細身シルエットで浮力を確保した『ロケットダイブ』。軽いジャークでも潜りがいい。
ヒラマサキャスティングにおいては、水温が17~19℃を外れるとどうしても喰いが渋くなる。ショートバイトが続くような状況では、浮力のありすぎるペンシルはバイト時にバレやすく、これまで何度も悔しい思いをしてきた。『ロケットダイブ』は浮力と動きのギリギリのバランスを探りながら、ヒラマサに違和感を与えない細身のペンシルに仕上がっている。細身にこだわったのは、浮力を抑えるだけでなく、ベイトが少ない時や小さい時に、ヒラマサに見切られないためだ。さらに細身であればキャストで飛距離も稼げる。しかし、樹脂素材をベースに細身で浮力を確保するのは、ほんとうに難度の高い開発テーマで、浮力に優れた発泡成型の『AR-C シェル』があってはじめて実現が可能になった。
フックのセッティングだが、♯2/0をセットした場合はハイスピードで寄せてもダイブしながら安定したS字ローリングを発生する。浮力を抑えているため、軽いアクションで水中に入るので、操作がしやすい。♯3/0のフックをセットした場合は水噛みがよくなる分、スローな動きになる。ダイブ後の水中の滞在時間を長くすることでヒラマサやマグロに口を使わせやすく、フッキング性も上がる。
状況に合わせてアングラーの意図通りにセッティングができるのも、『ロケットダイブ』の使える理由だ。
ボディの軽量化と浮力を高める発泡成形『AR-C シェル』。重心移動ウェイトを増量でき、飛距離も稼げる。
ロングキャストでも視認性の高い蛍光ピンクを全色に採用!
泡の軌跡が残ることで、深場の魚へもしっかりアピールできる。
その日の玄海灘での釣りは波が高く、正直ポッパーを投入できるか不安もあった。ポッパーの一番の武器はヘッドのスプラッシュによる泡なので、波で泡が発生しない、あるいは波によって泡が掻き消されてしまうのではないかという危惧があったからだ。結論から言うと、『スポウター』は波のある状況でも威力を発揮してくれる。
飛行機のジェットエンジンをヒントに開発されたヘッドの『バブルチャンバー』は、泡を発生するだけでなく、非常に水噛みがいい。だから波のある状況でも安定したポッピングができ、水を噛むので泡の出も抜群だった。特筆するべきは、ボディ背面からも細かい泡が噴出されるので、海面に泡の軌跡がのこり、これも水面下の魚へのアピールになる。さらにポッパーは、泡による視覚的な誘いの効果に加え、バシャバシャと鳴るスプラッシュ音も誘いの効果が期待できる。
泡と音による誘いの相乗効果は、30mや50mといった深いレンジから青物を誘い出したい時にかなり有効だ。逆に20mほどの浅場では、魚が警戒して出ないこともあるので、その場合はダイブペンシルなどで動きを抑えた誘いを試してほしい。
背面の噴出口からも細かな泡を吹き出させる新機構『バブルチャンバー』。
吸水口はより多くの水を吸入するために、ジェット機のエンジンマウスをヒントに開発。正面だけでなくカップ周辺の水まで効率的に吸収。
相模湾では毎年、6月後半から10月いっぱいにマグロキャスティングの最盛期を迎える。ベイトはダンゴ状の鰯の群れ。今回リリースされる『オシア ペンシル115XS』は小ぶりのルアーを他のアングラーよりも飛ばし、さらに人より早く沈めるためにどうしても欲しかったルアーだ。
『オシア ペンシル』は、相模湾をはじめ九州、和歌山など全国で実績を上げた定番のルアーで、鰯パターンでは無二の存在。115XSがリリースされたことで、さらに鰯ダンゴに同調させやすく、これはかなりの武器になることは必至だ。
すでに周知だと思うが、マグロは非常に目がよく、ルアーをシビアに見切る。トップだとまだ見切られにくいが、ルアーがマグロの目線と同じだと即座に見切ってしまう。
ベイトとのほんのわずかなサイズの違いを見切ってしまうので、絶対にベイトサイズに合わせたルアーセレクトをしてほしい。35㎜の差は、想像以上に大きい。