タックルインプレッション

SHIMANO Tackle Impression

船船
[フィールドテスター]

KEIICHI MATSUMOTO

松本 圭一

1966年生まれ。大物から小型魚まで船釣りのジャンルに幅広く精通し、様々なターゲットを追いかける。カワハギは20年以上のキャリア。久里浜に通い詰め独自の釣りスタイルを確立、競技会でも好成績を収める。チームステファーノの副隊長を務める。

魚種やその日の状況に応じて中間速設定を変える。

魚がかかった際、思わず力が入り急な増速をしてしまう。この誤作動を防いでくれるのが、中間速設定ができるNEWタッチドライブです。中間速は魚種や状況によって適したスピードに設定するのが基本的な使い方。アジやマダイで考えた場合、初期設定の17では少し速い。10~15の範囲を目安に中間速を決めて、状況に応じて速度調整していきます。またドラグを弱めに設定しておくと、よりトラブルを減らせます。
アジは数が釣れる魚です。口切れにこだわり過ぎて、遅い速度で巻くよりもバレない範囲で速く巻く方が、手返しが良くなり効率的。マダイは逆に少ないチャンスを逃さないように、ドラグを併用しながら慎重にゆっくり巻く方がいいと思います。また波が高い日は船が下がる時に糸がたるみバラす原因となるので速めの設定にするなど、魚種やその日の状況に応じて中間速を変えていただきたいですね。巻上げの途中でも中間速は簡単に変えることができます。ご自身の経験やスタイルを重ねて、フォースマスター600でもっと快適な船釣りをお楽しみください。

フォースマスター 600/600DH/601/601DH

フォースマスター 600/600DH/601/601DH

ミッドゲーム SS

松本 圭一

Xシートエクストリームガングリップで高負荷の釣りをもっと快適に。
2ピースならではの携帯性も魅力です。

Xシートエクストリームガングリップがこのグレードにも搭載されたことがとても嬉しいですね。コマセワークや誘いの操作性がとても快適になります。重い仕掛けが中心となる釣りでも誘い続けることが楽になる。アカムツなどを中深海から巻上げる際、バレないように定速で長い時間巻かなきゃいけないんで、従来のグリップだと疲れちゃうんですよね。電動リールの重量からくるブレも抑えられるので、深場や高負荷の釣りには、もう欠かせません。
ブランクスの印象はセンターカット2ピースのため、TYPE73なんかだとミッドゲームCl4+よりも、はっきりとしたメリハリのある調子に仕上がっていますね。全体にバットが強い印象です。携帯性が良いので家での収納も楽。電車釣行にも便利です。ライトゲームシリーズにバワー不足を感じる釣り人にもお薦めしたいモデルです。

バンディット キハダ

松本 圭一

繊細ティップと強靭バット。
相反要素を高次元融合させた絶妙バランス。

コマセで狙うキハダもカツオもエサをくわえた時の前アタリを感じてから、呑まれないように合わせてフッキングさせ、走る魚を抑えつつ上を向かせる。ロッドにはティップ感度のよさとリフトする時に魚に負けないパワーという相反する要素が必要。その点、この竿は手持ちで小さいアタリも取れるし、置き竿での目感度もいい。走られてもバットからベリーの強さで確実に魚を起こせる。スパイラルXコア、ナノピッチなどのテクノロジーの下支えが効いて、ロッドがブレないからポンピングも意のまま。魚が走っても強気になれる「気持ちが折れないロッド」ですね。

