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素晴らしき投釣りワールド

【素晴らしき投釣りワールド】:VOL.158 ~富山の冬の投げ釣りターゲット コウイカ~

草野 満
草野 満
富山県黒部市在住。シマノ・インストラクター。
幼稚園の時に釣りを始め、投げ釣りは小学校3年生から始める。
ジャパントップキャスターズトーナメント優勝 7回、第24回シマノ・ジャパンカップ優勝。
投げ釣りが中心だが、プライベートではルアー、船釣り等も楽しんでいる。

暦のうえでは立春を過ぎ、冬も終盤になりましたが、北陸富山では相変わらず雪や冷たい雨の日が多く、なかなか晴れた日がない状態が相変わらず続いています。海水温は、これから3月にかけて雪解け水が入り込んで最も低くなり、キスもほとんど釣れなくなる時期になります。しかし、富山県東部ではキスの代わりになる熱くなるターゲットがいます。それは「コウイカ」です。別名スミイカとして墨を大量に吐き、関東では寿司ネタとしても有名なイカが富山では投げ釣りのターゲットとなっています。通常コウイカ釣は船釣りが主ですが、富山県東部の海岸は急深な海岸が多いため、投釣りの飛距離で届く範囲に生息しています。PEラインの出現とともに「アタリ」をキャッチすることが出来るようになったため、20年位前から一部のキャスターの間では、冬のターゲットとして成立しており、なかなか釣れないキスを釣るより、冬季においてはコウイカ釣りを楽しむ人も多くいます。

仕掛けは力糸の先に三又サルカンを接続し胴付仕掛けにし、スッテを付けるシンプルなものです。キス釣りのタックルをそのまま流用することも出来ますが、専門に狙う時はキス釣りよりワンランク柔らかめの竿を用います。理由はコウイカの微妙なアタリをキャッチするためであり、自分は専らスピンパワー385CXを用いています。新世代先調子を採用し、穂先は、微妙なイカのアタリを把握しやすく、且つ30号錘をフルスイングしてもしっかりした胴がキッチリ弾いて遠投を可能にしてくれるので、自分にとっては「イカスペシャル」と思えるほど、この釣りにフィットしています。リールはパワーエアロスピンパワーを用い、道糸はPE1.5号を用います。釣り場は150m沖で水深が約40m近くあり、手前50m付近から急激なカケアガリとなっているため、イカがヒットすると渾身の力でひたすらカケアガリをクリアするまでゴリ巻きを行います。その際の負荷は想像を絶するほど大きく、90mmロングハンドルと大きなグリップがなければクリアできません。あえて例えるなら深い海底からバケツをかけて巻いてくるような感じです。ポンピングなどしようものならカケアガリで100%掛かり、回収不能になります。女性では釣ることが難しい男の釣りなんです!

先日、ようやく休日に晴れ間が出て久しぶりのコウイカ釣りを楽しみました。力一杯のフルスイングで着水後、水深があるため180mで道糸が止まり、それからは基本キス釣り同様にサビきます。スッテをアピールするため大きくしゃくったり、シェイクしたりして人それぞれの誘いを施し「フアフア」とくる微妙なアタリをとるのがこの釣りの醍醐味です。アタリがあると合わせが必要で、そのままではイカはスッテを離してしまうからです。日によってはアタリがあってもなかなか掛けることが出来ず、地団駄を踏んで悔しがる場合も多いですが、この駆け引きがコウイカ釣りを熱くさせる面白いところです。この日はアタリが思ったほどなく、4匹という寂しい釣果でしたが、それでもアタリは釣った数の3倍以上ありました。アタリは繊細で駆引きが面白く、掛けた後は想像を絶するほどの重量感を堪能できるコウイカ釣りは、魚種の少なくなる冬季においては貴重な投釣りターゲットとして1部の人を熱くしています。エギングでスミイカが釣れるような場所は、投げ釣りでも成立する可能性があるので是非とも試してみてください。思わぬ穴場があるかもしれませんよ。