タックルインプレッション

SHIMANO Tackle Impression

船船
[フィールドテスター]

KEIICHI MATSUMOTO

松本 圭一

1966年生まれ。大物から小型魚まで船釣りのジャンルに幅広く精通し、様々なターゲットを追いかける。カワハギは20年以上のキャリア。久里浜に通い詰め独自の釣りスタイルを確立、競技会でも好成績を収める。チームステファーノの副隊長を務める。

ステファーノSS

松本 圭一

全アングラーにうれしい魅力的なニューフェイス

今のカワハギ釣りシーンを見るとシーズンインしたら「カワハギしか釣らない人」と「カワハギも釣るけど他のターゲットも釣る人」こんなふうに2タイプのアングラーがいると思う。道具立てに関していえば前者であればトコトン自分が思い描くベストタックルを揃えるだろうし、たとえシーズン釣行回数が少ない後者であっても、せっかくならよりエキサイティングな釣りを楽しめる高品質なロッドがほしい。となると、旬のターゲットをバラエティー豊かに追いかける後者にとってトップクラスに迫る装備や納得のロッドポテンシャルを目指しながらコストパフォーマンスも追求している…というニューロッドは非常に魅力的な存在だと思う。ヤリイカのロッドがほしい、オニカサゴのロッドがほしい、となったら普通はお小遣いがなくなっちゃいますから(笑)。
だからそんな人にとって、この新たなSSシリーズの登場は大歓迎なはず。

数々の先進装備とともに納得の作り込みを追求

コストパフォーマンスを追求しながらオールチタンSiCガイド、ハイパワーXソリッドによるタフテック穂先、当社上位モデルにも劣らない自重60g台といった数々のスペックが物語るように、このロッドは「コストパフォーマンスのみを重視したそれなりのモデル」とは一線を画すもの。このシリーズが1本あれば年に数回楽しむアングラーなら間違いなく主戦力として大活躍してくれるだろうし、カワハギ熱中アングラーであっても海底形状や底質の違い、仕掛けの周囲に寄るカワハギの気配を目感度や手感度としてビビッドに伝達する魅力的な最新鋭ロッドとして受け入れられるはずだ。なかでも注目したいのがカワハギロッドの命ともいえる穂先部分の作り込み。喰い込み性能を高めれば柔軟な穂先、感度と操作性を高めれば張りのある硬い穂先…本来であれば相反する穂先性能をタフテックハイパワーXソリッドで巧みに融合させ、ちょうどよいバランスを目指したのが今回SSに採用された新たな穂先だ。柔らかすぎる穂先はカワハギの繊細な就餌行動にはスムーズに追従するけれど、いざハリに掛けてからはスピーディに魚を浮かせることが難しい。逆に穂先の硬いロッドはシャープに操作できるが就餌で弾かれやすい。その点、適度なしなやかさとパワーを両立させたタフテックハイパワーXソリッド穂先なら繊細な就餌行動を妨げず、イメージ通りに誘え、合わせたあとは大型魚にもパワー負けせずに海底から引きはがすことができる。
さらにブランクス全体もスパイラルXで仕上げられているので、誘い・アワセ・やり取りといったアングラーの意思をハリ先まで明確に伝えることが可能だ。

カワハギ釣りを洗練させる厳選されし王道アクション

今回ラインナップされたのは3機種。
【MH180】誰もが思い描くカワハギ竿の王道アクション。底釣り、宙釣り、ゼロテン、集寄の釣り…など、シーズン初期から晩期まで、どんな状況でも、どんな釣り方でもオールマイティーにこなしてくれる万能選手。初めての1本、どれにしようか迷ったらこのモデルがオススメ。
【H180】シリーズ中最も硬い竿。一般的に硬い竿は目感度より手感度、そして操作性に優れたアクション。微細なアタリへの対応力、底質変化の把握、エサの有無、タイムラグのない操作性…など、高い感度と優れた操作性を駆使して多彩な釣りを展開する人に好適。
【M180】シリーズ中最も軟らかいモデル。Hとは逆で手感度より目感度に優れ、ソフトな喰わせ性能を求めるアングラー向き。集寄、中オモリを使い誘ったあとフッとテンションを抜いたりタルませたりする底釣り、厳冬期の喰い渋り攻略なども得意。
…と、各アクションの特徴はおよそこんなイメージ。とはいえ、硬さと釣り方のマッチングは十人十色なので、自分に合ったアクションで自由にカワハギ釣りを楽しんでいただければOK。今までにない充実装備と想像以上の使用感にきっと誰もが驚くはず。そして何といっても魅力的なコストパフォーマンス・ロッドだけに複数揃えてもお財布にやさしいところがマル!(笑)。年に数回カワハギ釣りを楽しむという方からコアな熱中アングラーまで大注目の新シリーズといえるだろう。

