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FIELD PASS [NESSA-ROMAN]

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“サーフ”なひととき
- File.01 -

堀田光哉

初見参!
北三陸ヒラメ旅

青森県八戸市~岩手県九戸郡洋野町

“初めて”の釣り場は、いつだってアングラーをワクワクさせる。青森県と岩手県の県境付近は、全国数多のサーフでヒラメを仕留めてきた堀田さんにとっても未知のエリア。地元アングラーから届いた「好調」との報に、心躍らせながら北東北の太平洋岸を南下していった。

ANGLER PROFILE シマノ インストラクター

堀田光哉(ほった・みつや)

堀田光哉

ほった・みつや

1966年生まれ。静岡県出身。
ソルトのショアゲームを中心に、雑誌やTVをなど通してゲームフィッシングの面白さを紹介し続けているプロアングラー。ヒラメ、青物、アオリイカ、メバル、アジなど、得意なターゲットは多岐に渡る。常に新しい釣法や釣り場を求めて全国各地を釣り歩き、その魅力を発信している。

青森県八戸市のサーフ。満潮と夕マヅメが重なる絶好の時間帯。キャストの一投一投に気迫がみなぎる。

海アメの猛攻のはずが……

「見た感じが、いかにも釣れそうだよね」

JR八戸線に沿って走る県道からの眺めは、釣り場を見る目に肥えた堀田さんにも魅力的に映ったようだ。

「小規模なサーフに川が流れ込んで、根もあって、釣れる条件が揃ってますよね。そんな海岸が何カ所もある。魚がいるかいないかは、条件にもよると思うけど……」

地元アングラーの案内で、青森県八戸市から岩手県洋野町のサーフを数カ所見て回り、釣行初日の夕マヅメは八戸市の海岸で竿を出すことにした。堀田さんの大ファンという地元アングラーとはフェイスブックで交流があり、「八戸から洋野町の海岸に大量のベイトが入っていて、ヒラメをはじめ海アメや青物が釣れ盛っている」との情報提供があったのが7月の上旬。その翌週に今回の釣行を決定し、地元アングラーにも時間の許す範囲で同行してもらうことになったのである。

「海アメが先に喰ってくるので、ヒラメを狙って釣るのは難しいかもしれません」という地元アングラーの言葉に、海の中はどんなにすごいことになっているんだろうと、妄想を最大限に膨らませて釣り開始となったが、大きくなりすぎた期待に反して魚の反応は皆無。ベイトの姿も目視できない。これはよくある「ついこの前までは大爆釣だったんだけどねぇ」というパターンではなかろうかとの不安が、頭をよぎる。

いくつもの釣り場を見て回り、ようやく竿を出したのは午前10時過ぎ。出発からすでに4時間ほどが経過していた。そして、いよいよここから怒濤の進軍が始まるのである……。

釣りを始めてから2時間以上が経過した19時30分、ようやく堀田さんにヒットしたが、釣れた魚は写真の20数㎝のソゲクラス。以後はまた反応がなくなり、20時に竿を収めることにした。

まったくといってよいほど魚っ気のないなか、辛うじてヒラメを仕留めた堀田さんだったが、「さすがですね」「すごいですね」と感心する地元アングラーの言葉に複雑な笑顔。いかんせん、型が小さすぎる。

「もしかすると、一回入った魚が抜けてるかもしれないですね……」

大きな期待を抱いての東北入りだったが、そう易々とはいかないのがサーフのヒラメ釣り。初めてのフィールドで、しかもタフコンディション。あと2日で、答えは出るのか……。

  • 初日の日中は地元アングラーに八戸~洋野町のサーフを案内してもらう。どの釣り場もいかにもヒラメが着きそうな条件が揃っていた。

  • ひととおりの下見を終え、夕マヅメは八戸市の海岸で竿を出すことに。「海アメがすごいんです!」との地元アングラーの近況解説に、期待は高まるばかりだったが……。

  • 期待に反して、探れど探れどアタリなし。日が落ちてから勝負と粘り強くキャストしたが、ソゲが1枚釣れたのみで初日は終了。

2日目、コンディションはさらに悪化。ウネリが増し、底荒れにより切れた海藻が頻繁に絡んでくる。ピンチである……。

浜辺に突き刺さる“棒”に、微かな望み

「来た!」

地元アングラーの声に振り返ると、ロッドが大きく曲がっていた……が、ほどなくして、プンッと竿先が力なく天を仰いだ。

2日目、我々は夜明け前から岩手県洋野町中部の海岸に入った。時折、何かが海面を跳ねる。

「海アメかなぁ?」と堀田さんが呟いた矢先、地元アングラーにヒットしたのだが、掛かりが浅かったのかバレてしまった。本人に聞くと、やはり海アメのようである。昨日より、魚の気配は確実にある。堀田さんにもアタリは何度かきていたが、どうにも乗らない……。そうこうしているうちにすっかり日が昇り、今日はお仕事があるとのことで、地元アングラーは撤収。堀田さんは、広い浜をただ一人探り続ける。

