タックルインプレッション

SHIMANO Tackle Impression

へらへら
[インストラクター]

KAZUNORI NISHIDA

西田 一知

1969年生まれ、東京都在住。
関東へら鮒釣り研究会で97年、09年、10年、11年に年間優勝して史上5人目の横綱位に就く。09年シマノへら釣り競技会 野釣りで一本勝負!! 第3位。30尺の使い手で長尺の釣技に長ける。「関東へら鮒釣り研究会」「コンテンポラリー・リーダーズ」所属、「KWC」会長。

飛天弓 柳(ひてんきゅう やなぎ)

飛天弓 柳(ひてんきゅう やなぎ)

「曲がる、吸収」で魚を取り込む。働くへら竿は、釣り人が疲れない。

“細身で柔らかい18尺”という言葉に、竿が長くなるほど強くなる“かぶる”印象や持ち重りを懸念する人もいることだろう。もしも『ハイパワーX』を搭載せずに細身にしたら、垂れて張りのない、魚が上がってこない竿になってしまったはずだ。“全身X構造”の効果はてきめんで、硬さランク3を感じさせる釣り味と、硬さランクを感じさせないスムーズな取り込みが両立していた。要約すれば“柔らかいけれど立ち上がりがいい”そして“長尺の竹竿に似た、魚の引きに対する反動を吸収する性能が発揮されて、なおかつ天然素材よりも振り軽く疲れない”という感想に尽きる。なおかつ、スローテーパーだからエサの重みを常に感じられて振り込みがしやすいことも付け加えたい。そして強く引けば釣り人は疲れる。竿が硬くて力を吸収しないと、人間が竿の代わりにその力を吸収して腕が疲労する。竹竿は“曲がる吸収”で魚を取り込むから疲れない。カーボン素材の軽さで竹の振動に近いなら、それは理想形のひとつである。

朱紋峰 嵐月(しゅもんほう らんげつ)

朱紋峰 嵐月(しゅもんほう らんげつ)

6〜9月の山上湖で舟釣り、16.5〜18尺の共エサ深宙が愉しめる。

短尺は浅ダナの頻度が高い印象だが『朱紋峰 嵐月』は水切れのいいスッキリした使いごこちから底釣り、深宙で使いたい。硬くても重からず、長くなるほど先調子のスッキリ感が鮮明になり、アワせる度に爽快感が味わえる。だから長尺は天々だけでなく15〜18尺の沖打ち、ペレ宙が面白い。私ならば6〜9月の精進湖で16.5〜18尺チョウチン両だんごをしたい。先調子でも、曲がれば本調子寄り。舟釣りは玉入れ寸前で魚に潜られることもあるのだが『朱紋峰 嵐月』は穂先が短く手前に強い。私は"しっかり握ることができれば疲労が和らぎ、操作性は上がる"と考え「しっとり綾織握りⅡ」から得られる、へら竿との一体感も気に入っている。

特作 天道(とくさく てんどう)

西田 一知

上品な手応えを深く味わう、贅沢なひととき。

「またひとつ、天然の優しさに近づいた」

「この手応えは、竹竿愛好者には容易く理解できる感触だと思いますよ。

調子に対する必要な重さがあり、これは疲労感ではなく充実感や達成感の方向へ昇華できる、絶妙な手応えなんです。硬式胴調子だけれど、パワーロッドなんてくくりに入れたくないのは『特作 天道』が“もっと楽しい竿”だということ。

「硬式胴調子というのは、言い換えれば“曲がる胴が強い”ということで、胴に乗せて楽しむ竿だと理解していい。

この感覚が竹竿に近くて、そういう扱いをすると、ちゃんと引きは楽しめつつ、魚が変に暴れないで上がってくるんですよ。

例えば同じ条件で100枚釣ったとき、竹竿の方が楽で疲れが残らないのは、竿が、魚を暴れさせる余計な振動や衝撃を吸収している証拠。

『特作 天道』から、それを感じます」

飛天弓 皆空(ひてんきゅう かいくう)

飛天弓 皆空(ひてんきゅう かいくう)

釣技研鑚、上達するには枚数の経験。

自分は竿選びについて“握りから伝わってくる情報の感度”を大事にしています。ウキ釣りだと疎かになりがちな感覚だけれど、振り込みではエサの重さ、取り込みでは魚に対してためるのか引くのか、そういう判断をするのは竿を握っている手から伝わる感度だと思うんですよ。新しく開発した“しっとり綾織握りⅡ”ならば、グローブなしで握り込めます。