サーベルマスター テンビン

松本 圭一

3つのアクション自在に駆使し、
「難解な喰わせのパズル」を解き明かす。

個人的にタチウオ釣りは大好きだが、これがなかなか思うようにならない(笑)。自分なりのイメージで誘いをあれこれ工夫してみたり、はたまた喰わせ方をさまざまに試行錯誤する僕にとって、ロッドは自分自身に足りない要素を簡単に補ってくれるアイテムと呼べるもの。
たとえばサーベルマスター・テンビンM165を使って周囲の釣り人と同じような操作をしているのになぜか自分だけ掛からない、じゃあL165に替えてみたら掛かった…というふうに、同じ操作を行っているのに水面下の仕掛けの動きや喰わせの間に違いを生み出し、自分に足りない要素を簡単に補ってくれるのがロッドアクションの効果だと思う。
ホームグラウンドの東京湾エリアでは水深20mまでの浅場をメインに釣る夏タチは10~15号の超ライトな錘を使うこともしばしば。となると軽量錘だからロッドもそれに対応するライトアクションがよい…と考えがちだが、夏タチはガンガンしゃくって掛けにいくルアー的な要素の強い釣りなので、逆にヘビーアクションの硬いロッドのほうが小さな操作でメリハリの効いた誘いを生み出せるしアワセも決まる。
一方、冬場の低活性時の深場釣りはフワフワ…とエサをナチュラルに漂わせ、かじってきた魚に対して誘いのテンションをいろいろアレンジしてさらに喰い込ませるイメージ。だから重量級錘に応じた硬いロッドではなく、わざと錘負けするライトアクションを使って小さなアタリを弾かず、違和感なくより深く喰い込ませる釣り方が有効な場面も少なからず存在する。
タチウオ釣りは、まずアタリを出すまでのプロセスがあるわけだが、アタリが出ればそこで終わりではなく、そこからハリ掛かりさせるためのさらなる駆け引きがスタートする。何が正解か分からない「難解な喰わせのパズル」を解くための手掛かりは1つより複数あったほうがベター。L165・M165・H165と3アイテムあるサーベルマスター・テンビンの中からまずは好みの1本を手にしていただき、そこに調子の異なるアイテムをさらにプラスすれば釣りの幅が格段に広がり、今まで以上にエキサイティングなタチウオゲームの世界を楽しめるはずだ。

テンビンタチウオ

片手操作の快適性を奥深く追求。「意のままに操れる」この感覚がクセになる。

東京湾では観音崎、走水、海堡周り、久里浜…といった潮流の速いエリアがポイント。現在ではPE1.5~2号の細径ラインに錘40~60号を組み合わせるライトゲームスタイルが広がりつつある。
今回注目の新機構タッチドライブを使ってみて強く感じたのは「片手操作の快適性を今までになく追求している」ということだ。従来モデルだと巻上げダイヤルが小さいので、そのつど目視して操作していたが、このタッチドライブは指先操作だけでOK。いちいち見なくても直感的にスムーズに操れる。
微妙なスピード調整も従来機種以上に得意だからドラグを締め気味にして釣るタチウオ釣りでは魚のサイズや引き、船の上下動に応じて瞬時にスピード調整ができるのでバラシも減る。手巻きリールのように魚のファイトによって自分が最適だと感じる巻き加減を親指操作だけで自在にコントロール。指先の感覚だけで「意のままに操れる」このフィーリングがクセになるはずだ。これは今までの電動リールにはなかった感覚だ。
多くのお客さんが乗船する東京湾エリアの釣りは掛かったらオマツリや鋭い歯による高切れを回避するために一気に巻上げるのが基本。特に小型主体の夏タチは高速手返しで数をのばしたい。でも、そのなかに突然ドラゴン級が顔を出すことも。そんなときこそ瞬時に巻上げ調整可能なタッチドライブが真価を発揮する。
手返しに関していえば、従来のダイヤル式は巻上げから船ベリ停止して再投入する前に一度ダイヤル操作して速度表示を[0]に戻す必要があったが、タッチドライブは船べリ停止すると自動的に速度表示が[0]に戻り、ワンアクション少なく即投入OK。さらに片手でクラッチON/OFF切替操作可能なスピードクラッチは、仕掛けを落とし込んでいる最中でもクラッチONで狙ったタナに仕掛けをストップさせ、すぐに誘いをかけてタチウオにアピールできる。80号錘使用で頻繁にON/OFF切替操作を行ってもまったくヤワな感じがないので安心して釣りに集中でき、ここぞというチャンスでより快適に、今まで以上に釣り込める。
フォースマスター600に初搭載されたタッチドライブとスピードクラッチで新時代のタチウオ釣りを楽しもう。

