COLUMN

リンカイ アートレータ

ゆったり垂らしたPEラインがアタリのヒント“R”を示す
大知昭、NEWリンカイ アートレータでチヌに迫る

5月に入ると俄然チヌが喰い始める大分県鶴見の磯。
大知昭さんは、瀬渡し船第十八速見丸から
「いい磯だらけじゃのお」と、鶴見の風景を絶賛。
船長によると
「鶴見の磯は未開拓の瀬も多く、私が渡せる場所だけでも500はあります」
そう聞けば、もっと知りたくなるのが釣り人の心情。山ノ下奥へ上がった大知さん。まず釣り場の観察と地形のチェックから始まった。

変わってきた遠投の概念

大分県鶴見の磯で大知さんがチョイスしたのはNEW リンカイ アートレータ 04-530。
チヌ釣り師の求めるロッドの張りや曲がりはもちろんのこと、そのパワーは従来の04をはるかに凌駕している。

山ノ下奥は、その名の通り山の下に広がる湾の中央に養殖のイケスがある。磯のうえから見渡すと岸から足元には藻が生い茂っている。産卵を控えたチヌは藻の中で休憩することもあるそうだ。釣り座は高く、斜め45度の斜面が海中まで続いている。つまり釣り座からカケサガリになっていて、さらに海の色が濃くなっている部分からさらに落ち込んでいると大知さんは解説する。
では狙う場所はどこか。
まずイケス近くまで40mほど遠投してみる。

PEラインでアタリを取るには
緩ませたラインのカーブ(R)を利用するとよい。

「PEラインを使っている人と使っていない人では遠投の意味が違ってきたね」
確かに、ナイロンラインの道糸の場合20m以上仕掛けを遠投するにはしっかり竿を振らなければならない。そうするとハリからツケエが外れることも多くなる。だがチヌ釣りに使う0.8号のPEラインであれば軽く竿を振れば20mは楽に超えるので、30m以上でないと遠投とはいえなくなった。50m以上になれば立派な超遠投といえるだろう。

リミテッドプロPE G5+はピッチマーキングで視認性が良く、
変化があれば即座に反応をみせる。

居喰いしているなと感じたらPEラインを張り気味にして穂先の変化でアタリを取る。

今まで取れなかったアタリが取れる

PEラインと穂先でアタリを取るため大知さんは穂先から海面までのラインを張らずにゆったりと垂らしておく。構えとしては竿先をやや持ち上げ気味にするとラインは緩いカーブ(R)になるはずだ。ここに変化が現れる。それを読み解くのである。チヌがエサをくわえて移動すればラインがその方向に動く。

高感度のアタリセンサーを使いこなせるようになれば
居喰いのアタリでもアワせられる。

「PEラインを使いこなせるかどうかがこれからの釣りを変える」と大知さんが提唱するのは遠投性の向上だけではなく、今まで取れなかったアタリが取れるようになったからなのだ。今まで取れなかったアタリとは居喰いのようなアタリのこと。居喰いとはウキにもラインにも変化がないのにエサが取られてしまう状態をいう。ウキに変化がないからと回収した仕掛けをよく見るとハリスがキンクしていてチヌが喰った跡を遅まきながら発見する。

取り込みやすい場所へ誘導してタモ入れに成功。
鱗海タマノエは低い磯でもスムーズに伸びて獲物を捉えることができる。

「PEラインなら居喰いかなと思えば、ラインを張って穂先にも少しテンションをかけた状態にしておくとよくわかる」と大知さんはいう。
NEWリンカイ アートレータの穂先に搭載されたXガイドとPEラインのコンビネーションは、仕掛けが水中でどうなっているのかを感知し、違和感や水流の変化なども知らせてくれる。そのためPEラインが第二の穂先と呼ばれる。その結果、手元からおよそ5m先にアタリセンサーが集中することになったといえる。遠投ポイントであろうとも竿先を見て入ればアタリがわかる。これは画期的なことだ。

チヌを愛おしそうに見つめる大知さん。
まだまだ鶴見の磯のポテンシャルはこんなものではない。

乗っ込み期の魚は持ち帰らないなら元気なうちにリリースしたい。

NEWリンカイ アートレータのパワー

筏付近を狙っていたが反応がないので、ポイントを少し手前にかえ足元のカケアガリで47cmのチヌを仕留めた大知さん。
「遠投ポイントと聞いていましたが、それほど遠投じゃなかったですね。そこのカケアガリにもマキエが溜まっているのでここで続けて釣れるでしょう」

