夢磯倶楽部 防波堤にときめく。磯にたかぶる。

PROFESSIONAL 中・上級者向け解説

クローズアップ!! 釣りの楽園 愛媛・御荘湾

奥深い湾内で大型黒鯛が育つ、
高水温期に好機を迎えるロクマルの聖地

年間200尾以上の50cmオーバーが上がる

年間200尾以上の50cmオーバーが上がる

巨大な巾着袋の入口をキュッと絞ったような形の奥深い湾。愛媛県愛南町にある御荘湾を衛生写真でクローズアップしていくと、西に小さな口を開けた湾の形状が見えてくる。外洋の荒波の影響を受けず、河川から流入する淡水が留まりやすい湾内。ここには数多くの黒鯛がストックされ、大型魚を育む好適な環境が整っている。

2011年 378尾
2012年 411尾
2013年 305尾
2014年 227尾
2015年 295尾

御荘湾南岸の高畑地区にある大島海産が磯釣りや筏・カセのかかり釣りを開業したのが2011年。この年から仕留められた50cmオーバーの黒鯛の集計データが上記だ。今年(2016年)は8月上旬現在で202尾が仕留められている。さらに毎年必ず60cmオーバーが上がり、その数は2011年4尾、12年3尾、13年1尾、14年2尾、15年2尾となる。最大記録は実寸61.5cm。これほど安定してロクマルが姿を見せている釣り場は、全国的に見ても珍しい。まさにロクマルの聖地といっても過言ではないだろう。

漁師が獲らず個体数が減らない

漁師が獲らず個体数が減らない

なぜ、こんなに大型黒鯛が多いのか。大島海産に理由を尋ねると、いくつかの要因が返ってきた。第一に地元の漁師が黒鯛を漁獲対象としておらず、混獲してもすぐに逃がすので、漁労による数の減少が少ないこと。第二に湾内のあちこちに真珠養殖棚が設置され、これらに付着する貝やカニなどのエサが豊富にあること。湾の周囲にある集落から用水が流入し、これによって補給された栄養分でプランクトンが増殖して真珠貝の養殖に役立っているのだが、この真珠棚が黒鯛の成長にも重要な役割を果たしている。そして第三に周年を通して水温が高めで黒鯛の成長が早いことも要因として考えられる。

敬遠される8~9月にロクマルの実績

敬遠される8~9月にロクマルの実績

御荘湾では、主に磯釣りや渚釣り、筏やカセのかかり釣りで黒鯛が狙われる。特に大型が期待できるシーズンは、3~4月の乗っ込み期と8~11月の高水温期になる。酷暑が続く8~9月は、釣り人には敬遠されがちだが、ロクマルに限ってはこの時期に実績が集中している。そのことを知る大物師は、あえて真夏に照準を絞って釣行している。今年8月13日には、カセで実寸61cmが仕留められ、これは今シーズン2尾目のロクマルになる。

強めのタックルで強引にやり取り

強めのタックルで強引にやり取り

いくら実績が高い御荘湾といっても、よほどの強運が作用しなければロクマルに出合えないことは事実。それでもチャンスが巡ってきたとき、しっかりとしたタックルで準備していることがロクマルを手にする必須条件になる。黒鯛フカセ釣りの第一人者で御荘湾でロクマルの実績を上げている大知昭さんによると「チヌ竿なら0号や06号では話にならない。1.5号クラスか同等の磯竿を使ってもいいぐらい。道糸やハリスは2.5~3号。ハリも軸の太いものが必要」と一貫して太仕掛けを使い続けることを強調する。さらに「たとえヒットしても、道糸を出せば、かなりの確率で取り込めなくなる。竿が折れてもいいぐらいの気持ちで強引に寄せること。それぐらい強気のやり取りをしないと取り込めない」とアドバイスをくれた。

粘り強く通い続けてチャンスを待つ

粘り強く通い続けてチャンスを待つ

不思議なことだが、50cm以上が好調に釣れている状況でロクマルがまじることはない。ロクマルが上がるときは、多くの場合、単発であるという。それはつまり「年無しがよく釣れ始めた」という情報をあてに釣行しても、ロクマルと出合える確率が上がるわけではないことを意味する。千載一遇の出合いを求めて、釣り場や釣り方を探求しながら粘り強く通い続けること。情報化の現代、釣り人はネットや他人の情報をもとに動きがちだが、ロクマルはそんな領域の圏外を悠々と遊泳しているようにも思える。

●渡船店情報

●渡船店情報

大島海産
所在地:愛媛県南宇和郡愛南町高畑186
電話:0895-75-0375
渡船料金:磯(湾内)3,500円
筏3,000円(中学生以下1,500円、シニア割引2,500円)
カセ4,000円(中学生以下2,000円)
URL:http://www.oshimakaisan.jp/#!leisure/r1yrk

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