タックルインプレッション

SHIMANO Tackle Impression

渓流渓流
[インストラクター]

SATOSHI INOUE

井上 聡

昭和35年4月生まれ、群馬県在住。
15歳で本格的に渓流釣りを始め、利根川をホームグラウンドに四季の魚、記憶に残る大物を求めて全国を巡り、精力的に釣行を重ねている。 本流と渓流のヤマメ釣りとワカサギ釣りを得意とする淡水の釣りなら何でもこなすオールラウンダー。
釣りのモットーは「楽しく安全に!自然を大切に」

ボーダレス 50 GL

硬めの先調子は源流のイワナ釣りで使ってみたいですね。

50cmという仕舞寸法は携行性が高く、ひと目で渓流釣りに寄せてきているなとわかります。渓流竿としてみれば硬めの先調子で、特定の性能に偏っておらず、源流の沢釣りから渓流域まで、どこでも使えるという印象です。作りがしっかりしているので、多少ラフに扱っても致命的なトラブルは起きにくいのが嬉しいですね。車の中に常備しておいて、渓流釣り以外にもフナ釣りや、海でアジやイワシを狙うのも楽しいでしょう。
僕だったら源流のイワナで使いたい。硬めの先調子は重めのオモリも使いやすいし、チョウチン釣りを絡めながら、小さな落ち込みをテンポよく点で狙っていくような釣りにマッチすると思います。胴に張りがあるので、そこそこ大きい魚でも楽に引き抜けますよ。

スーパーゲームパワースペック ZR

背筋の通った強めの調子は大エサ&大オモリも楽に操作できます。

新たなスーパーゲームパワースペックは前モデルよりややパワーを上げており、特に穂先~3番節に張りがプラスされた印象です。これによって手元での操作が穂先へ機敏に伝わり、感度が向上したうえハリの貫通力も高まりました。穂先が垂れ込まず重いオモリも容易に操作できますね。底石にオモリが触れる「コソッ」とした感触も察知できるので、根掛かりが減少したのはもちろん、根掛かりしても穂先の張りで簡単に外すことができます。
川幅の広い本流域での釣りには風がつきもの。振った際に上部が泳いでしまう竿では仕掛けをうまく流せませんが、今回のパワースペックはシャンと背筋が通っているので、スーパーレインボーやハコスチ狙いで多用する大きなエサを楽に投入し、底波を正確にとらえて流すことが可能です。60cmを超える大型魚の引きをしっかりと胴で受け、手前へ寄せた魚の頭を水中へ沈ませずにタモヘと導く強さは見事。掛かった魚が大物であるほど、安心感と余裕あるパワーを実感できるはずです。

天平(てんぴょう) ZA

実戦でガンガン使い倒してほしい

『求めやすい価格帯で人気が高い「天平」。実際に釣り場で振ってみた率直な感想は、新たに採用された技術によって基本性能が劇的に底上げされたということだ。
ひとつはスパイラルXにより、全体的な調子にシャキッとした筋が通り、ブレが大幅に抑えられている点だ。振ったときのブレが大きい竿は投入時にコントロールをつけにくく、スイング中に竿の軌道を修正することも少なくないが、「天平」は軌道が乱れずに振り切ることができ、仕掛けを思った場所へ正確に入れることができる。もともと先調子に作られていることもあり、振り調子は実にシャープだ。
さらに穂先は丈夫で高感度のタフテックソリッド。渓流は樹木などの障害物が多いフィールドであり、枝に仕掛けを絡ませたり、岩に穂先をぶつけるといったこともしばしば。こんなとき簡単に折れてしまう穂先ではまったく釣りに集中できないが、文字どおり頑丈なタフテック穂先は、過酷な環境下でも致命的なダメージを受けにくい。
タフな竿だからこそ、スペースの限られた渓流域で思い切った攻めができる。「天平」は実戦で使い倒してほしい竿だ。

渓峰尖(けいほうせん) ZW

しなやかに喰わせて鋭く合わせる、キレ味のある先調子です

『渓峰尖』の調子をひと言でいうと、「キレ味鋭い先調子」になるでしょうか。手元から胴まではシャンと張っていて、1~3番の先端部がスッと曲がる感じ。チューブラーの先にショートソリッドが付いているという超先短設計のカミソリトップは不自然な曲りがなく、調子のつながりが実にいいですね。小さなアタリをしなやかに喰い込ませるあたりはまさにソリッドなのですが、その後すぐにチューブラーのパンチで合わせが利くので、ソリッドとチューブラーの長所を融合させたとも思える独特の味があります。胴が張っているためか、アタリも手元へ「コンッ」と伝わりますね。要するに、ソリッド穂先の特性である”しなやかさ”とチューブラー穂先の“軽くて高感度”といった、双方のよさを融合させたのがカミソリトップなんです。

実際に使ってみた印象は、線の釣りと点の釣りの双方をこなすオールラウンダーですが、どちらかといえば落差のある場所で小さなポイントをテンポよく撃っていく釣りに向いているように思います。竿全体を曲げて大物を獲るというよりも、20cm前後のヤマメやイワナを胴のパワーで抜いていく速攻の釣りですね。

とはいいながら、テスト釣行では40cmオーバーのイワナや尺上ヤマメを難なく取り込んでいますから、大物とも堂々と渡り合えます。アタリからのキレの良い合わせは特筆ものです。

スーパーゲーム ベイシス サーモン NP

どの体勢からも曲がりが入り絞り上げるほどに粘りを発揮してくれます

ベイシスシリーズは、上級者はもとよりビギナーも手にする位置づけの竿です。なので『スーパーゲーム ベイシス サーモン』は振り込みやすさと、どの角度からも曲げられてパワーを発揮することの2点に重きを置いて開発しました。

とりわけサケ釣りは、喰わせてからよりも喰わせるまでのプロセスが長い釣りです。サンマの切り身やイカ短といった大きなエサをハリに付け、前方のポイントへ楽に撃ち込めるよう、胴から先に張りをもたせ、可能な限り持ち重りを低減しました。

魚を掛けてからは胴のパワーが必要です。胴のパワーは竿をしっかり曲げることによって生み出されるのですが、ただ胴だけを強くしてしまうと、下竿など不利な体勢で魚を喰わせると竿を伸されてしまい、かえって魚に走られてしまいます。

『スーパーゲーム ベイシス サーモン』は、多少悪い体勢からでも曲がりを手元へ入れることができ、ここから絞り上げるほどにパワーを発揮します。慣れてくるとテンションを緩めてサケの走りを止めるといったテクニカルな釣りも楽しめます。サケやニジマスなど、誰でも大物に挑める一竿だと確信しています。