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シマノ渓流 開発奮闘記

開発者のつぶやき VOL.2 スーパーゲーム ベイシス H85-90ZP

製品名: スーパーゲーム ベイシス H85-90ZP

スーパーゲーム ベイシス H85-90ZP

 この竿の開発背景、それはズバリ、Hの硬さで9.0mのお手頃価格本流竿が欲しい!
 とはいえ、そう簡単なことではありません。
 使用可能なカーボン材料が限定的となるため、細かい調整が難しい。
 設計難易度は竿の商品価格とは反比例、価格がお手頃なほど難しくなります。

 安いから重い。
 安いから太い。
 そうならないよう短くして妥協する設計手法もありますが、何としても9.0mのHクラスを作ること、そして値段以上の完成度を目指して開発がスタートしました。

 設計のベースとしたのは先行アイテムのHH80-85です。
 この竿は完成までに2シーズンを掛けていますので、竿の性能は自信をもって、本流釣師の皆様にお届けしている竿です。
 これをベースにしている訳ですが、単に各節の切寸を延ばして85-90にして、成り行きで若干軟らかくなったのでHにしたというものではありません。
 ベースにしたのはあくまで竿の剛性バランスと重量バランスのみで、設計はH85-90用のオリジナルとなっています。

 テスト開始は2015年春。
 いくらベースの竿の完成度が高いとはいえ、設計そのものはオリジナル。
 1stプロトのテスト結果は、とても納得いくものではなく、Hとしては錘に対しての振り負け、アワセ遅れ、針立ちの悪さが露見してしまいました。
 この頭の弱さの改善を狙った2ndプロトを用意し、早速テストに持ち込んでもらいますが、この価格帯の竿では硬くするには肉厚を上げるくらいしか手がありません。
 肉厚を上げれば、重量は増えてしまいます。
 その結果、上部を支えるべき下部が、その増えた重量を支え切れなくなってきます。
 テストでも、その傾向は明白となりました。

 3rdプロトは下半身強化。
 さすがにここまで来ると、後は全体のバランスの中で、重くなり過ぎている個所、やや硬さの足りない個所の微調整です。
 4thプロトの作成で、実質、これが最終仕様となりました。
 最終仕様のテストは、長野県犀川殖産漁協管内でのニジマスが相手です。

 通常、本流ズームロッドはズームを縮めてキャスト。
 取り込みでズームを延ばす使い方ですが、この竿はズームを延ばして振り込むことも前提に設計しています。
 なので、多少の風が吹いていても非常に快適に振ることが出来ます。
 この快適さには設計した私自身も驚きでしたが、使った方々、口をそろえて、「本当に3万円を切る値段で買えるの?」と驚きを隠しません。
 取り込みはHHに比べると、ややもたつくものの、9mの長さがあるので、60cmクラスのニジマスに手こずることなく、取り込むことが出来ます。
 この価格で、ここまでやってしまうと、上級機種であるスーパーゲーム パワースペックやスーパーゲーム スペシャルが売れなくなってしまうのでは?と心配してしまわざるを得ない完成度だと思います。
 是非是非、本流釣りでの信頼のおける相棒としてお使いいただきたい。