2015

2015 シマノ・ジャパンカップ 磯釣り選手権大会

  • 大会レポート
  • 大会ダイジェスト
  • 成績表
  • 動画レポート

大会レポート

磯釣り選手権大会

優勝 上田 泰大 選手 5,886g(決勝戦)
準優勝 田中 修司 選手 4,701g(決勝戦)
4度目のファイナル出場で予選ブロックを5連勝で勝ち抜けた上田泰大選手が悲願のV
日時 2015年11月21日(土)-11月22日(日)
場所 五島列島 福江島 福江地区の磯(長崎県五島市)
主催 株式会社シマノ
後援 長崎県五島市、一般社団法人 五島市観光協会、カンパーナホテル
天候 曇り/時々晴れ

去る2015年11月21日(土)~22日(日)に「2015シマノ・ジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権 全国大会」を五島列島・福江島・福江地区の磯(長崎県五島市)にて開催いたしました。
今大会の出場選手は、昨年度の全国大会上位入賞者3名のシード選手と、全国で行なわれた地区大会を勝ち上がり、各エリアのセミファイナル大会をも勝ち抜いた17名に、インストラクター選抜戦の上位4名の総勢24名の精鋭達。

フィリピンの東の海上には季節外れの台風26号が発生していましたが、福江の磯は穏やかで天候もよく全試合を開催することができました。
釣況は例年通り。グレの魚影は濃く、活性もまずまず。ただシーズン序盤とあって水温は23~24℃と高くコッパグレが湧いています。それでも数か所の釣り場で事前に行なったスタッフによる入念な試釣の結果、この3~4年と同様にキーパーサイズを28cm以上に設定しました。なお、今大会から合計勝ポイントが同点の場合、順位決定方法を従来の占有率から重量差方式に変更。短い試合時間で、たとえ相手に勝っていても気を抜かずに釣り込み、より多くのグレを手にした選手が順位を上げることができます。

予選リーグは5試合。まず特筆すべきは予選総釣果の重量で、なんと360kgを超えるグレが検量されました。また、マンツーマンの戦いにおいて両者とも釣果ゼロの磯は全5試合中2試合のみ。厳選した釣り場設定により、場所ムラが非常に少なかった大会といえるでしょう。

初日3試合を終えてトップランナーは京都の上田泰大選手。3戦3勝はもちろんのこと、第2試合は相手選手に釣果がなく、かつ45cmオーバーのクチブトを揃えるなど重量差を大きく伸ばしました。同じく3勝した2位の森井陽選手は2試合目で昨年度の覇者、土屋昌利選手に勝利。安定感のある落ち着いたコマセワークで躍進します。2勝1引き分けで3位につけたのは昨年度3位の小松和伸選手。大会史上最年少の篠原豊選手(16歳)と対戦した2試合目は0対0の引き分けでしたが、旧知の仲という小谷さとし選手との3戦目は小谷選手8,355g、小松選手8,410gの大接戦で55gの重量差で小松選手が勝ち上がります。2勝1敗は8選手。合計重量差の順に田中修司、藤原誠太、牧和之、土屋昌利、上原大智、金城太志、西勲、東弘幸の各選手。3試合目に10,390gという驚愕の釣果をたたき出した田中選手(一昨年優勝)が4位の好位置をマークしました。

2日目の予選4試合、5試合で上位選手に待ち受けているのは直接対決。いわば星のつぶし合いです。4試合目の注目カードは、なんといっても上田泰大選手と小松和伸選手の対戦。舞台は初日3試合とも好釣果の出ていた「屋根尾島の地」と呼ばれる磯。開始早々から互いに竿を絞り合う激戦が展開しますが、一回り大型を掛けていたのは上田選手です。後半は磯の先端に場所を移した小松選手ですが、千変万化する複雑な潮に翻弄されて釣果が伸びません。結果は3,436gの重量差で上田選手が白星を増やしました。上田選手と同じく3勝していた森井選手は同じクラブに所属する早見和之助選手に254gの重量差で敗退。好カードだった田中修司選手と牧和之選手の一戦は、田中選手が9,676gとまたもや大量のグレを持ち込んで重量差5,989gで勝ち上がります。森井選手、田中選手のほかに3勝1敗は2人。九州大学に通う藤原選手は沖縄の若手、垣沼翔太選手を打破。ディフェンディングチャンピオンの土屋昌利選手は東京の増山博幸選手に競り勝ち、セミファイナル関西大会を1位で勝ち上がった東弘幸選手は同じ関西大会3位で勝ち上がった西勲選手に僅差で勝利しました。

