)』が、そのパワーをブレのない曲がりで受け止める。
魚は激しく暴れようとしているが、ロッドティップは少しも揺るがずに曲がっている。どれだけ力強くても、フックアウトしそうな気配は微塵もない。強いテンションを与え続け、主導権はいっさい与えない。たとえ至近距離でエラ洗いされても、持ち前のショックを吸収する特性がバラシを許さない。無事ランディングしたのは、丸々と太った72センチのシーバス。グッドコンディションの1尾であった。

この直後に満潮を迎えてしばし沈黙が続いたものの、下げ潮の流れが強まったところで再びバイト! 50センチ台を1尾追加したところで、立て続けに友人にもヒット。流れのONとOFFをしっかり感じてくれたようでうれしい。大慌てのファイトにヒヤヒヤしたが、無事シーバスをキャッチ。やや小ぶりだが、本命を釣り上げた喜びは何にも替えがたい。しかも今期のファーストシーバスとあってはなおさらだ。
次は、合わせとファイトのレッスンかな……。

エクスセンス ∞[本体価格] 74,000円~76,000円

どれだけ曲げても折れないのではと感じさせる
究極のペンディング。ロッドに託された五つの特長で、シーバスゲームは新時代を迎えることになる

前回の記事でドドン!とご紹介したエクスセンスロッドの新機軸・『∞(インフィニティ)』。
独自の設計・製造方法で「曲げ」「ネジレ」「つぶれ」とあらゆる方向に対して高強度化を実現した『スパイラルXコア』。キャスト時やファイト時に発生するネジレをとことん抑え込む独自の強化構造で、フラッグシップモデルに採用される二枚看板の一つ『ハイパワーX』。中空構造の一体成型によって軽量化と振動伝達性を向上。感度は当社従来比で30パーセントも良くなり、操作時の慣性が低下しレスポンス良く操作できる『カーボンモノコッククリップ』。ブランクスの真円度が高くなり、強度を高めるためにブランクスを焼き上げる成形テープを極めて細かいピッチで施す『ナノピッチ』。リールシート部の軽量化を実現するとともに、ロッド自体の感度と操作性を飛躍的に向上させる『CI4+』。軽く、強く、美しく曲がるエクスセンスのNEWロッド。この五つで、シーバスゲームの世界観で大きく舵を切った。