ライトゲーム CI4+

海を探り、魚を知る。先進のテクノロジーが"GAME"を拓く。

船釣りをやり込んだベテランアングラー達からは汎用ロッドの評価として「サブロッドとして携行してるよ」とか、「中途半端で物足りないよね」などの声が聞こえてくる。彼らの発する論点を要約すると"帯に短し、襷に長し"と言うところなのだろうが「その判断でいいの?ちょっと待って!」と言いたいんですよ、僕としては。
一魚種、一釣法を徹底的に突き詰め、より高度に探求するスペシャル仕様の専用ロッドと、多彩な魚種や釣法に対して1本のロッドで幅広くカバーできるユーティリティ性能を持たせた汎用ロッドとは、その存在理由や性能価値が根本的に違うのです。
船釣りだけではなく、川釣りやルアーフィッシングまで、釣りならなんでもトライしてきた僕にとっては、当然のこととして専用ロッドを手にすることのアドバンテージは十分承知しています。だけど専用ロッドの性能がハイクラスで、汎用ロッドがロークラスだとは決して思いません。今回発売された新製品のLIGHTGAME CI4+には、ブランクスにネジリ剛性に優れたスパイラルX構造を採用し、穂先には感度と強度を併せ持つタフテック∞ハイパワーX構造で締め上げたハイパワーXソリッドを搭載。さらに、ライトゲームロッドに初搭載したXシートエクストリームガングリップにより、ワンハンドでの釣りがより快適になり、誘いやファイトが断然愉しくなりました。「タックルはずっと手に持っていたい」を自負する僕にとって、Xシートのコンフォート性能は最高のファンクションです。惜しげもなく最新のシマノロッドテクノロジーが搭載されたLIGHTGAME CI4+は、専用ロッドにも劣らないパフォーマンスを持っていると言っても過言ではありません。では何故、汎用ロッドと専用ロッドにカテゴリーが分かれているのか?ということになりますが、スペシャル性能の専用ロッドとマルチ性能の汎用ロッドと捉えていただければ良いと思います。
つまり、LIGHTGAME CI4+におけるストラテジーは、一尾を探求するのではなく、海に棲息するあらゆるターゲットを横断的に探索する"使えるロッドの開拓者"になることを意味します。調子・パワー・長さ別にラインナップした12通りのフォーメーションで日本の海を俯瞰することで、魚の習性や釣法、ウネリや潮流そして水深などの海中状況、感度優先なのか柔軟性が必要なのかなど、使い込めば使い込むほどロッドに求められるポテンシャルが浮彫りになり、ターゲットとする魚にマッチする"使えるロッド"のビジョンが明確に見えてきます。ライトゲームを志向するアングラーは、柔軟なマインドで海を捉え、もっと自由で、ライトです。

疲れ知らず、ブレ知らずのXシートエクストリームガングリップ。

たとえ小さな魚でも、LIGHTGAME CI4+は大げさなほど引きを伝え、小気味良い曲がりを見せてくれます。様々な釣りのシーンにおいて、愉しさの増幅剤ともいえるでしょう。
誘いやアワセ、やり取りを腕の分身とも言えるロッドに託し、意のままに操作するのがライトゲームの基本。常に安定したロッドとリールのホールド性能があるからこそ行えるのです。また長時間に及ぶ船の釣りでは疲労度の軽減も必要不可欠。釣りの最中に「腕が上がらない」、「手首や指が痛い」ではゲームになりません。
LIGHTGAME CI4+には高い汎用性、ロッド性能は言うに及ばず、これまでにない新しいグリップである「Xシートエクストリームガングリップ」を搭載。従来のトリガーシートと違って手のひら全体で支える形状は、指や手首が痛くなることに加え、疲労度も大幅に抑えてくれます。また、僕にとって一番のメリットはブレを抑えてくれるグリップの安定性と、手のひらのフィット感です。
Xシートを使うと、たとえウネリが強い時や強風時であってもロッドのブレを抑え、意のままの誘いも掛けやすく、アタリも取りやすくなります。さらに頻繁な誘いやタナ取り、意のままのコマセワーク、キレの良いアワセ、スムーズなやり取りなど、船釣りに求められる様々な所作をサポートしてくれます。まさに、ライトに遊ぶゲームロッドには待ちに待った機能と言えるでしょう。
僕の好きなコマセマダイでは大きくロッドを振り上げてコマセを振ったときに、Xシートがしっかりとロッド全体を安定させ、狙いのタナにしっかりコマセを届けてくれます。アタリを待ったり、ゆっくりエサを落とし込むときもウネリや揺れに干渉されず、思い通りの操作が可能。マダイに限らず、コマセ釣りではコマセワーク、止め、誘いといった操作から、確実なアワセが必要な魚もあり、ロッドの安定性はことさら重要なのです。パワーロスが少ないので、大物のやり取りにも余裕が生まれます。
さらに、電動リールとのマッチングにも優れ、ForceMaster600とのセット使用もいっそう操作しやすくなりました。また、従来のトリガーシートでは指を挟む位置により、感圧スイッチを操作する親指がズレてしまう短所もありました。
Xシートは、グリップ位置が常に固定されるため、自然に親指を常時タッチドライブの中心に置く形になり、スイッチ操作が非常に安定して行えます。
また、リールから竿尻までのレングスが長くなったことも、Xシートの有効性を増幅してくれるキーポイントの一つです。しっかりと脇に挟めるようになり、電動リール使用であろうと高負荷の釣りであろうと安定した誘い・やり取りが可能。これは疲労度の軽減だけでなく、バラシ防止にも貢献しています。