低気圧の影響か、時間が経つにつれウネリが大きくなり、濁りも入ってきた。堀田さんはメタルジグ「スピンビーム」32gを遠投して、ブレイクラインの先へと遠投。そして、着底後、一回目のシャクリで“ガツン!”ときた。本命のヒラメ……ではあったが、これもソゲサイズ。しかも、昨日より小さい。

「難しいですね。初めの釣り場で、有望なポイントがわからないので、パッと見て釣りになりそうな所は片っ端から打っているんですが、なかなか厳しいです。でも、このポイントはよさそうですよ。後ろの浜に棒が立ってるでしょ? あれ、たぶん釣り人の目印ですよ」

振り返ると、確かに木の棒が不自然に浜に突き刺さっている。

「根や流れ込み、離岸流など、見た目でわかる変化は粘る価値のあるポイントですが、パッと見は何もなくても、こうした『目印』がある場所も要チェック。実績のあるポイントの可能性が高いです。前だけじゃなく、後ろもよく見ることが大事(笑)。キャストした感じでは周りと水深の差は感じないですが、おそらく根か何かが入っていて、魚が着きやすくなっているのかもしれません」

堀田さんの言葉を裏付けるように、同じポイントですぐアタリ出たが、ヒットには至らず。そして、残念ながらそれが最後の反応になり、午前9時すぎにこの浜を後にすることにした。

長めの休憩を挟んで、午後からは洋野町南部の海岸に移動。ここは大きな根が点在する、いかにも魚が着きそうなフィールド。干潮からの上げの時間帯で、上げ潮に乗って魚が根回りに入ってくるのではと期待したが、ウネリがさらに強くなり、完全に底荒れした状態になってしまった。キャストのたびに、波に揉まれて稚切れた海藻がフックに絡みついてくる。

「昨日の夜、ここでワラサが釣れたと聞いたので、ベイトは入っていると思ったんですが……。これじゃあ、どうにもお手上げですね」

そのため、この日は早めに切り上げ最終日に懸けたが、朝イチにやはりソゲが釣れただけ。

「釣り場で出会った地元の人に聞くと、『ちょっと前はよかった』ってみんな言っていたので、今週に入って終わっちゃった、ていう感じなんでしょうね……。ただ、タイミングさえ合えば釣れそうだと思える所はいくつもあったので、近いうちにまた来たいと思います」

北三陸の海に再訪を誓い、3日間の釣行は幕を閉じた。

  • 岩手県洋野町中部の海岸。その名のとおり、周辺では随一の規模を持つサーフだが、それだけに狙い所も絞りにくい。 

  • 浜のすぐ後ろにはJR八戸線が走っており、時折、ディーゼル列車がゴォォォォという音を立てて近づいては遠ざかっていく。

  • 先の震災で津波被害を受けたJR八戸線が復旧した折に海岸に設置された、歓迎用のメッセージボードならぬドラム缶(写真のものは最近置かれた2代目とのこと)。

  • ようやくヒットと思いきや、またもやソゲサイズ。笑顔というよりは苦笑の堀田さん。「このサイズしかいないとしたら、水温が高いのかもしれませんね。ヤバイです……」

  • ソゲが釣れた場所の近くに突き刺さっていた棒。堀田さん曰く「これは釣り人の残した目印。好ポイントの可能性大です」。

  • 3日目の朝は八戸市の小さな海岸へ。こぢんまりとした浜ながら、流れ込みや岩礁帯などヒラメ狙いの好条件が揃った釣り場。

  • 開始早々にヒット!……したのはよかったが、3度目のソゲ。しかも、サイズはさらにダウン。「これが喰ってくるようじゃあダメですね」さすがのヒラメハンターもこの状況にはお手上げであった。

