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大知昭×鱗海マスターチューン NEWタックルインプレッション

チヌフカセロッドのNEWスタンダード
『鱗海マスターチューン』IMPRESSION

大知 昭(おおち あきら)
チヌフカセ釣りの黎明期から釣り方の考案、釣具の開発に携わってきた第一人者。シマノ磯アドバイザー。

鱗海シリーズ、チヌフカセロッドのスタンダードモデルがこの2018年初春、ついに満を持して登場!!それが『鱗海マスターチューン』。チヌフカセの第一人者・大知昭さんが開発に携わったこのロッド。さっそく、その性能に迫ってみよう!解説はもちろん大知さんだ。

スタンダードだからこそ必要なコンセプト

「鱗海シリーズにおいてこの『鱗海マスターチューン』のポジションは、まさに粘りにこだわったチヌフカセロッドのスタンダード。それはラインアップを見てもらうとわかる。0号、06号、1号、1.2号、1.5号というチヌ釣りにおける不可欠な号数設定と、そのなかで特に中核をになう06号、1号、1.2号の3機種には500、530と2種の長さがそろっている。エリア、釣り場、状況に応じて最適なモデルが選べるというわけ」

これはほかの鱗海シリーズ『鱗海スペシャル』『鱗海アートレータ』にはないラインアップだと大知さん。またこの『鱗海マスターチューン』には、それぞれの号数に明確なコンセプトが設けられているのだと教えてくれた。

「さっき最適なモデルを選べると言ったけど、選ぶにはロッドごとのコンセプトが明確でないといけないよね。どの号数がどんな釣りに特化しているかで選びやすくする。鱗海シリーズに初めて触れる人には特にね。明確なコンセプトに豊富なラインアップがあわさってこそスタンダードとしてのチヌフカセロッドなんだよ」

すべりにくいグリップ仕様にRinkaiの文字。「こまかな部分まで作り込むのがシマノ流だね」

元竿にはシルバーでロゴが入る。

にぎりやすく、滑りにくいリールシート。「竿の価値観を上げてくれる部分だよね」

シマノ独自のガイド。これで穂先は大きく進化。

コンセプトをチェックすれば自分に最適なモデルがわかるはずと大知さん。今回はその中で瀬戸内で特に多用されるであろう「0号 530」と「06号 530」の2本を携え、山口県上関沖のチヌへと挑んだ。

現在の鱗海シリーズとは?

2001年にチヌ フカセロッドとして産声を上げた『鱗海スペシャル』。細ハリスをいたわりながらチヌを怒らせず取り込む胴調子、小さなアタリをとるための高感度の穂先というコンセプトは、この時点ですでに完成されていたが、ニューモデルが登場するたび「鱗海シリーズ」は大きな進化を遂げてきた。

「開発に携わって毎回、もうこれ以上はない竿にしたはずなのに、そこを超えてくる。穂先に「タフテックα」が搭載されたとき、こんな穂先が作れるのかと衝撃だったし、「スパイラルX」のネジレのなさと力強さには驚かされた。そして2016年に登場した『鱗海スペシャル』に搭載された「Xガイド」で穂先の表現力は大幅に向上し、それに合わせたロッドのバランスは鱗海らしさを残したまま、さらに一新されている。シリーズごとでのパワー設定も違うのでこの先さらに進化していくんだろうね」

長きにわたり第一線でタックルに触れてきたからこその言葉ではないだろうか。

これが『鱗海マスターチューン』5つのコンセプト

●喰わせに特化のモデル 0号 530
 FLEX TUNE

「鱗海シリーズの0号を使い込んだ人にぜひ触ってもらいたい1本。繊細な穂先でアタリをとり、一気に胴まで乗せてくる曲がりのよさが特徴。まさに喰わせに特化したモデルだよ。曲げ込めば曲げ込むほど粘ってくれるから、藻やシモリがないエリアなら50cmオーバーとも渡り合える」

またネリエサを使っての遠投にもすぐれたパフォーマンスを発揮してくれるという。キャスト時にしっかり胴まで曲がって反発力を生み、それがしなやかに放出されるのでハリからネリエサが取れることなくフルキャストができるというのだ。喰わせてやわらかく取り込む。そんな釣りができる1本だ。