5試合目も上田選手の勢いは止まりません。大分の髙橋鯛企選手を3,256gの重量差で破り、決勝の舞台へと一気に駆け上がります。4試合目まで3勝1敗で並んだ5選手のうち、勝ポイントを加算したのは田中選手と藤原選手。土屋選手は0対0の引き分けで森井選手は昨年2位の守田洋選手の底力に屈し718gの重量差で敗れます。そして的確に釣りを組み立て圧倒的な釣果を上げてきた田中選手が、合計重量差13,914gで上田選手との決勝の舞台に立ちます。
この時点で3位に決定したのは藤原選手。4位に浮上したのが16歳の篠原豊選手。3勝1敗1引き分けで土屋、小松の両選手と並びますが合計重量差は篠原選手7302g、土屋選手3,550g、小松選手-704gという結果に。大学生の藤原選手と高校生の篠原選手、フレッシュな若手が大躍進した予選リーグとなりました。

檜舞台はサザエ島の平瀬。時刻はちょうど上げ潮が利きだすころで海を前に左方向の流れが強くなります。審判は、エリアが不公平にならぬよう厳格に境界線を引き、説明ののち、両者は集中して準備に入ります。
上田選手の全国大会出場は今回で4度目。京都若狭湾をホームに腕を磨く41歳。ハリス4ヒロにウキを通し、バランサー鉛を貼った00号のウキを沈めて探っていくスルスル釣りが今大会でハマっています。上田選手が「予選では絶対当たりたくなかった」と言うのが田中選手です。大分佐伯に住む45歳。2013年の覇者。昨年は4位に沈んだものの総釣果の重量はトップと、あらゆる状況下で型も数も揃える名手です。基本の仕掛けといえばミチイトとハリスの間に中ハリスを介して、そこに化繊目印とナルホドの2種類を結び、0~00号のウキを通したもの。
多くのギャラリー、報道が見守る中で試合開始のホーンが潮騒をかき消します。と、上田選手はいきなり大遠投。ウキは左の潮に乗り、ヨレに入ると、じんわり沈んでいきます。ミチイトは張らず緩めずの状態をキープ。竿一本ほどのタナに入ったところでイトが走り、鋭いアワセが決まりました。開始10分の間に立て続けに30cm台を3尾掛け、勢いがつきます。田中選手を悩ませるのはコッパグレ。キーパーサイズを手にするまでに約20分が経過。35分に田中選手が良型を掛けますが、すぐ後で上田選手の愛竿「極翔」1.2号が強烈に絞られます。水面を割りタモに収まったのは45cmクラス。
上田選手優勢で後半戦に突入。エリア交代後も早々に上田選手が1尾、2尾と掛けて差を広げます。田中選手は焦らずに釣りを組み立て、着実に1尾を手にして応酬。そのうち愛竿の「ファイアブラッドグレ デクストラル」1.3号がきれいな円弧を描きました。その絞り方は間違いなく大型。しかし、タモ入れ寸前で根に張り付かれてしまいます。磯際に降りて一定のテンションを掛けつつ、グレが動き出すのを粘り強く待ちます。1分、2分、どれくらいの時間が経過したでしょうか。グングンという魚の感触が穂先に伝わると、すかさず40cmオーバーを引きずり出しました。ギャラリーの拍手と歓声が沸き起こります。その数分後には上田選手もタモ入れ寸前に良型に根に潜られてしまいますが、こちらも回収に成功。再びギャラリーを沸かせます。残り時間は5分、田中選手が35cmクラスをタモに入れ込んでからは後が続かず。激戦の終了を告げるホーンが響き渡りました。結果は上田選手5,886g、田中選手4,701gで上田選手が見事、頂点に上り詰めました。

※文中敬称略

フォトレポート