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#85 山本太郎流 「カキチヌ釣法」いよいよ実釣編! ~その4~

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やり取りから取り込みへ

前回でも述べたように、カキチヌでは隣接するストラクチャーからいかにして掛けたチヌを取り込むかが最大の難点となる。しかし逆に最もスリルがあり、また最も楽しめるところでもある。注意しておきたいのは絶対に自分のペースで取り込もうとしないこと。チヌが疾走する方向も見ずに、むやみにポンピングするだけではカキ棚の中に潜られ、結果的に高確率でバラしてしまう。チヌが掛かったらまずは直ちに底を切り、最初の締め込みでチヌがどの方向に疾走しようとするのかを冷静に見極め、後方のカキ棚に向かうなら竿を目一杯前方へ突き出し、リールは巻かずに右あるいは左方向にゆっくりほんの少しだけ振ってみる。この時注意したいのは竿は立てずに水平からやや下げた位置で、強く引かれてもラインは出してはいけない。
これでチヌが方向を変え、垂直あるいは前方へ動き出したらしめたもの。ここで一気に竿を思い切って立ててやる。竿を立てるとチヌは前方へ疾走するので、ストラクチャーが無いならラインを少し出してさらに前方へ誘導するように引き出す。前方へ出たチヌは前方で十分に弱らせて、そして一気に取り込もう。どうしてもチヌが掛かるとストラクチャーが多いだけに、小手先だけでやり取りをしてしまう。だが竿のアクションが小さく、ロッドパワーを活かせないと、チヌは余力を残して「逃げるべき所」へドンドン疾走してしまう。掛けたチヌが大きい程、後方へ疾走する確率は高くなるが、せっかくの大物をバラさないためにもここはビビらず、大胆なやり取りを心掛けてほしい。スパイラルX搭載のモデルはこんな時にこそ威力を発揮してくれ、疾走する大チヌの強引を柔軟にかわし、主導権を的確に取らせてくれる。信頼できる機能だ。

カキチヌの一連の動作まとめ&注意点

では最後に注意点等を踏まえ、一連の動作を振り返ってみよう。 マキエサのカキクラッシュは、自分が1日使用する量を見据え、状況の経過に合わせながらマキエワークをコントロールする。効果が薄い時にむやみに撒くより、何らかの「好転」を感じた時にリズム良く効果的にカキクラッシュ・ダンゴを打とう。この時早潮の釣り場ではマキエサの投入点に細心の注意を払い、決して釣り座よりも潮下へ効かせることのないようにする。またマキエサ・ダンゴは必ず仕掛けを回収している時のみに打ち、絶対にステージにある状況下では打たないよう注意する。何度も言うようだが、チヌはすでに落ちている「古いエサ」よりも、今まさに落ちてきた「新しいエサ」に興味を示す。順序を間違ってしまっては何にもならない。常に潮流を読みながら、まずマキエサのカキクラッシュを先行させ、ややその後を追うようにサシエサを投入する。ムキ身でも同じことだが、特に殻付きのサシエサは身の方が下に裏返って隠れてしまうことも考えられるので、必ず着底させる時は竿で誘導しながらラインを張り、身が上に向くよう、さらには落ち込みでのアタリもフォロー出来るよう丁寧に落とし込んでいくことだ。
誘いは厳しい厳寒期であることを考慮し、むやみに動かさない方がいいが、落ちてしまった「死にエサ」を蘇らせるため、1分程度のリズムでゆっくり、大きく誘い上げる。この時殻付きなら身切れが起こり易いので、細心の注意を払って掛けるようにしよう。
潮流の穏やかな釣り場なら誘ったのち同じ位置に戻すことが可能だが、早潮の釣り場では同じ位置に戻すことは不可能。サシエサを持ち上げた時点である程度潮下へ押されてしまうので、「誘い上げたら潮下へ〜誘い上げたら潮下へ」と、探る状態で置いていくようにする。

また誘いは状況が良くない時でも3回程度(3分)、好状況下なら1〜2回で新たなエサに替えていく方が断然良い。どうしてもアタリがないと、同じエサで誘いばかりを掛けてしまいがちだが、マキエサも入らなくなり悪い方向へ進んでしまう。ここは注意が必要だ。
地域エリアによっても違いがあり一概にはいえないが、厳寒期の時合は午後から、特に夕マズメに集中することが多い。とはいえエサトリであれ、海況に何らかの変化・好転を感じたら、時合の突入!と捉え、マキエサ・打ち返し共に一気に勝負に出ること。1日ダラダラとやるのではなく、攻めにメリハリを持たせよう。
アタリはカキチヌでも様々なパターンがある。早潮の釣り場では急潮時、ラインが強い抵抗を受けアタリが鮮明に出ないことも多いが、一貫していえるのは、チヌアタリはエサトリとは違いしつこい連続したアタリが多い。決して早アワセはせず、自分のタイミングでアワせどころを見い出すことに尽きる。そして「ここだ!」と見極めたら、迷わずに大きく合わせを入れよう。厳寒期でありながらちょっとしたコツさえ掴めば、チヌと巡り逢えるチャンスが一気に向上!しかも大チヌが狙えるカキチヌは、今がまさに旬の釣り!3月いっぱいまでチャンスは続くので、是非チャレンジしていただきたい!

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