こちらは0号での40cmクラスのヒット。「違和感なく胴まで曲げ込める。それでも全然負けない粘りを持ってる」

●喰わせと操作性を両立 06号 500/530
 LIGHT TUNE

「鱗海シリーズに触れていて、ニューモデルを試してみたいという人に使ってみてほしい。0号並みの喰わせ力にキャストをはじめとしたロッドワークが軽快に行える操作性を持っている。魚を掛けてからのパワーは06号とは思えないくらい力強く、満足してもらえる1本だね」

この日は風が強い中での釣りだったが、仕掛けを流す間も竿はまったくネジレることなく、チヌの渋く小さなアタリをとらえた。45cmオーバーを掛けたときも、大知さんから「少しだけ強く曲げ込んだらもう浮いたよ」と驚きの声が出るほど。繊細に喰わせつつも勝負をかけられるそんな1本だ。

06号で45cmクラスのチヌを掛けた曲がり。『鱗海スペシャル』より筋肉質という感じ。魚がスピーディに浮いてくる。

●これぞオールラウンダー 1号 500/530
 AXIS TUNE

「はじめて鱗海シリーズに触れるならこの1本でキマリ。そして魚を掛けて思い切り曲げ込んでみてほしい。そのパワーと曲がりのきれいさ、粘り強さに驚かされると思う。実際にかなり曲げ込む想定でテストしていたから大型チヌへも対抗できるものになっている。まさにオールラウンダーだね」

この1本は、瀬戸内だけでなく、九州や東北などさまざまな場所で使うことを想定したそうだ。エリアを問わずチヌ釣りをするための1本。これで鱗海シリーズの根本に触れてチヌ釣りの奥深さ、そして鱗海でのチヌ釣りの愉しさを実感してほしいと大知さん。

●繊細に喰わせて強く獲る 1.2号 500/530
 FORCE TUNE

「パワー重視ではあるけど、繊細な穂先を備えるという鱗海らしさを両立。アベレージが50cmを超えてくるエリアでの使用を想定している1本でロクマルだって視野に入る。障害物が多い場所でタメが効かせられるので大型のやり取りに不安がある人の大きな助けになる。メモリアルな1匹を手にするための1本だね」

大知さんは大型狙いで愛媛県御荘湾や長崎県の九十九島へと釣行するが、その際に必ず携行したい竿とのこと。それだけ大型への対抗力が高い1本。また、浅く障害物が多い場所で速攻勝負のやり取りにも最適。

●大型を獲るための切り札 1.5号 530
 WILD TUNE

「とにかく大型と真っ向勝負するための竿。目指すはこれでロクマルだね。瀬戸内やオープンエリアでのチヌ釣りではオーバースペックともいえるけど、繊細に喰わせる穂先はしっかり持っている。鱗海らしい曲がりと粘りで大型と勝負できるよ」

この竿に関しては大知さんのチヌ釣りの苦い経験を生かしているという。障害物だらけの場所で「ここでラインは出せない」というときに信頼して曲げ込める1本とのこと。ぜひともこれでロクマルを仕留めてほしい。

タフテックα」と「Xガイド」による穂先は繊細なアタリをとらえ、抜群の喰わせ力を誇る。

しなやかさはキャストのしやすさでもある。
「遠投は自分の釣りにおいて欠かすことのできないもの。スパイラルXはそれを軽快に実現させてくれる」

パラボラチューンが大きくきれいに曲げてくれる。細ハリスをいわたるだけでなく、釣っていて愉しい。そこも大切」と大知さん。

鱗海マスターチューン』で今シーズンのチヌ釣りを愉しんでほしいね!

500と530

各号数のコンセプトはわかったが、500と530の長さについて大知さんはどう考えているのだろうか?

「差はわずか30cm。でも竿にとってこの30cmは別モノといえる。持ち比べてみるとわかるんだけど、操作性では圧倒的に500が530の上をいく。でもハリスを少しでも長くとりたいときや、足場の高い場所で釣りをする場合は530が優位に立つ。多くの磯竿にこの2つの長さが採用されているのは、使い手のスタイルを考えてのものだね」

実際に大知さんは、鱗海シリーズ各種で530をメインに使っているが、これはあくまで5m以上のロングハリスを使うことが自身の釣りスタイルだからであり、500の操作性の高さが多くの釣り人に必要とされることも重々承知している。鱗海シリーズを多くの人に使ってほしい…。

そのためにこの2種の長さをそろえているのだ。

「それでも鱗海らしさで統一しているのがすごいところ」と大知さん。

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