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PROFESSIONAL 中・上級者向け解説

只松雄司 九州グレ釣り街道をゆく7

長崎県壱岐島「乙島灯台」

エクストリームロッド「レマーレ」を熱き腕で振る

 長崎県北部の海域に位置する壱岐島は、磯釣り師をはじめ、多くの釣り人たちから愛されている場所だ。只松雄司さんが臨むことになった壱岐島南東の磯場「乙島灯台」は、沖磯の予備的釣り場と呼ばれることがあるものの、チヌ、グレ、イサキ、マダイなど季節に応じた魚の良型の釣果実績がある有望ポイントである。良型マダイをターゲットにして、レマーレⅣの威力を試していく。

釣行開始悪条件が重なる中、乙島灯台南東側の釣り座で釣行開始。

 乙島灯台は潮流が他の磯場と比べて素直なこともあり、初心者から熟練者まで幅広く愉しむことができるポイントなのだ。その反面、タックルの性能や釣り人の技量による釣果の差が大きく表れる場所でもある。

 只松さんが乙島灯台に上礁したのは、4月12日の午前6時前。この時期の乙島灯台に回遊してくるチヌ・グレ・マダイの3種は午前7~8時の間に活性が上がってくるため、まずはベイシス1.2号5.0mでウォーミングアップを始めた。

 磯釣りの主な釣り座となる乙島灯台南側は、釣り座正面に沈み瀬があるので沖へと出ていく本流か、その本流に交わる引かれ潮を狙っていくのが戦略の骨子となる。只松さんは本流に乗せるようマキエを打ち、海中に潜んでいるであろう魚の活性を促していると、竿を出して30分も経たないうちにさっそく30㎝前後のチヌが喰いついてきた。

 風が強く、潮も上滑りをしているなど悪条件が重なっていた状況だったが、幸先の良いスタートに只松さんは明るい表情を浮かべていた。

レマーレⅣ重厚なデザインに5.20mの長さを持つレマーレⅣ。非常に軽い。

チタンフレームSiCのIMガイドチタンフレームSiCのIMガイドは糸ガラミを大幅に低減させる特長を持つ。

BB-XレマーレP5000HGロッドと同じくレマーレの名を冠するBB-XレマーレP5000HGは大型LBリールであり、
コンパクトボディでありながらも幅広い磯の大物に対応している。

その後も一投一尾の勢いでチヌを釣り上げていた只松さんだが、徐々に海中の活性が高まり始めた頃合いを見計らい、本命のマダイを狙うためにタックルをレマーレⅣに持ち替えた。
「そろそろ黒色ではなく、赤色が見たいですね」

 真紅に染まったボディが磯場に映えるレマーレⅣ5.20m。パワーは2.5号でありながら繊細な操作性を実現。またその細身ブランクスに、スパイラルXパラボラチューンRなどシマノの磯ロッドにおける最新技術を惜しみなく搭載。巨大尾長から大型回遊魚までターゲットにすることができるパフォーマンスも併せ持つタフロッドだ。>
レマーレⅣはシリーズの中でも一番細いロッドですが、チヌ相手だと一瞬で決着がついてしまうなあ」

オキアミ

オキアミオキアミを3尾掛けし、アピール力を高めて本命の良型マダイを狙う。

 午前9時を回り、レマーレでの釣りをはじめると次第に潮流が弱まり、風は強いままという苦々しい状況に。しかし只松さんはその状況に顔をしかめるでもなく、レマーレの持つ長さと繊細さを活かして絶妙な操作で仕掛けをなじませ、マダイのポイントをじっくりと探っていく。
また、潮流が緩くなったことで打ち込んだマキエが一ヶ所に溜りやすくなり、チヌが集まりやすくなった。そのチヌの群れやエサトリをかわしつつもマダイにアピールをするために、只松さんはツケエにひと工夫。オキアミを3尾掛けすることで、長時間エサを保たせつつ本命へのアピール力の向上を計った。

チヌがヒット大型仕様のレマーレⅣをしならせるチヌがヒット。そのありあまるパワーで、一瞬で仕留めてみせた。

 しかし残念ながら、試行錯誤を重ねても喰いついてくるのはチヌばかりであり、マダイは姿どころか反応さえない。連釣劇の相手となっているチヌは活性が高いせいか非常に好戦的で勢いよくラインを走らせているのだが、レマーレⅣが持つパワーと張り合うには役不足か。
ほどよい硬さと軽さを活かしたアワセでしっかりと捕らえ、強烈なバッドパワーとパラボラチューンRのしなりを十分に活用することでグイグイとチヌを引き寄せていき、チヌが暴れることを物ともせずにフィニッシュ。まさしくレマーレⅣの独壇場であった。

グレチヌのたまり場が出来上がっている状況であっても、グレを釣り上げて見せる只松さんの技量は脱帽ものだ。

 その後もチヌの釣果は順調に重なっていき、20尾を超える大台に乗った。今回の乙島灯台周辺の海水温が12℃前後と乗っ込みシーズンにしては上がりきっておらず、また多数のチヌが回遊しているという状況もあいまってか、マダイの姿を捉えるには至らない結果に終わってしまった。

 釣果こそ良好ではあったが、本命を仕留めることができなかった只松さんは無念の表情を浮かべていた。

乙島灯台乙島灯台は壱岐本島と隣接しており、大浜海水浴場や乙島の浜から望むことができるポイント。
ただし、本島と非常に近い場所に位置しているとはいえ徒歩での渡礁はできないので注意しておこう。

 春を越えて気温と海水温が高まり安定してくると、乗っ込みの次は産卵期に入ったマダイと夏グレの走りが姿を見せ始めるシーズンが到来してくる。今回の釣行では大物とのやり取りを演じることはできなかったが、チヌとの連釣劇でレマーレⅣが持っているパフォーマンスを再確認した只松さんは、苦々しさを噛みしめながらも次の釣行へと期待を膨らませていた。

「今回は残念でしたけれど、これからのシーズンが愉しみですね」

只松雄司さんのタックル

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