  • 広い砂浜の先に岩礁帯が連なる洋野町南部の海岸。浜の中央には河口も有しており、堀田さんは前回釣行時からここに狙いを付けていた。

    さあ、リベンジだ

    それから1カ月半が過ぎた8月の下旬、堀田さんは再び北三陸の浜に立っていた。

    初日こそ大雨でほとんど釣りにならなかったが、2日目は洋野町中部の浜で良型のアイナメをゲット。今回もお付き合いいただいた地元アングラーと、2人で7~8回のヒットがあった。この海岸は両サイドが磯場になっていて、そこから出てきたアイナメがサーフに点在する根に着いていたようだ。地元アングラーによると、根周りに生える海藻に卵を産み付けにやって来るらしく、ペアでいる場合が多いとのこと。そのため、普段から狙えるわけではないが、釣れるときはまとまった数が出るのだそうだ。

    そして肝心のヒラメは、3日目の昼前、洋野町南部の海岸で44cmを釣り上げることに成功した。

    前回の釣行時に、この海岸の地形を見た堀田さんは、「干潮時がチャンス」と睨んでいた。

    「経験上、ここみたいに浅い根がある所は、ド干潮で下げて前に出られるタイミングがいい場合が多いんですよ」

    この日は午前10時が干潮。堀田さんは上げ始めのタイミングで有家の海岸に入り、ヒットしたのが11時頃。狙いはドンピシャだった。

    「端から叩いていったら、沖に出るいい流れを見つけたんです。浅いのは見てわかったので、シンキングペンシルの熱砂ドリフトスイマーⅡを流れの終点の緩んだところにキャストして、流れを斜めに切るように巻いてきて、途中で止めたりしていました。そして、何投目かに20~30m沖でフォールさせていたら、止めたところにコツンってきたんですよ」

    最初はアイナメかとも思ったが、引きの様子がどうも違う。手前まで寄せてくると、海藻だらけになった黒い塊が上がってきた。それが44cmのヒラメだった。

    「ようやくヒラメが釣れて本当によかったんですが、じつはアイナメのほうも結構嬉しかったりするんですよね。意外に思われるかもしれませんが、自分はサーフでアイナメを釣った経験がないので、すごく新鮮でした。地元の静岡では絶滅危惧種扱いですからね(笑)。地元アングラーは『マゴチやシーバスがサーフで釣れる地域が羨ましい』って言ってましたが、東北の海はこんないいサイズのアイナメや、海アメ、海サクラなんかが釣れるんだから、すごいですよ。同じようなタックル、ルアーを使ったサーフゲームでも、地域ごとにいろんな釣りがあるからおもしろいですよね」

    トータル6日目にして出逢えた貴重な一尾と、楽しい時間をともにしてくれた地元アングラーに感謝しつつ、「サーフの釣りっていいな」と再確認した様子の堀田さん。状況に恵まれなくても、なかなか本命が釣れなくても、初めてのフィールドにはいろいろな出会いと発見……ちょっとカッコをつけて言うと、「浪漫」が待っているのである。

    • 再釣行2日目。ついに良型のアイナメをゲット。じつは堀田さん、サーフでアイナメを釣ったのは初めてとのこと。「こっちだと普通なのかもしれないけど、自分にとってはすごい新鮮!」

    • アイナメが喰いついたのは熱砂スピンビームの32g。地元アングラーには50cmクラスがヒットするなど、ちょっとしたアイナメ祭り状態だった

    • 洋野町南部の海岸は中央付近に川が流れ込んでいて根も多くある。ヒラメに限らず、サーフゲームには絶好のフィールドだった。

    • ヒットルアーは熱砂ドリフトスイマーⅡ 100HS。2017年秋のニューアイテムでコンパクトながらよく飛び、根周りや浅場でも使いやすいシンキングペンシルだ。

    • 苦節6日目、ついに手にした44cmのヒラメ。干潮から上げ始めのタイミングを狙う作戦がバッチリ決まった! これも前回の釣行で蓄積したデータの賜物である。

    重たいルアーを飛ばせる強靱なロッドが不可欠

    堀田光哉のヒラメタックル

    「遠浅でブレイクラインが遠い」「波足が長く、前へ出られない」「遮蔽物がなく、風にさらされやすい」といった状況に見舞われやすいサーフでは、遠投性の高いルアーの使用が大前提だ。遠投が利くルアーは基本的に重く、30g強のウェイトが主体となる。その重量を受け止め、遠くへ飛ばすことができるロッドは、サーフフィッシングに必要不可欠のタックルといえよう。堀田さんの愛用するネッサ[NESSA]シリーズは、ルアー重量に負けないティップと、ヒラメの引きをいなすしなやかなベリー、キャスタビリティとランディングパワーを生み出す強靱なバットを組み合わせた3ピース並継設計が特徴だ。
    リールは、10フィートクラスのパワーロッドに見合ったサイズ、重量バランスを考慮すると、4000番クラスがベストマッチ。ロングキャストを繰り返す釣りなので、巻き取りスピードの速いハイギアタイプの使用がおすすめだ。
    • 今釣行の使用ロッドは、10フィート以上のレングス設定ながらブランクスの長さを感じさせない、軽快な操作性が魅力のネッサCI4+。メインロッドはS1008MMHで、ミノー、シンキングペンシル、メタルジグ、ワームなど、1本で様々な釣りに対応するオールラウンドタイプだ。波が高く、30~40g以上のメタルジグを遠投するシチュエーションではS1002MH を使用した。 関連商品情報:ネッサCI4+

