COLUMN

ファイアブラッド

グレが喰いつく!潮の“穴”の見つけ方
田中修司、NEW FIRE BLOOD Gure でグレに喰わせる

強い流れに引かれる潮がぶつかってできる潮目はマキエが集まり潜っていくグレ釣りの鉄板ポイント。流れが弱くてぱっと見には分からなくても海にはあちこちに、小さな潜り潮があり、それをとらえることができれば釣果は飛躍的にアップする。そんな田中修司さんの“スポット釣法”をレクチャーしてもらおう。

船釣りでつかんだヒントをグレ釣りに反映。狙うべきは吸い込む力が強い範囲

たなか・しゅうじ
25歳でグレ釣りを始め圧倒的な釣行回数を重ねて独学で腕を磨く。
ゼロウキを駆使した“スポット釣法”を身に付けシマノジャパンカップでは2度の優勝。
確かな腕前と明るく爽やかな人柄でファンを魅了する。
ホームは大分県米水津と鶴見。シマノ磯インストラクター。STT銘技会。

沖黒島の長ミゾといえば、米水津を代表する名礁の一つだが、8月下旬の取材日は潮切れが悪くて、グレの活性は低調だった。それでもマダイにイサギ、そしてグレと釣果を重ね、MAX42cmの尾長グレを引き出したのはさすがだった。
潮切れが悪い中、釣果のカギを握ったのが田中さんの真骨頂ともいえる“スポット釣法”。一見したところ何もないように見える場所にも、小さな潜り潮が点々と発生し、それをとらえてグレを仕留めるテクニックだ。田中さんはこの小さな潜り潮を“スポット”と呼ぶが、それを意識し始めたのはグレ釣りを始めて10年ほどが経った35歳のころだという。
「当時船釣りもやり始めて、ヒントを得たんです。船釣りでは80号とかのオモリを付けて落とし込んでいくんですが、穂先に重みがクッと乗っているのが、潮目に入ると何かが喰ったみたいにグーッと竿がおじぎしていくんですね。それは潮が仕掛けを吸い込んでいる状態で、こうなるとドーンと喰ってくる。
ただ、水深が50mあったとして50mの底まで吸い込まれていくわけじゃなく、その時々で30mであったり、40cmであったり途中で吸い込む力が弱くなるんです。それで弱くなった先まで落としてもエサが残ったり、喰ってきても他魚だったりする。本命が喰ってくるのは、吸い込む力が強い間なんですね。これはフカセにつながるなと思って吸い込む潮を意識するようになったんです」

刻一刻と場所が変わる。いかに見つけて狙えるか

ステージは米水津を代表する名礁、沖黒島の長ミゾ。

グレ釣りでもマキエや仕掛けが吸い込まれる潮の存在を感じていた田中さんは、今まで以上にそれを意識して釣るようになった。すると、海の中には目に見えなくても潜り込んでいく潮の流れがあること、マキエとともに軽い仕掛けをその流れに送り込んでいくと、吸い込む力が弱くなるタナまでの間でグレが喰ってくること、それを過ぎるとやはりエサが残ったり取られたり、喰ってきてもイサギなどの他魚になることなどが分かってきた。
「潮目とか、潮が切れている場所はスポットがいくらでもありますが、ぺたーっとした流れのときは点々にしかない。それも刻一刻とできる場所が変わっていくので、そういうところを探し出して狙っていくのがスポットの釣りです」
A級磯はもちろんのこと、潮切れが悪いB級磯やC級磯でもいままで以上に釣果を伸ばせる“スポット釣法”を、この秋ぜひともマスターしていただきたい。

【スポット釣法とは?】
ぱっと見には分からない魚が喰う”穴”を探し
ゼロウキの半遊動仕掛けを沈めて喰わせる

ぺたーっとした流れで、ぱっと見には分からなくても、海中へと入っていく潮の流れがある。そうした場所はマキエが吸い込まれ魚が喰う“穴”、すなわち“スポット”となる。こうしたスポットを見つけ、ウキ止めを付けたゼロウキの半遊動仕掛けをウキごと沈めて喰わせていく田中修司さんの釣法。

【スポットの見つけ方】
マキエの沈む速度や方向が変わる場所を探す
沈下が見やすいよう粒のオキアミをまぜて撒く

「シャクで切るように広げて撒いたマキエが、スーッと速く沈んでいったり、沈む方向が変わるところを探します。これがスポットです。潮切れがいいところ、潮がぶつかるところや跳ね返るところにはできやすいですが、そうでない場所にもできるので、ぜんぜん狙わないようなところにも時々打つなど幅広くマキエを撒くことです」

マキエは切るように広げて撒くのがセオリー。
足元から沖、左右へと広範囲に撒く。

マキエの沈み具合を目で追いやすいのはオキアミそのもの。だから、オキアミはすべて潰さず半分はバッカンの隅においておき、シャクですくって配合材入りにまぶしながら撒く。エサ取りが多いときは足元にマキエを打ちエサ取りを集めるが、ここにスポットができることも珍しくない。「スポットの中は吸い込まれるのが速く意外とサシエが通りますから、エサ取りが多くても狙う価値は十分ありますよ」

沈下が目視しやすいオキアミの粒をバッカンの端に置きまぜながら撒く。

軽い力でよくまざりX形状ブレードを搭載した
ファイアブラッドコマセミキサー