基本的に、堤防であろうが磯であろうが、落水や転倒といった危険が常に伴うという点は同じ。ただ、磯は自然の岩が剥き出しになったフィールドであり、ケガに対するケアは堤防以上に必要だ。
磯における安全装備の目的は主に3つある。1つは転倒などによる「ケガを防ぐこと」。足場がフラットな堤防上で転んでもヒザやヒジを擦り剥く程度だが、フジツボや貝が付着した岩の上で転ぶと、場合によっては大ケガにつながってしまう。
2つめは「転倒や落水を防ぐこと」。磯の岩質は様々だが、表面が滑らかな一枚岩やノリなどが付着した岩の上は滑りやすく、ゴム底のスニーカーでは歩くこともままならない。
3つめは「落水しても浮いていられること」。万一海に落ちてしまっても、顔を出して呼吸ができればすぐに命を落とすことはなく、救助を待つことができる。