松本 圭一

TYPE64

曲げて愉しみ、手持ちでアタリと引きを味わう快感。

どちらかと言えば軟らかめのロッドを曲げて愉しみたい僕は、TYPE64の出番が多くなります。このタイプ特性は、しなやかに誘って喰わせ、気持ち良く竿が曲がって、視覚的な満足感も与えてくれることにもあります。
TYPE64は穂先が柔軟で、胴からバットにかけては曲がり込む調子となります。ナチュラルにエサを喰わせ、掛かった後は柔軟な調子が魚の抵抗を抑えるので、「魚をいなしているうちに海面に浮かしてしまう」ような釣りに向いています。
TYPE64はそんな特性を活かした釣りに適応します。どちらかと言えば向こうアワセの釣り、たとえばコマセ釣りや小魚やエビエサの根魚類など、魚がエサを口にしてもロッドの違和感を与えないようなターゲットです。しなやかな穂先と、どこまでも曲がるバットを併せ持つTYPE64は、細糸使用の釣りにもおすすめしたいところ。まさにゲームロッドと言えるでしょう。たとえば僕はコマセマダイではTYPE64 MH230を多用します。もちろん滅多に置き竿にはしません。一日に何度訪れるか分からないマダイのアタリをなんとしても手持ちで感じ取りたいからです。
錘をぶら下げると、しなやかなムーチングアクションを見せてくれます。柔軟な調子が船の揺れやウネリも吸収し、仕掛けを安定させてマダイの喰いを促してくれます。コマセマダイと言えば置き竿のイメージがありますが、LIGHTGAME CI4+で手に持って釣るマダイの快感を味わっていただきたいものです。
その他のモデルについても言及しておきましょう。TYPE64 M205は、シリーズで最も軟らかいモデルです。軽い錘で狙うメバル、カサゴなどの根魚、アジやイサキのライトコマセなどは柔軟な調子を活かして違和感なくハリ掛かりさせ、しなやかな曲がりでバラシ防止。たとえ小型の魚であっても引きを増幅し、「釣った」という気分にさせてくれるモデルです。
TYPE64 MH200は、キレのよいコマセの振り出しが可能なので、ウィリー五目、攻めのイサキ、アジなどで活躍。海底付近をじっくり狙うアマダイなどにはエサ取りの小さなアタリも察知する感度の良さを発揮してくれます。不意の大物に出会う確率の高い活きエサのヒラメや鯛ラバなどでも、アタリを弾かず、バットパワーの強さで問題なく対応できます。
TYPE64シリーズをひと言で表すと、しなやかな調子で誘い、違和感なくエサを喰わせ、手持ちでアタリと引きを体感し、曲がりを愉しむロッド、と言えるのではないでしょうか。

サーベルマスター テンビン

松本 圭一

3つのアクション自在に駆使し、
「難解な喰わせのパズル」を解き明かす。

個人的にタチウオ釣りは大好きだが、これがなかなか思うようにならない(笑)。自分なりのイメージで誘いをあれこれ工夫してみたり、はたまた喰わせ方をさまざまに試行錯誤する僕にとって、ロッドは自分自身に足りない要素を簡単に補ってくれるアイテムと呼べるもの。
たとえばサーベルマスター・テンビンM165を使って周囲の釣り人と同じような操作をしているのになぜか自分だけ掛からない、じゃあL165に替えてみたら掛かった…というふうに、同じ操作を行っているのに水面下の仕掛けの動きや喰わせの間に違いを生み出し、自分に足りない要素を簡単に補ってくれるのがロッドアクションの効果だと思う。
ホームグラウンドの東京湾エリアでは水深20mまでの浅場をメインに釣る夏タチは10~15号の超ライトな錘を使うこともしばしば。となると軽量錘だからロッドもそれに対応するライトアクションがよい…と考えがちだが、夏タチはガンガンしゃくって掛けにいくルアー的な要素の強い釣りなので、逆にヘビーアクションの硬いロッドのほうが小さな操作でメリハリの効いた誘いを生み出せるしアワセも決まる。
一方、冬場の低活性時の深場釣りはフワフワ…とエサをナチュラルに漂わせ、かじってきた魚に対して誘いのテンションをいろいろアレンジしてさらに喰い込ませるイメージ。だから重量級錘に応じた硬いロッドではなく、わざと錘負けするライトアクションを使って小さなアタリを弾かず、違和感なくより深く喰い込ませる釣り方が有効な場面も少なからず存在する。
タチウオ釣りは、まずアタリを出すまでのプロセスがあるわけだが、アタリが出ればそこで終わりではなく、そこからハリ掛かりさせるためのさらなる駆け引きがスタートする。何が正解か分からない「難解な喰わせのパズル」を解くための手掛かりは1つより複数あったほうがベター。L165・M165・H165と3アイテムあるサーベルマスター・テンビンの中からまずは好みの1本を手にしていただき、そこに調子の異なるアイテムをさらにプラスすれば釣りの幅が格段に広がり、今まで以上にエキサイティングなタチウオゲームの世界を楽しめるはずだ。