COLUMN

ツインパルサーSZⅡ

ズーム機能により、1本で2タイプの個性を発揮
只松雄司、ツインパルサー SZⅡでグレを狙う

磯釣りは探検である。釣り人は経験を積むと未知の釣り場へと心動かされるもの。それは同じ魚をターゲットにしていても、磯が違えば新鮮な感動がいつもそこにあるからだ。事前に立てた傾向と対策だけではなく、現場の状況判断と一瞬の動作で状況が変化するスリリングな展開に身をおくこと。それが磯釣りの醍醐味である。

初めての釣り場に適したロッド選び

只松雄司さんは日頃から上がる瀬を指定せず船長に任せる。船長が選んでくれた磯に合わせた釣りをするのだ。それが一層磯釣りを愉しめる秘訣だという。
長崎県五島列島の宇久島へフェリー太古で入り、地元の瀬渡し船に乗り込んだ只松さんは順番に瀬着けされた磯に上がった。野崎島のノコギリと呼ばれる瀬は、その名の通りギザギザ状で南北に長い。先端まで歩いては行けず、瀬の中程に竿を出せる場所がある。ここに釣り座を構えるのが正解のようだ。
足元や潮の流れを見渡す。
「こういう潮の緩やかな場所ならアベレージサイズは35~40cmまででしょう」
ロッドケースから取り出したのは ツインパルサー SZII 1号 485/520だ。

思い切り竿を曲げてタメて魚を浮かせることができる胴調子。

2つの個性を発揮するショートズーム

ツインパルサー SZIIは胴調子で細糸をカバーする曲がり込みとコアブランクスによるリフト力に加え、35cmのシルキーズームの搭載が主な特徴だ。リールシートの上部分がズームすることで、4.85mから5.20mへロッド全体の長さが瞬時に変わる。

リールシートの上部にあるシルキーズーム機能で4.85mと5.20mの両方の長さが瞬時に変えられる。

只松さん曰く
「SZとはショートズームのことで、この35cmという長さは、やり取りの最中に伸ばしたときでもロッドバランスが崩れない絶妙な長さなんです。最後まで魚を怒らせない。だから、細い糸でも良型のグレが獲れるという訳です」
マキエを足元に入れると無数のスズメダイが水面に浮き上がってきた。
狙うポイントは瀬の先端を通り抜ける本流へ引かれる潮だ。
しかし、背後に岩が迫ってきており振りかぶることができない。

ズームアップさせると竿の長さを活かしたやり取りができる。
瀬に突っ込むグレをいなしたり、魚のパワーを胴に乗せたりと俄然やり取りが有利になる。

キャストする際、釣り人の意図する方向性を保持できるスパイラルXコア+ハイパワーX構造になっていて、
コントロール性能は竿の長さに左右されない。

こういう場所で振る竿はサイドスローにせよ、体をひねりながら仕掛けを投入するにせよ4.85mという長さが実に重宝する。ハリスを3ヒロ程度取っても、障害物に引っ掛からず、かといって竿の長さは短かすぎる訳でもない。遠投も可能だ。狭い空間を最大限に活かすためのマイナス35cmなのである。

偏光グラスがあれば、逆光でも物の輪郭がハッキリと見える

着水した仕掛けはジワリとなじみウキがシモり始めた。ファイアブラッド ゼロピット DVC TYPE-Aはトリプルゼロの浮力設定にしてある。ポイントが遠い場合や強い太陽の日差しでウキが見えにくいときは、ウキを沈めて仕掛けを張り気味にラインでアタリを取る。タナを探るためウキ止めを付けずに仕掛けを流す。仕掛けを投入したポイントによっては潮に乗るとシモっていくが外れると止まってしまう。湾内の潮は回り込んできた潮が押されて緩やかに沖に出て行くため潮目ができやすい反面安定しない。潮の流れは一定ではないためピンポイントでマキエと仕掛けを同調させなければならない。目を凝らしても東向きの釣り座は日光をまともに受けてとても眩しい。
そこで只松さんはフィッシンググラス LIMITED PROをかけ、太陽光線を和らげた。
「偏光グラス一つでこんなに違うものかね。よく見えるよ」

逆光で海が見えづらいときはフィッシンググラス LIMITED PROがおすすめ。
99%以上の偏光度と紫外線をカットするUV400カット標準装備。

只松さんはハイコンパープルがしっくりくるようだ。
「コントラストがはっきりしてシモリや潮目、ウキもバッチリ見えますよ」
※レンズカラーは個人差があるので実際にかけて確かめましょう。

不利な体勢でもやり取りを有利にすすめてくれる

潮上から漂うマキエの帯とその潮下にシモっていくウキの軌跡が同調するようにラインをコントロールする。

Xガイド搭載の穂先は、ライン絡みしにくく、振り抜け感とライン追従性が秀逸。
ウキを沈めて穂先やラインでアタリを取る釣りにも合っている。

瀬の先端辺りまでくると、竿引きの強いアタリ。

寄せてからも油断はできないが胴に入れば粘り強い。
瀬に力強く突進するグレをいなす。

「これはいい型だね」
手に伝わるファーストアタックで、良型の引き。すかさず、ズームアップさせ5.20mへと伸ばす。

タモが必要なサイズだと思えば迷わずズームアップ。

ズーム機能は釣り人を助けるばかりではなく、釣り人の狙うポイントを増やしてくれる。

竿の長さを変えてもロッドバランスや胴に乗る調子は変わらない。

掛かった魚より先手を打つことでチャンスをものにしたい。

グレが瀬際へ一目散に突っ込むものの、
「スパイラルXコアの持つロッドパワーが、難しい角度からでもちゃんと魚を浮かせてくれるんですよ」
ヒットしたポイントが高所であり且つ釣り座から距離のある瀬際という不利な状況でも美しい曲線を描きながら魚を寄せてくる。

竿を起こして魚の手応えを吸収する。
1号ロッドは口太グレならサイズを問わない。
従来のグレ竿1.2号相当のパワーがある。

体高のある口太がタモに収まった。

朝まづめから好調にグレを掛けていく只松さん。
不意に大物が掛かってもツインパルサー SZIIなら心配はいらない。

このツインパルサー SZIIの印象はとにかく細い。手にしてみると持ち重りしない。
「活性が高いときの浅ダナ狙いだと4.85mが適しているし、ロングハリスで遠投が必要な釣り場なら5.20mがベターです。しかし、このような釣り座からの釣りでは4.85mも5.20mも両方同時に活躍してくれますね」

ツインパルサー SZIIはコアブランクスにより軽さ、強さ、粘りを身にまとい、
ズーム機能で2本のロッドの長所を手に入れた。

ツインパルサー SZIIの最大の強みは、1本で2タイプの個性が発揮できる点にある。しかも適合するハリスは1〜3号と幅広く口太狙いの磯であればオールラウンドな活躍が期待できる。

ツインパルサー SZIIは長さ調整ができるだけではなく胴に乗ってからのパワーが頼もしい竿です」

夕まづめには40cmオーバーの脂のりの良いイサキがヒット。
クーラーボックスに直行だ。