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PROFESSIONAL 中・上級者向け解説

中出一也×極翔 石鯛×KAIKON

中出一也×極翔 石鯛×KAIKON

日本屈指の魚影を誇る隠岐にあって いま注目を集める知夫里島へ

島根半島の北約50kmに位置する隠岐諸島は、対馬暖流の恵みを受ける磯釣りアイランド。とりわけイシダイの魚影の濃さは日本屈指といわれ、中国地方はもとより、関西や中部、九州から遠征する熱血イシダイ師が少なくない。そんな隠岐諸島にあって、いま注目を集めているのが知夫里島だ。2014年から島根半島七類と島を結ぶ渡船が就航し、釣り場開拓に燃える釣り人が続々と攻めている。

遠投釣りのエキスパート・中出一也さんも隠岐に惚れ込んだ一人。いち早く直行船が就航した、知夫里島の北に隣接する中ノ島や西ノ島へは10年前から通い続け、遠投釣りを武器に70.5cm、6kgをはじめ数多くのイシダイを仕留めているおり、まだ見ぬ知夫里島の大物に思いを馳せて1泊2日で挑戦することになった。

初日、まず渡礁したのは本島南に位置するオオトリカゲ。ところが次第に東寄りの風が強まり波をかぶりだしたため、風裏となる神島に西へ移動し仕切りなおしだ。

狙うべきかけ上がりやシモリを絞り込み、底ではなく途中やてっぺんにエサを置く

「この竿のブランクスは、スパイラルXハイパワーXのダブルX構造でブレやネジレがなくてよく飛ぶんですよ。胴の張りを抑えることで、力がない人でも50号のオモリを竿にしっかり乗せて投げられるので80mは飛ばせる一方、魚に主導権を与えることなく沖から大物を寄せてこれますね」

極翔石鯛 540 遠投スペシャルKAIKON 3000Tをセットした中出さんは、まずはポイントを探るためにサシエを付けずにフルキャスト。着底後は竿を立ててオモリを手前に引きずりながら底の状態を探る「底取り」に神経を集中する。グーッと重たくもたれるところがポイントとなるかけ上がりやシモリなのだが、全体的に底が粗いところでは周りよりもなめらかなところ、変化に乏しいところではより明確な変化を探す。キャストと底取りを繰り返して、狙うべきかけ上がりやシモリを絞り込んだら、それらの一番底ではなく途中やてっぺんといった具合にイシダイの目に止まりやすく、エサをくわえて走りやすいところにエサを置く。これらの作業が遠投釣りのカギであり、竿の性能が大きくものをいうところだ。

「穂先から2番にかけてが軟らかいと曲がり込んでしまって底の状態が分かりづらく、エサを引きずり上げにくいんですね。遠投スペシャルは、穂先から2番にかけて絶妙な"張り"を持たせることで底取りの感度がよくて、エサの置きやすさも申し分ありません」

少しでも潮が当たる沖へ狙いを変更。狙い的中の価値ある1尾

正確なポイントの把握に欠かすことのできないリールのデジタルカウンターで距離を把握しながら、西向き正面は60mぐらいにあるシモリのてっぺん54~55mに、シモリだらけの左側は39~42mのところにあるひときわ大きなシモリのてっぺんに狙いを付けた。エサはサザエを使っているが、竿下の釣りに比べエサ取りが少ない遠投釣りでは、イシダイとの遭遇率を上げるため2本竿で狙うのが中出さんのスタイルだ。

西から東へ流れる本潮ならば潮が当ててくるのだろうが、あいにくこの日は反対の逆潮のため潮が入らずアタリがない。しかし、3時を回り右沖からわずかに潮が回り込んできた。そこで少しでも潮が当たるであろう53mのシモリのてっぺんに狙いを移した中出さんの狙いは的中。力強く穂先を押さえるイシダイのアタリが出たのだ。潮が悪く活性が低いことから竿を手持ちにしてアタリに合わせて送り込んでいくと加速しながら走りだした。

大きくアワセを叩き込み、体をのけ反らせ竿を曲げ込む中出さん独特のファイトで一気に寄せてブリ抜いたのは42cmのイシダイ。サイズに不満は残るものの貴重なアタリを確実にものにした価値ある1尾だ。

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