シマノ ジャパンカップ クロダイ釣り選手権全国大会 速報
優勝 | 知念 友樹 選手 |
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準優勝 | 若松 幹 選手 |
第3位 | 塩田 孝吉 選手 |
チヌフカセ釣りトーナメンターが集結!
マッスルチヌ泳ぐ宿毛湾の激闘
全戦全勝の知念友樹選手(愛媛県松山市)が頂点に立つ!
日時 | 2017年4月22日(土)、23日(日) |
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場所 | 宿毛湾一帯(高知県宿毛市) |
主催 | 株式会社 シマノ |
後援 | 高知県宿毛市、一般社団法人宿毛市観光協会、秋沢ホテル |
天候 | 1日目曇のち晴れ、2日目晴れ |
去る4月22日(土)、23日(日)、高知県宿毛市の宿毛湾一帯で「2017シマノ ジャパンカップ クロダイ(チヌ)釣り選手権 全国大会」を開催いたしました。
決戦の舞台に立ったのは地区大会を勝ち抜いた23名と、2016年度全国大会上位3名のシード選手を加えた、総勢26名の精鋭たち。
予選は3試合、3時間のマンツーマン対戦の勝ちポイントと合計重量差で順位が決まります。
初日の予選2試合を終えて暫定1位の快進撃を見せたのは、前年度チャンピオンの塩田 孝吉選手。1試合目で8,733gの圧巻の釣果をあげ、森井 陽選手を5,507gの重量差で破ると、予選2試合目は、窪 直樹選手に重量差329gの僅差で競り勝ちます。
この時点で2戦全勝選手は塩田選手のほかにも3名。知念 友樹選手、山田 富士選手、若松 幹選手で上位選手の直接対決はなく4名全員が勝利すれば、この中から決勝進出者が決まります。
2日目の第3試合で塩田選手の勢いを止めたのが、今大会最年少、17歳の篠原 豊選手。2015年ジャパンカップ磯(グレ)でも全国大会まで勝ち上がり、しかも4位入賞を果たした若武者は、クロダイ全国大会でも大金星をあげます。
また全国大会常連のベテラン、山田選手は森井選手に敗退。3試合目を終えて3戦全勝は知念選手ひとり。そして3試合目、0対0の引き分けで2勝1分けに持ち越した若松選手が2位通過。決勝はこの2人に決まりました。
知念選手は沖縄県で生まれ育ち、5年前に愛媛県松山市へ移住してからチヌ釣りにのめり込み本大会は初参加、宿毛で釣るのも初めてながらマイペースな落ち着いた試合運びで勝ち点を重ねました。一方の若松選手は広島県在住。チヌ釣り王国といわれる瀬戸内で腕を磨き、競技委員長の大知昭さんも実力を認めるエキスパートです。
予選リーグの3位以降については、2勝1敗で6ポイントを獲得した選手が7名並び、合計重量差5,072gで塩田選手が第3位となりました。綿密な下見データを取り、宿毛湾に合った釣り方を見出し、総釣果11,164gは断トツ。2年連続でシード権を獲得しました。
決勝の舞台は「桐島の浜」。磯でも堤防でもなく、渚(浜)での決勝は史上初。120分の釣果を競います。10時30分に開幕のホーンが鳴ると、沖のカケアガリを攻める遠投合戦が始まります。序盤は潮が動かず、エサ取りはフグのみ。前半30分が経過したころから潮がトロリと右に流れ、試合が動いたのは前半終了間際の11時24分。先に本命アタリをとらえたのは知念選手でした。ウキを浮かべてラインを抜くスルスル釣りで、ハリスをべったりと海底に這わせていると、ウキがシモったままの微妙なアタリが出ます。聞くように合わせるとズンズンと走り出して急加速。カケアガリに沿って横走りする引きは強烈です。黒潮が差し、栄養豊富な宿毛湾で育ったクロダイは「マッスルチヌ」とも称されるパワーが魅力。絶対にバラしたくないという一心から知念選手の使用ロッドは「ライアームGP1.2号」に道糸2.5号、ハリスは2号という太仕掛け。強気のやり取りで浅場に寄せると、まぶしい銀鱗が反転してタモに入ります。
前半を終えて釣座を交代すると、11時48分に今度は若松選手にアタリ。カケアガリの際を00ウキのスルスル仕掛けで重点的にねらっていると、ラインが走り「極翔 硬調黒鯛1号」が満月を描きます。バットパワーを活かして寄せた魚は、遠目には知念選手とほぼ同サイズでギャラリーを沸かせます。若松選手は取り込んだ後もすぐに追いコマセを入れ、魚を散らさぬように心掛けます。が、連発はしません。知念選手も同じく反応のないまま、終了のホイッスルが青空に響き渡りました。勝負の行方は検量に持ち越しです。
表彰台のステージ前に検量セットが置かれ、選手、スタッフ、報道が固唾を飲んで見守ります。まずは若松選手の魚を計ると886g。続いて知念選手です。ドスンとザルに開けた魚を、秤に乗せます。釣果は1,040g。「優勝は知念選手です!」とコール。見事頂点に上り詰めた知念選手に会場にいる全員から惜しみない拍手が送られました。
※文中敬称略
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