アタった瞬間オーバーハングへ潜り込んだのは
大分の磯でよく釣れるカンダイ(コブダイ)。
この魚はチヌ釣り師の天敵で
このような状況の場合ラインブレイクするのが普通なのだが……。

だが次のアタリはチヌではなかった。足元のオーバーハングへ潜り込み、ガンとして出てこないのだ。こんな得体の知れない魚なら諦める相手かもしれない。
大知さんが手にしたNEWリンカイ アートレータ04-530の適合ハリスは0.4~1.5号で中型のチヌが守備範囲かもしれない。しかし大知さんはロッドのパワーを信じてやり取りを開始。一瞬のスキを突いて浮かせたのは60cmオーバーのカンダイだった。

ラインを緩めて魚を油断させた瞬間に一気に浮かせた。
なんとハリスは1.5号、ロッドはNEWリンカイ アートレータ04。

美しい曲がりに秘められた底知れぬパワーはチヌ竿04のイメージを覆す瞬間だった。

ロッドパワーを証明する思いがけない副産物に大知さんも満面の笑顔。
「04のパワーは並大抵のものじゃないで」

PEだから取れるRのアタリ

次に灯台のある竹ヶ島へと瀬替りした。
船長から
「ここは遠浅ですのでとにかく遠投してください」とアドバイスを受ける。ここでも地形をよく見る。釣り座から右手はカケアガリになっていて浅い。しかもその先は藻場だ。チヌが居そうな条件は揃っている。だが、次第に風は強くなり仕掛けを投入すると横風に煽られラインが浮き上がる。
意外なことに大知さんは
「風が吹いたらこっちのもの」という。

PEラインを使うときはドラグ調整が必要になる。
ラインに伸びがなくアワセた瞬間に切れることもあるのでドラグはやや緩めにセットする大知さん。

風でできるラインのカーブは自然にラインが張れている状態。横風でできた右カーブに対して穂先をやや左に向けることで、その部分は高感度のアタリセンサーとなる。そして仕掛けが沖へ向かうと穂先から海面までのラインは直線的になり海面から出ている部分は少なくなる。状況により水面から上の部分の長さは変化するが、いずれにせよラインの横の膨らみ(R)でアタリが取れる。PEラインは風に弱いというのは一昔前の話となった。

風が強くPEラインは煽られるが、カーブに張りがある。
このカーブ(R)でアタリを取る。
遠投ポイントでもアタリがわかるのは竿のすぐ先のPEラインなのだ。

大知さんは強風を物ともせず30m先まで遠投する。はるか沖には小さな島がある。その目標物を中心に左から右へ仕掛けを流し、膨らませたラインでアタリを取る。やがて潮が当ててきて正面を向いての釣りがやりづらくなってしまった。
「アタリの取れる範囲は仕掛けがまともに流せる5mの範囲だから、それ以上流しても釣りにならない」
そこで藻の近く、さらに右の方を狙う。すると沖の潮を捉え真横に仕掛けが流れていく。カケアガリにはマキエが溜まっていて、その先の藻場のチヌが動き始めてもおかしくはない。投入ポイントを変えて一投目だ。仕掛けがなじんですぐに横風に膨らんだラインの半円がスーッと一直線となった。
これがPEラインにでるアタリだ。

風は強くてもアタリは明確。
「ほら、きたっ」
ピンポイントで攻めることができるコントロール性は
スパイラルXコアに支えられている。

ロッドの綺麗な曲がりはパラボラチューンR。
無駄のないパワー伝達力は沖で掛けた魚を沖で浮かせる。

大知さんは竿を振り上げたままチヌを浮かせにかかる。手前には沈み瀬が見え隠れしている。寄せて浮かせるよりは、沖で浮かせて寄せていく方がベターだ。強風とストラクチャーとタフコンディションの中でイメージ通りの釣りを展開。満足いく釣りができた大知さんは価値ある1尾を求めてまた大分県鶴見へ出掛けたくなった。

PEラインでしか取れないアタリを取る愉しさを味わったら、
もっとチヌ釣りが面白くなるに違いない。