    • リールは、過剰なまでの耐久性をキーワードにチューンされたツインパワーXD 4000XGを使用。ハンドル1回転で99cmを巻き上げるエクストラハイギヤを搭載し、巻き感度も高い堀田さんのおすすめモデル。防水構造「Xプロテクト」により、波しぶきなどを被りやすいサーフでも安心して使用できる。ネッサシリーズとの相性は抜群だ。 関連商品情報:ツインパワーXD

    必要な飛距離が出るものを選ぶのが大前提

    堀田光哉のルアーセレクト術

    堀田さんがヒラメ釣りに持参するハードルアーは、ミノープラグ、シンキングペンシル、ドリフトスイマー、メダルジグ、そして炎月投式とバラエティに富んだラインナップ。では、それぞれの用途を具体的に見ていこう。
    • ■MINNOW PLUG
      ミノープラグはルアーのバタバタとした動きで喰わせたいとき、つまり活性の高い魚を獲りに行くときが主な使い所どころ。朝イチの時間帯であったり、比較的手前に魚が入ってきているときが出番となる。
      大きなベイトのときは大きなサイズ、小さいベイトのときは小さいサイズが基本だが、小さいルアーのほうが空気抵抗が少なく飛距離が出るので、風の強いときはベイトのサイズにこだわるよりも、飛距離を優先すべきだろう。
      熱砂スピンブリーズ130Sはシャロー狙いに特化したモデルで、水深1m以下のポイントをアピール力の高さで攻略するルアーだ。

      熱砂 ヒラメミノーⅢ 125S AR-C (上から1番目)
      熱砂 スピンブリーズ130S X AR-C (同2番目)
      熱砂 スピンドリフト 110HS AR-C (同3番目)
      熱砂 スピンドリフト90HS(同4番目)
      熱砂 スピンドリフト 80HS AR-C(一番下)
      関連商品情報: 熱砂 ヒラメミノーⅢ 125S AR-C  熱砂 スピンブリーズ130S X AR-C  熱砂 スピンドリフト 110HS AR-C  熱砂 スピンドリフト90H  熱砂 スピンドリフト 80HS AR-C

    • ■SINKING PENCIL & JIG MINNOW
      シンキングペンシルとジグミノーは浅いレンジを引いてこれるのが特徴。リップレスのため底に当たりにくく、岩礁帯の上など根掛かりしやすい場所も攻めることができる。表層~中層攻略はもちろん、沈めれば深場にも対応可能。ミノープラグと対照的な緩やかな動きなので、ミノーのアクションに反応しないときはこれらのルアーにローテーションして反応を確かめたい。

      熱砂 ドリフトスイマーⅡ 100HS (上)
      熱砂 シースパロー 95HS AR-C ※自作フック装着(下)
      関連商品情報: 熱砂 ドリフトスイマーⅡ 100HS  熱砂 シースパロー 95HS AR-C

    • ■METAL JIG & NAGESHIKI
      重量があり飛距離の出るメタルジグは、ポイントが遠いとき、瀬の向こう側を狙いたいとき、潮が速くて底が取りにくいときなどが出番。超遠投が必要なときや、水深が5~6mあるようなフィールドでは、42gと最も重いスピンビームTGが活躍してくれる。
      またメタルジグはシルエットが小さいので、コウナゴやシラス、大きめのアミといった小さいベイトが入っているときにも有効。もちろん、強風時にも欠かせない重要なアイテムだ。
      炎月投式Ⅱは鯛ラバだがショアからのヒラメ釣りにも効果的。ヒラヒラと舞うスカートやネクタイが独特はアピール力があり、ミノーやジグで喰わないときに試してみるとおもしろい。

      熱砂 スピンビーム32g (上から一番目)
      熱砂 スピンビームTG 42g (同2番目)
      コルトスナイパー ワンダーフォール 40g(同3番目)
      炎月 投式II 30g(一番下)
      関連商品情報: 熱砂 スピンビーム32g  熱砂 スピンビームTG  コルトスナイパー ワンダーフォール  炎月 投式II

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