タックルインプレッション

SHIMANO Tackle Impression

投げ投げ
[インストラクター]

KOICHI ITO

伊藤 幸一

地元 湘南の浜を中心に全国を釣り歩くトーナメンター。シマノ ジャパンカップ 投げ 第26回・第29回 優勝。

スピンパワー

伝統の扱いやすさを残しつつ、攻撃力がアップした印象です。

 歴代のスピンパワーの総体的なイメージは「扱いやすさ」です。遠投、近投のどちらにも対応し、サーフはもちろん、堤防から水道筋を狙うような釣りでもしっかり仕事をしてくれます。使いどころを選ばないオールマイティさを備えた竿で、特に前モデルは扱いやすさが際立っていたように思います。
新しいスピンパワーは、さらにキャスティングを強めに意識した調子に一新された印象です。“飛ばす”と言っても胴がガチガチに張っているのではなく、キャストの際にグッと力を入れて振ると、曲げにいっただけ胴が曲がり込み、パワフルにオモリが弾き出されるといった感じです。
近投ではシャープな振り調子で、スピンパワーの伝統ともいえるマイルドさを感じます。近距離では繊細に攻めることができ、ここ一発の遠投も利く。そんな意味で、NEWスピンパワーは従来の扱いやすさを残しつつ、より攻撃力が増した実戦的な竿になったといえるでしょうね。
スパイラルXコアが採用されたブランクスは、ひと目で細身であることがわかります。空気抵抗が軽減されてスイング速度が上がって飛距離が伸びたことに加え、Xガイドキャストチタンとの相乗効果でネジレがグッと抑制されるので、振った際の剛性感も劇的にアップしていますね。
オモリを付けない状態でNEWスピンパワーを振ると、硬い印象を受けるかもしれません。でも実際にオモリを付けて振ると、曲げようとしただけ曲がってくれる竿です。この竿で、投げる楽しみを味わっていただきたいですね。

アクセルスピン

遠近を探る釣りではType-F、フルキャストを繰り返すならType-Rを選びます

アクセルスピンType-Fは、キススペシャルやスピンパワーの流れを汲む新世代先調子で、既存の先調子ロッドを振り慣れている方でも違和感なく使えます。ただ、不等長3本継構造によって元竿が長くなっているぶん、曲げやすいという印象を受けました。アクセルスピンType-Rは既存の先調子ロッドとは一線を画す胴調子の竿です。Type-Fよりも曲がりが入りやすく、リリースポイントが広いんですよ。リリースのタイミングが取りやすいので、ビギナーでもミスキャストが少ないはずです。ここ一番の飛距離はType-Fのほうが上のように感じますが、安定して飛距離を出せるのはType-Rです。僕が使うなら、鳥取県の弓ヶ浜のように遠近のポイントを探るような釣りではType-FのCX+かな。使い慣れた先調子だし、ここ一発の遠投も利きます。ただ、ポイントが遠くフルキャストを繰り返すような釣りでは、身体への負担が小さいType-RのBXを選ぶと思いますね。Type-Fより飛距離が落ちると言っても20mも違うわけではありません。Type-Fよりやや強いBXを選ぶことで飛距離を補う感じですね。

キス スペシャル〈並継〉

キス スペシャル〈並継〉

遠投力と感度、サビキやすさが魅力

どの番手の竿も剛性が上がったという印象で、特に#2・#3Vが強い。ワンランク上の反発力を感じました。自分が振る分には、CX+でBXやBX+と同等の距離が出ましたね。そして感度は先代のキススペ同様、アタリはシビアに感じるのですが、一番変わったなと思ったのは、海底の細かい砂とかちょっと粗い砂とかの差まで鮮明に見えるようなイメージが伝わって来る。そんなレベルまで、繊細さが増していますね。それとサビいた時の感じも、従来の柔らかいクラスだと、ちょっと穂先が細いから、どうしても海底の起伏に対してお辞儀しちゃうとこがあるんですよね、でも、今回のはCX+・CX共あんまりそういうのがないんですよ。すごくスムーズにサビけるっていうか。やわらかい番手で感じる、起伏とかに引っかかって、グーッと曲がってそれを乗り越える時にビューンと戻る感じで、引きにくかったりするんですが、それが無くすごく引きやすかったですね。私はCX+が一番気に入りましたね。

今回フルモデルチェンジを果たしたフリーゲンですが、見た目には、派手さは無いものの、どのロッドにもマッチする落ち着いたデザインとなっており、私好みの仕上がりです。新設されたCI4+ローターは、軽量、高剛性のカーボン素材になっており、リーリング時の回転性能の向上に一役買っています。リールサビキを主とする私のスタイルにはベストマッチです。外観では、スプールスカートの形状が見直され、ラインセーフティガードが目立ちにくい設計になっています。フリーゲンは他の35mmスプールも使用が可能。ただし、スカート部、ラインセーフティガードのデザイン変更により、フリーゲンのスプールを他の35mm仕様のボディに装着できないので、ご注意ください。
もう一点、見た目には何も変わらないラインローラーですが、実は大幅な改良が施されております。私がシマノリール開発担当にお願いしていた、相反する課題を克服してくれた回答が、この新設されたラインローラーシステムXプロテクトなのです。投げ釣りの使用過程において、ラインローラーベアリングに海水の侵入を抑えるだけでは、投げ釣りの使用においては不完全であり、ラインローラーに海水が到達すること自体を抑える様な構造が必要不可欠なのです。なぜなら、投げ釣りでは、砂浜や護岸からの釣りがメインであり、他の釣りジャンルと比べ、細かい砂や汚れが付着しやすい点が挙げられます。特にPEラインですと、細かい泥の様な付着が多く、ラインローラー内部に侵入します。その侵入をベアリングに到達する前にシャットアウトする必要があるのです。今回新設されたXプロテクトにより、通常のメインテナンスは、シャワーでラインローラー部の汚れを落としてあげるだけで、回転性能の低下を防ぐことが出来ます。また、私が推奨していた 分解してのグリスアップ、オイルアップも出来るようにしてほしい と云うフィードバックも織り込まれており、フルオーバーホールも可能です。
もちろん、シマノリールの設計思想であるHAGANEコンセプト、HAGANEボディ、HAGANEギアであり、負荷が掛かっても滑らかな回転フィールは健在です。
また、オシュレートシステムも改良され、飛びとトラブルレスを高次元で両立するノーマルオシュレートになっており、初心者の方でも安心して使えるオシュレートシステムです。
上位機種のキススペシャルに迫る高性能システム、最新構造搭載モデルでありながら、価格帯は抑えられており、コストパフォーマンスも優れている機種です。初心者の方からエキスパートクラスの方まで、使う人を選ばないオールマイティーな仕上がりとなっております。

フリーゲン[FLIEGEN]

フリーゲン[FLIEGEN]