
次に、実際にキャストする際の注意点をいくつかご紹介しておきます。遠投とライントラブルは付き物と思われている方もいらっしゃるようですが、ライントラブルというのはちょっとした注意で防げるものです。ここでご紹介する「投げて巻く」時の注意というのは「次回の投擲をトラブルなくするための準備」ということになります。
サミングとは親指(Thumb)で投げた直後にリールのスプールから放出される糸を触ったり、離したりしてルアー、オモリのコントロールや糸ふけをコントロールすることです。
キャストして、オモリが飛び出したら、オモリの行方はよく見て、左手をスプールに添えるように準備しておきます。なお、この時、放出直後のオモリにはかなりの勢いがあり、放出直後にサミングをすると指先を傷めるおそれがあります。オモリが着水する直前、もしくはオモリが着水すると同時にサミングできるよう準備しておくわけです。
オモリが着水する直前、もしくは着水と同時に親指でスプールを押さえ、糸の出を止めます。
空いている人差指、中指でベールを戻します。
そのまま親指でラインをラインローラーに送り込むようにすれば完璧です。
投げたら、飛距離に対して10%前後は糸ふけとなります。特に風がある日 は糸ふけ量が多くなります。
この糸ふけ部分をそのままリールに巻き込みま すと、次回のキャストでのトラブルの元になりやすいので、この糸ふけ部分だけは指先で糸をつまんで巻くようにしましょう。
ここが最も重要です。必ず実行していただいたほうがいいです。
オモリは、手前にくればくるほど巻き上げ時の抵抗感が減ってきますよね。
これは、水中での・オモリが水を受ける抵抗、・オモリが海底をひきずる抵抗、・糸が受ける水の抵抗といろいろ受ける抵抗の中で、糸が水中を走る時に生じる流体抵抗が糸が短くなるにつれてどんどん減少するためなんです。
100m先で根掛かりで切ってしまった場合、最初はそこそこの抵抗感で巻けますが、糸先端が近づくにつれて巻き上げ感が軽くなってくるでしょ?これと同じでオモリがついていても最後の方は抵抗が減少するので糸にかかるテンションが弱くなっていきます。(実は、糸の重量にも関係してくるのです。)この状態の中でオモリが水中から出て砂浜を引きずったりすると、その部分の糸はほとんどがテーパーラインなのでその太さゆえにますますテンションがかからなくなります。
結果、ゆるく巻かれた糸は次回のキャストでバックラッシュとなり、道糸の途中で見事なダンゴとなって高価なPEラインをダメにしてしまいます。
そこで、せめてテーパーラインだけでも、できれば最後の半色から、は指で糸をつまんで巻くようにしてください。魚がかかっていてそれを忘れてしまったら、エサを付け替えて投げる前にテーパーラインだけを出して指でつまんで巻き直すようにしましょう。
特にトーナメントではライントラブル-スプール交換-仕掛の付け直し、という作業で1投分は時間をロスしますので必ず実行したほうがいいですね。
他に・・・ ・大きく合わせてしまった場合、
・海面からオモリが飛び出るくらい早くリールを巻いてしまった場合、
・根掛かりしたと思ったオモリがスポッとはずれてくれた場合、こんな時に糸のテンションが大きく変化します。
キーワードは『糸には常に一定のテンションをかけて巻く』ということです。
これだけでライントラブルは激減するものなんです。
私は普段からクセで前記をきっちり実行していますが、それでもバックラッシュは時折発生していました。それが、夢屋のノーテーパースプールを使い出してからはピタッとなくなりましたね。スプールに巻かれている糸は放出される一瞬前にテンションがなくなります。その時に糸がゆるむとテーパースプールでは前 (細い方)に向けてズレようとします。前に向けてのズレが発生した場合、それがわずかの距離であっても糸が移動するだけでその巻かれている部分の直径が変化(細くなる)するため、糸はスプールから浮いた状態になります。その浮いた部分が放出される糸の勢いで引っ張られ、他の部分も合わせて引っ張っていってバックラッシュとなる訳です。このようにバックラッシュの原因は2通りあったんですね。夢屋スプールでこちらのバックラッシュはほぼ取り除けますので、前述の要点に気を付けていただければ、ほとんどバックラッシュはなくなります。
さて、ここまでで遠投に対する準備動作やライントラブルをおこさないための注意点は終了です。いろいろとややこしい事を述べたようですが、実際には投げる -巻く-投げる-巻く…といった一連の動作の中で簡単に行なえることばかりです。意識しないでもその動作を行なうようにクセづけておきましょう。