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シマノ渓流 開発奮闘記

エキスパートたちの気が向けばブログ VOL.3 連休後半の奥越で小継プロト6.6mを楽しむ

釣行日
2017年5月3日(水)~5月4日(木)
場所
九頭竜川 奥越漁協
石徹白川 奥越漁協
使用ロッド
小継プロトM-B
仕掛け
天上糸:0.6号 3m
水中糸:0.25号 4.3~4.9m
オモリ:5号
釣り人
渓マタギ

 私が九頭竜川奥越地区にこだわる理由。
 それは脈釣りだと思われている一般的な渓流釣りの技術では太刀打ちできない、複雑な流れが混在する大きな淵がたくさんあるからです。

 同様に郡上の吉田川も素晴らしいのですが、その土地柄、百戦錬磨・手練れの釣り人さんの数が違います。
 それに何よりも、奥越の方が和歌山からは近くて経済的なのです…

 この連休の釣りでは改めて淵での釣りの奥の深さを知ることになりました。

 5月3日の朝、長い瀬が落ちた大淵が連続するポイントに直行です。
 8mの竿が振れるポイントですが、プロトM-B(6.2-6.6のズーム竿)を使います。
 上の淵は右岸からでは食い波にぎりぎり届きません。

 仕掛けを目一杯伸ばしきったところでコツッと竿にまでくるアタリで、エサを取られてそれっきりです。
 水中糸4m、手尻70cm、ガン玉5号のいつもの仕掛けです。
 ここの魚は同行した友人が後から左岸を釣り下ってくるので彼に譲ることにして、ひとつ下の大淵へ移動です。

 遠くの人影が、学生時代からの友人です。

 淵頭ではいい感じで複雑なレンズ波が吹き上がっています。
 この日は風が強くて仕掛けの振込精度がままならない状況でしたが、一投目にうまく吸い込み波に仕掛けが入り、ガン玉5号で底波までスーッと運んでくれます。
 きっちり入ってから後竿でテンションをかけないギリギリの速度で竿を送っていきます。

 流しきったところでコツッとまた竿に来るアタリでプチッ。
 針がありません。
 あて切らしをやらかしました。

 いつもは手尻が70cmくらいになるように水中糸を継ぎ足して結び直すのですが、この時は思うところがあって手尻が130cmになるようにしました。
 これで仕掛けが張るまでの時間と距離をかせぐ計算です。
 一番下の目印は針から4m上の位置です。

 竿の張りバランスが良いので、こんな手尻でもガン玉5号で狙ったところに飛ばせます。

 何度か打ち返していると、正面からスーッと対岸に斜めに走る波に仕掛けが入りました。
 経験上、こういう目印の動きは喰ってくることがよくあります。

 予想通りに目印が見えない壁に当たったようにピタッと止まりました。
 アワせると良型の手応えが竿に乗ります。
 掛かった位置は竿先よりもかなり沖で、しかもかなり底を切った中層です。
 これはいつもの手尻でも抜くのをためらうサイズです。

 ていねいに水面下を素早く寄せて、柄の長い郡上ダモですくい取り成功。
 25cmの幅広ヤマメ。
 この一匹に会うためにはるばる和歌山から片道300kmを走ってきた甲斐があったとしみじみ嬉しい。

 一歩も動かず岩場の先端にしゃがみ込んだまま、投入点を変え、仕掛けを送り込むテンションを変えると何十通りにもコースが変わります。目に見える狙った筋で一投目に掛ける瀬の釣りとは異質の面白さに時を忘れます。

 良型ばかりを5連発。本日はこれで終了してもいいくらいの満足度です。
 瀬の魚5匹とは満足度が違うのです。
 なぜならこの日のこの淵の5匹は、この竿の性能と長さ、この長手尻、ガン玉5号、ナイロン0.25号でしか釣れなかった魚だからです。

 フロロカーボンを水中糸に使うと、その比重故に吹き上がっていく食い波から外れて沈んでしまうのです。

 連休も後半になってくると、この奥越地区でも釣り荒れ感たっぷりで見た目良さそうな瀬はまったくアタリのないところが多くなります。
 ですが底が見えないような深く大きな淵は、この郡上式のフカセ釣りをするといくつか釣ることができました。

 同行の友人からは「淵フェチやな!」と言われましたが、釣りよい瀬ばかり狙った友人との釣果の差は歴然でした。

 十数年前に郡上の吉田川に通っていた時、いつもの店で晩御飯を食べていると、名人と言われたおじいちゃんが優しく言葉をかけてくれました。
 あまり釣れなかった、というと「ガン玉は何号を使ってみえたの?」と尋ねてくれたので「3号です。」と答えたら「そりゃ重すぎるな!」と即座に言われました。
 ショックでした。

 当時の吉田川の圧倒的な水量と水深では3号は軽い方だと勝手に思い込んでいたので目からうろこの一言でした。

 その一言のおかげで、5号玉を常用するようになり「食い波」という言葉を理解していったのです。

 今回使ったプロトは数ある渓流竿の中でも「フカセ釣りの渓流釣り」がこなせる原点流NLに匹敵する竿性能を持ちながら、小継でしかも支流の釣りもズームインして使える完成度でした。

シマノ渓流チーム プロフィール シマノ渓流チーム プロフィール

渓マタギ
シマノ渓流インストラクター。
農作業の傍ら、地元、和歌山県・奈良県の渓流を中心に釣り歩く。
渓流のみならず、鮎・サツキマス・アオリイカとその季節季節で楽しめる釣りを楽しむのがモットー。