フォースマスター 600/600DH[ForceMaster 600/600DH]

フォースマスター 600/600DH[ForceMaster 600/600DH]

コマセマダイ

湾口の大鯛は掛けてからが勝負。
タッチドライブが強敵の先手を封じ込める。

東京湾湾口で楽しむコマセマダイ釣りは置き竿の釣りがメインスタイル。しかしライトゲームが広がりを見せる昨今では、常時手持ちスタイルでタックルを操り、巧みな誘いをかけるアングラーも増加中。置き竿で穂先がギュンと引き込まれるのを待つのではなく、自分から積極的に喰いダナに仕掛けを送り込み、真鯛の目の前に付けエサを落とし込む…。パーミングしやすいボディ形状のフォースマスター600はこんな手持ちの釣りにとてもマッチする。
大型ともなれば10㎏クラスのターゲットとハリス3~4号でやり取りする。待望の真鯛をタモに導く巻上げ操作は勝敗を決する重要なプロセス。10㎏に迫る夢の大型魚ほどやり取りする時間は長くなる。ファイト中は片手でリールをパーミングし、もう一方はフロントグリップに添えるケースが多いと思うが、その際遭遇する突然の突っ込みへの対応力は間違いなくダイヤル式よりもタッチドライブのほうが上。微細な巻上げ調整が指先の圧加減だけで瞬時にコントロールできる威力は見逃せない。
ウネリの大きな日なら巻上げ途中で生じる思わぬテンションの抜けにも対応しやすい。また、きっとこの釣りを楽しんでいる方なら分かると思うが、ドラグと併用しつつ余分な弛みを出さずに巻上げている最中「魚がこれから引く」という感触が分かる瞬間がある。具体的にいうと強く引く前、グッと魚に力が入ったり、重くなったりする一瞬がある。こんな時は瞬間的なスイッチ操作で巻上げ速度を少し落としてタメに入る態勢を整えたり、あるいは強烈な突っ込みが起こっても即座に対応して適した速度に調整したり…巻上げプロセスで生じるターゲットとの微妙な駆け引きで先手を打つことができる。
MUTEKI MOTOR+が搭載されたことで80号ビシでも手返し楽々。PE3号を200m巻けるので冬場の落ちの真鯛にも対応可能。また、エサ盗りがジャマをする状況下において巻上げ速度に優れることは圧倒的に有利。1回の上げ下ろしだけなら大差はないが頻繁に手返しを繰り返すたびにそのアドバンテージが蓄積され、結果的に1日トータルで考えればかなりの差になってしまう。狙ったタナに仕掛けが入っている時間が長いほど好釣果に比例するわけだから、このメリットは軽視できない。

松本 圭一

松本 圭一

手返しすら、原動力はモーターに宿る。操作性とパワーの共存。

松本圭一が初めてForceMaster800を使用したのは相模湾のオニカサゴ。「最初に驚いたのは545gの軽量感。竿とのバランスもありますが、一日手持ちで誘う釣りには不可欠です。それに細かく水深が変化する岩礁帯で活躍したのが[SMARTCONTROL]。一連の操作が片手で簡単、手返しもアップしましたね。」しかし、松本の目から鱗が落ちたのは何と言ってもパワー。「120号の仕掛け回収が驚くほどスムーズなんです。ドラグ性能、仕掛けの落下スピードも申し分なし。ヤリイカのように高負荷の釣りでも余裕でしょうね。」

フォースマスター 800[ForceMaster 800]

フォースマスター 800[ForceMaster 800]

ライトゲーム リミテッド[LIGHTGAME LIMITED]

ライトゲーム リミテッド[LIGHTGAME LIMITED]

繊細と強靭を融合した“鬼退治”の剣。

繊細な穂先と強靭なバットを備え、特に80~150号クラスのオモリを使用したとき手持ちでの操作性が高い。松本圭一がこのロッドを持ち出すのは、東京湾で深場に落ちたタチウオや沖ノ瀬の大カマス、そして相模湾の…。「オモリの重さの割には繊細な釣りがあります。特にオニカサゴ。根掛かり必至の海底を、底立ちを取りながらトレースし、手持ちで誘い続けなくてはアタリが出せません。感度が悪いと魚の口からエサを引き出してしまう。硬い穂先では弾く、軟らかく操作性が悪いと根掛かり。聞き合わせしやすく操作性の高いバットと繊細なティップの相性、手持ちでのバランスを備えているのがTYPE82 H190です。この使用感は私たちの釣りの幅を広げ、楽しさを倍増させてくれますね。」